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zoom RSS コーカサスの虜_2 (1996) カザフスタン

<<   作成日時 : 2016/03/09 08:37   >>

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[1204]トルストイの原作小説を元にチェチェン紛争の一端を描いた必見の名作

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そして二人がアブドゥルと一緒に帰宅すると食事を出す。
ワーニャが首飾りの音色を誉めると、
ジーナは祖母の形見だとその一つ一つを見せる。
ワーニャが「綺麗だ」と誉める。ジーナは嬉しそうに笑む。
残念ながら私がジーナに関わる隙はもう微塵もない(^^♪

アブドゥルがジーナに
街へ行ってくる、帰りは明日だと告げ家を出る。
使いの者がワーニャの母親が会いたがってると言ってきたのだ。

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ワーニャの母親は現れたアブドゥルに、
あなたの息子と私の息子を交換する場所を指定してくれと言う。
アブドゥルは追って知らせると答える。
否応なく敵対関係の中に置かれた我が子を思う親二人。
その対面は観ていて胸が痛い。

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ついに脱走の機会が訪れた。
准尉は「もし俺が死んだら残した来た息子を頼む。
居所は少佐に聞け」とワーニャに頼み、二人は小屋を出た。

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ハッサンが脱走に気づいてすぐに二人を追う。
格闘になり、ハッサンは足を滑らして深い谷底へと落ちて行く。

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二人は足跡を消すために瀬を遡り、足枷を外す。

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林の中で銃を持った羊飼いに出くわす。
准尉が近づいて男を殺害し、銃を奪って逃げる。

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だが気づくと二人は既にゲリラ兵に囲まれていた。
リーダーが羊飼いを殺したのは誰だと聞く。
准尉が俺だと答える。ゲリラ兵たちが准尉サーシャを連れ去る。
サーシャは手を上げワーニャに別れを告げる。

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新兵だったワーニャも戦争が何たるものか既に分かっていた。

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彼は村の穴に一人繋がれた。
天井からスルスルと食事と水が降りて来た。

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天井にはジーナの姿があった。
ワーニャはありがとうと礼を言い、続けた。
「もう来るな」「なぜ?」ジーナは聞いた。
「分かるだろ」「何が?」「…ここは臭い」
「犬同然なのに臭いなんて」「……」「夜、寒かった?」
「ああ。雨でなくてよかった」「今夜も大丈夫。ホタルが飛ぶわ」
「まだ嫁には?」「相手がいない」「僕はどう?」
「ムリよ。来年には決まる。ここはみんな早婚なの」

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村人たちの囃子が聴こえて来た。
ギーナはワーニャに踊ってみせた。コーカサスの踊りを。
そして彼に「良かった?」と聞くとそこを立ち去った。
彼女にはワーニャの行く先が既に分かっている。
だがその悲しみをおくびにも出さず美しく踊ってみせる。
ここも胸が締めつけられるシーンだ。

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ゲリラ兵たちは准尉サーシャを村外れの
一本の樹の下に連れて行く。

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そうして刀を首に当てサーシャの首を切った。

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夜、ワーニャの目の前に准尉が現れた。

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准尉はワーニャに聞く。「どうだ」
ワーニャは返した。「お先真っ暗さ。君は?」
「死んじまったからな。だが悪くない。静かで穏やかで」
「サーシャ、君なしじゃだめだ」ワーニャは苦笑した。
「なら一緒に来い」「まさか、ごめんだね」「それみろ」
立ち去ろうとして振り返り、准尉は生前よくそうしたように
ワーニャに笑って訪ねた。「ところで名前、何だっけ」

少し驚いた。私が舞台で良く使う
死者と生者との同一上の対話だからである。
自分のはどうだか知らないが、素晴らしくて涙が出る♪

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翌朝、男が時計を手にワーニャに会いに来る。
ワーニャが男に聞く、「殺された方?」
「俺だ。これを治せるか」
男はワーニャがアブドゥルの
腕時計を直した事があるのを知っているようだ。
ワーニャは時計を覗いて言う、「直す時間がない」
「時計を直す時間がないとはいやはや」
そう言って死んだ男は立ち去る。

ここも本当に見事だ(^^♪

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ロシア軍兵舎でマメッドという兵士が射殺される。

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射殺したのは息子に会いたいと訪ねて来たマメッドの父親だ。
彼は既に紛争で二人の息子を失っていた。
三人目の息子は敵のロシア兵になっていた。
彼は我慢がならずその息子を射殺したのだ。

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混乱の中、漸く交換用員に指定されていた捕虜、
アブドゥルの息子が逃亡しようとするが、
背後からロシア軍に射殺される。
彼を交換用員として迎えに来ていたワーニャの母親は
呆然となった。

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アブドゥルは息子の死を知らされた。

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ジーナはワーニャに言った。
「兄が死んだ。あんたもすぐ…」
ワーニャはジーナに言った。
「たすけてくれ」「だめ。あきらめて」「死にたくない」

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「山犬に食われないよう埋めてあげる」
「今のうちに鍵を」
「広いお墓を掘るわ。そうすればお迎えの天使に会える。
首飾りも入れるわね。私からの結婚祝いよ。
天国でお嫁さんを見つけて」
「いないよ」彼はそう言い、ジーナを見つめた。

