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<<   作成日時 : 2016/01/05 15:08   >>

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[1189]性と政治の倒立する姿を描いたソフィア・ローレンとマストロヤンニの最高傑作

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ガブルエレは彼女の心を推して言う、
僕には何の下心もない、と。
アントニエッタは返す、
「うそ。わざと抱きついたのよ。男は皆同じ。予想はしてた、
本を持って来た時から。あの電話もわざとね」と。
そして帰ってと言うのだが、

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また目が会うと、ついに心を抑える事が出来なくなり、
彼の手を握り締めて哀願する。
「お願い、帰って。帰ってください。
抱きつかれた時はあなたより自分に腹が立って。
だって今朝にあなたに会ってから…」

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後は言葉にならず彼を抱き締めて唇を重ねた(^^♪
「こんな気持ち初めてよ。教えて、大事な事よ、ガブルエレ」

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ガブルエレは答えられない。
悲しみが押し寄せてくる。真実を伝えるしかない。
「アルバムに書いてあった。男は夫で、父で、兵士たるべし。
僕は夫ではない。父でも、兵士でもない」

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「どういう事?」 アントニエッタはまだ分からない。
「ラジオ局を追われたのは声のせいじゃない。
無用の売国奴で堕落的傾向ありというのが理由だ」
「分からないわ」
「よく分かってるはず。そういう事だ」
「……」 アントニエッタはいきなり
彼の顔を平手で激しく打ち、階下へ降りようとする。

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ガブルエレは追いかけアントニエッタを襲う、
キスをしてやろうか、服の下に手を入れてやろうか、
男は皆同じなんだろう、感じたいんだろう、と。
彼女は触らないでと階段を逃げ降りる。

ガブルエレは追って大声を上げる。
「僕は君が望んでた男じゃない。僕はホモだ。
発情期の人妻め、僕を屋上に誘ってリンチにかけようとした。
君に何が分かる、何が!」と、
階下の管理人婆さんに聞こえるような大声を。

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アントニエッタは部屋へ飛び込み鍵を掛ける。

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そして階段のガブルエレに耳を澄ます。

この間ずっと兵士たちの歌うパレード曲が流れているのだが、
屋上から続くこの一連のシーンは映画史に残る名シーンだよ。

私が芝居をやっているのも、
こうした人間の複雑な、そして全的な心は詩や小説では
なかなか表現できない、俳優の生身の体でしか表現できない
と思っているからなんだよね。

実際、私はもうチャチャを入れる余裕もなく、
ただ我らがソフィア・ローレンとマストロヤンニに目が釘付け。
痺れまくる。うん。
私はこういう俳優たちと芝居がしたいと思ってる訳だよな、
身の程も弁えず。ガハハハハハだよね(^^♪

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ガブルエレが部屋に帰り食事を作っていると
玄関のチャイムが鳴る。出るとアントニエッタが立っている。
彼女は謝る、「悪かったわ」と。

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ガブルエレは彼女を招き入れ、食事に誘う。
彼は笑って話す。

「局の女性と婚約した事もあった。
皆に知られたくて食事や映画に行った。
皆に見られる場所を選んで連れ歩いた。
二人で互いに夢中のフリをした。彼女は僕を助けようとした。
しかし僕は演技が下手で、事務局に呼ばれた。
僕は局の一員ではないと言われた」

「事態は最悪だ。自分とは別の人間のふりをしようとする。
自分を恥じて自分を隠す」
「私には話してくれた」
「勇気を持てた。君は他の人とは別だ」
「違うわ。ひっぱたいたもの」
「僕と一緒にいてくれる」

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「暮らしはどうしてるの?」
「封筒書の仕事。ある友達から引き継いだんだ。
彼も1年前にサルデニア(島)に流刑された」
「その人は反逆者?」
「反逆者。僕と同じ。港で船に乗るのを見送った。それきりだよ」

当時、男の同性愛者は法に基づいて流刑されていたのだ。
あ、科白を写してるのはシナリオか戯曲を書きたいという
君のためだよ(^^♪

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「私も時々感じるの。侮辱されてる。物の数にも入ってない。
私は夫と話をしない。命令するだけ。昼も、夜も。
婚約して以来二人で笑った事はないわ。
夫は外で笑ってる、他の女と」

「夫は男たちが金を払う場所で有名。
それならまだいい。先月、女からの手紙を見つけた。
小学校の先生。夫はきっと女房が無知で無教養だからと。
私、学校にはほとんど行ってない。
あんな手紙は私には書けない。
無知な女は何をされても仕方がないの」

アントニエッタに悲しみが押し寄せる。
ガブルエレは言葉もなく彼女を慰める。

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アントニエッタは伝える。
「ガブルエレ、あんたが好き。今のあんたが。
あんたの身の上も全然構わない」と。

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同性愛者に対する差別。無学な者への差別。
こうした差別がまさにファシズムを呼ぶ。
この作品はその事を実に見事に描き出している。
差別がなくならない限り戦争は絶対になくならない。
差別は人間に残された最後の課題なのだ。

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アントニエッタはガブルエレを愛する。
ガブルエレは一瞬戸惑い、怯える。
彼が怯えるのは女性と接すると
どうしても「偉大な母親」が蘇って来るからだ。
彼の体=無意識が自分の母親を拒否しているからだ。
人間の性は家族によって、母親によって決定される。