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アブドゥルはロシア軍兵舎へ行き、息子の遺体を引き取った。

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ワーニャの母親はアブドゥルのそのトラックを見送った。
准尉が現れ彼女に告げた、「必ず報復を」と。

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ジーナは家で鍵を盗み豪に投げ入れた、
「人殺しはやめて」と言い。
ワーニャは足枷を解き地上へ上がった。
そこへ座り込んだままのワーニャに彼女は頼んだ。
「早く逃げて」と。
ワーニャは言った、「だめだ、君が罰を」と。
彼はジーナを愛していた。
鍵を盗んだジーナを置いて逃げるのはジーナの言う
「人殺し」に等しかった。

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そこへ銃を手にしたアブドゥルが現れ、
ジーナに家に戻るようにと指示した。
彼女は父親に頼んだ、「殺さないで」と。
アブドゥルは言った、
「兄の死が悲しくないのか。ロシア人が殺したんだ」

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ワーニャはアブドゥルに命じられて山へ向かった。

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風もないのにジーナの部屋の鷲の翼が舞う。
ワーニャが拵えたあの鷲だ。

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既に覚悟はしていた。

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墓場を通る。

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ジーナがそっと後を追っていた。

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彼女は足を止め、遠くワーニャを見送る。

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その顔はどこまでも無表情だ。
自分を殺さないと自分が瓦解する事を知っているのだろう。

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ワーニャの足が止まると声が飛んで来た。
「歩け。振り向くな」

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だがそこは既に行き止まりだった。
ワーニャはその瞬間を待った。

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アブドゥルは銃を構えた。

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コーカサスの山に銃声が響いた。

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准尉が目の前に現れ、ワーニャに声を掛けた。
「何やってる。見てみろ」

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彼は振り返ってみた。

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処刑を終えたかのように一人山を下りて行く、
アブドゥルの後ろ姿があった。

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ワーニャは山を下りた。

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ロシア軍の戦闘ヘリが飛んで来た。
彼は手を振り叫んだ。「僕はここだ!」と。

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だが頭上を越えた。
ヘリは少佐の差し向けた報復ヘリだった。
ワーニャは後を追い、声を限りに叫んだ。
「待て! 止まれ! だめだ! やめろ! 行くな!」
だが声はヘリの音に掻き消された。

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「2週間、病院で過ごしたのち、僕は家路についた。
母は泣きながら、いかに幸運だったかを話し続けた。
僕はせめて夢の中で好きだった彼らに会いたいのだが、
彼らは訪れない」

映画は間違いなく大衆のものである。
コピーで出来るからだ。
世界中の誰もがコピーしてそれを見る事が出来る。
それこそが写真の写真たる所以なのだ。

当然、映画はその国の民度を表す事になる。
アフガニスタンで作られたこの映画と、
ハリウッドで日々生産される映画を比べて見れば
どちらの国が民度が高いか、誰もが容易に分かるだろう。
あ、日本には分からない者が多いかもな。ごめん(笑)

もう一つ。
こうした映画をすぐに反戦映画だと称えたがる人がいるが、
それは少しも称える事にはならない。
素晴らしい映画はどんな映画であれ、
反戦映画に決まっているからだ。
観る者に生きて行こうとするチカラを与えてくれるんだもの。
他に称える言葉がないなら黙って称える事だ(笑)
沈黙も素晴らしい批評なのである。

稀有なほど素晴らしいこの映画を観た事がない人のために、
少しだけ動画をUPした。観て泣かないように(笑)
但し私のフェイスブックでしか観れないよ。ごめん(^^♪


※「コーカサスの虜_1」
※「コーカサスの虜_2」


■95分 カザフスタン/ロシア ドラマ/戦争
監督: セルゲイ・ボドロフ
製作: セルゲイ・ボドロフ
原作: レオ・トルストイ クレジットなし
脚本: セルゲイ・ボドロフ アリフ・アリイェフ ボリス・ギレル
撮影: パーヴェル・レーベシェフ
美術: ヴァレリー・コストリン
音楽: レオニード・デシアトニコフ
出演
オレグ・メンシコフ
セルゲイ・ボドロフ・Jr
スサンナ・マフラリエヴァ

捕虜交換のため囚われの身になった兵士と、彼を捕えた一家の姿を描き、反戦を訴えたドラマ。トルストイの小説『コーカサスの虜』の設定を、現代のチェチェン紛争に置き換え、「モスクワ・天使のいない夜」のセルゲイ・ボドロフ監督で映画化。脚本は製作も兼任したボリス・ギレルの原案を、ボドロフ、ギレル、アリフ・アリエフが執筆。撮影は「ヴァーリャ!愛の素顔」のパーヴェル・レベシエフ。出演は「太陽に灼かれて」のオレーグ・メンシコフ、ボドロフの実子セルゲイ・ボドロフ・ジュニアほか。96年カンヌ映画祭国際批評家協会賞・観客賞、ソチ映画祭、カルロヴィバリ映画祭グランプリ受賞。
ロシア軍兵士のワーニャとサーシャ准尉は、チェチェン人に捕らわれてしまった。二人を金で買ったアブドゥルは、二人をロシア軍に捕まった彼の息子と交換しようとするのだが、交渉はうまく捗らず、やがて些細な事から悲劇と変わってしまう……。

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