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パレードの音楽は止まない。
アントニエッタがガブルエレを導き、結ばれる。

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アントニエッタは言う。
「不思議ね、全然後悔してない。夫とは一度もこんな風には…。
こんなだとは思わなかった。あんたは?」
ガブルエレが答える。
「僕のような男でも女とできないという訳ではない。別の感じだ。
素晴らしかった。でも変わりはしない」 
哀しいかな、人は決定された性の核を自分で書き替える事は
できない。むろん他人が書き換えてやる事も。

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「君に会えて話して、一日中一緒に過ごした。
それも今日という日に。それが僕には重要なんだ」

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「毎日あんたの窓を見るわ。今朝も見てたの。
ずっと見てたから仕事が手につかなくて。
来週の土曜に皆が式典に行ったら…、会うだけでいいの。
話を聞くだけで」

階下から皆が式典を終えて帰ってきた声が聞こえる。

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アントニエッタは玄関を出る。

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人に姿を見られないように屋上の給水塔の方から。

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急いで料理をし、夫と6人の家族に出す。
夫は妻に「冷たいものばかりだな」と文句を言い、
子供たちと「特別な日」の話をし花を咲かせる。

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アントニエッタは目を盗んで向かいの窓に目をやる。
食事が終わると夫は「今夜は祝いだ。
7人目の名はアドルフ」と彼女の尻に手をやる。
彼女は「いやよ」と返す。

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台所を片付けると窓際に椅子を出し、
アントニエッタはガブルエレに貰った「三銃士」を読む。

「1625年4月の第一月曜日、
メウン村にこの恋愛小説の著者は生まれた。
大混乱の最中でまるでユグノー派の反乱のようだった」

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ガブルエレは荷物を作り終えた。

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そうして玄関にいる二人の男に出港時間を聞いた。
「3時間後だ」と男たちが答えると
恋人マルコが描いた(?)を絵を荷造る。

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「18歳のドンキ・ホーテといった風で…」
彼女は向かいの窓に目をやる。
ガブルエレの姿が見える。
彼女はまた「三銃士」に戻る。

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ガブルエレはトランク二つと絵を手に男たちと部屋を出る。

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アントニエッタがまた向かいに目をやると、
ガブルエレの姿が消えている。

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彼女は立ち上がる。

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男たちと階段を下りて行くガブルエレの姿が見える。

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アントニエッタはそのガブルエレの姿を追う。

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ガブルエレは住宅を後にする。

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アントニエッタは階下の庭に死を見た。

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ガブルエレの死。この国の死。そうして自分の死を。

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アントニエッタは部屋の明かりを消し、
夫の眠るベッドに横たわった。

あ〜あ、結局全部書いちゃったじゃないか、
君が見損なったんじゃないかと思ってさ(^^♪

しかし凄いよねえ、我がソフィア・ローレン。言葉がない。
彼女はローマで内縁の子として生まれ、
幼少時代、ナポリ近郊で貧困を生きたんだけど、
その時に育った資質が見事に全開してるって感じだよね。
ただの肉体女優じゃないって事が分かるでしょう。
あ、肉体女優で良いんだけど、
我等が肉体女優ソフィア・ローレン、万歳〜!
って歓喜の悲鳴を上げたくなるよねえ(^^♪

あ、マストロヤンニ、君はいいんだよ君は。
いまは眼中にないよ、男だし。いいじゃないか、それで(爆)。

GYAO!間に合うかなあ、確か1月8日までだよ。
➡ http://gyao.yahoo.co.jp/player/00569/v08426/v0828500000000527343/

間に合わなかったらアマゾンに売ってるよ。
➡ http://www.amazon.co.jp/gp/offer-listing/B0002B5AVQ/ref=dp_olp_used?ie=UTF8&condition=used
あ、コレ、私のサイト。私儲かるの、数円だけど(笑)。
保障する、観ないと間違いなく人生棒に振るよ♪


あ〜、まだ全身が痺れてらあ(^^♪


※「特別な一日_1」
※「特別な一日_2」


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■106分 イタリア ドラマ/ロマンス
監督: エットレ・スコーラ
製作: カルロ・ポンティ
脚本: エットレ・スコーラ ルッジェロ・マッカリ
マウリツィオ・コンスタンツォ
撮影: パスクァリーノ・デ・サンティス
音楽: アルマンド・トロヴァヨーリ
出演
マルチェロ・マストロヤンニ
ソフィア・ローレン
ジョン・ヴァーノン

限定された状況をきわめて映画的なドラマに作り替える名人、E・スコラの、鮮やかな手並みが鑑賞できる作品である。ムッソリーニ支配下のローマで、アパートの住人全てがファシスト集会に出向いた後に残された主婦と、官憲に追われそこに忍んでいた反ファシストの男の、一日だけの恋を描く。ほとんど密室劇に近い内容だが、アパートの外観の取り入れ方が、ヒッチコックの「裏窓」を思わせて見事である。二大俳優の熱演(特に倦怠期の女を演じるローレンが絶妙)と相まって、官能のスリルを細やかに表現している。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
初めまして。特別な一日の映画見たかったけど忙しくて見れず終いでした。
こちらの記事をたまたま拝見させていただきストーリーがわかりました。ロマンチックな映画ですね。この二人の役の年齢は50代くらいですか?
ななみ
2016/07/01 19:04
ソフィアローレン、40歳前半ですね(^^♪
てつ
2016/07/01 21:11
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