オールド・ボーイ (2003)

[096]パク・チャヌクは進化する……?


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数年前に一度観ているんだけど、
やっぱり面白い映画だよなあと感心した……。

カンヌ映画祭でタランティーノが激賞したのもよくわかるよな。
いかにもタランティーノ好みの映画って感じだし、
そう言ってよければもう「キル・ビル」の世界そのものだもんね……(笑)。

サスペンスだから物語は書かないけど、
特にラストのほう……、
ああ、こういうことだったのかってほんと意外だよね。
それでオ・デスに舌まで切らせちゃったりして……。

ただ今回は観るのがちょっと間が悪かったかな、
という気がしないでもない。
なにしろ「人情紙風船」と「ラスト・ショー」を観た後だったからさ……。

2作品に比べると、やっぱりちょっと感動が薄いのは否めない。
なんでだろう……?

2作品に比べると、物語の世界が狭すぎるから……?
2作品は人間よりも「世界」が見えてくるんだけど、
こっちは世界ではなく、人間が見えてくるだけだから……?

しかし「JSA」以降、パク・チャヌク監督もずいぶん変わったなあ
という気がしない……?
いい意味でも悪い意味でも、映像とそのつなぎかた(呼吸)が……。

一言でいえば、
「アナーキスト」や「JSA」はとてもオーソドックスな創り方だったんだけど、
それ以降、映像もつなぎ方もより個人的に、より複雑になったというか……?
「ヒューマニス」(2001)はまだ観てないんだけどね。

とくにつなぎ方……、次第に非連続的になってくるよね。
「JSA」みたいに時間が連続していくと、
観る側はとても感情移入しやすくなるんだけど、
つなぎや時間が非連続的になってくると、
見る側の感情移入はしばしば中断されるんだよね。

パク・チャヌク、その「中断」を狙いはじめたのかなって感じ、
映画をより批評的に創るため……。
観客にもより批評的にも観てほしいと思って……。

まだ全部観てるわけじゃないんで、わからないんだけどさ……。

で、
私は映画人の情報をあまり読まないからあれなんだけど、
パク・チャヌク、ひょっとしたらキム・キドクを意識しはじめて、
こういうふうになっていったのかなあって思っちゃった……。
これもまあ、なんとなくなんだけどね……。

どっちにしろ、
パク・チャヌクがとてもいい監督だってことは絶対間違いない。

あ、それから、オ・デスやってるチェ・ミンシク、好きだなあ。
どこかトニー・レオンにも似てるしさ……?(笑)
「シュリ」のときも、ああ、いいなあって思って観てた……。


●れいさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
パク・チャヌクになにがあったんでしょうね。
「JSA」みたいに時間が連続していくオーソドックスな撮り方に
疑問をもったんでしょうかね?
そうした創り方を一度バラバラにしてまた再構成する
というやり方に変わってきましたよね。
あくまで個人的な印象なんですけど、
ちょっと映像の衝撃性にこだわりすぎてないかなあ、
復讐三部作なんかの「物語」もそうなんですが、
なんだか「過剰」になりたがってないかなあ、という気がします。
で、それは、本文にも書きましたが、
キム・ギドクを意識してるからじゃないかな?
という気がしてしょうがないんですけど……。
「ハッピーエンド」と「もしあなたなら~6つの視線」、
まだ観てないんですよね。
行きつけのツタヤにあったんですけど、誰かが
ずっと長いこと借りっぱなしになってるんですよねえ。
どういうつもりなんでしょう?
もう返さないつもりなんですかね……?(笑)

●れいさん
パク・チャヌク、そう言ってたんですか、やっぱり……。
韓国の前線を描いたパク・チャヌクの「JSA」と
キム・ギドクの「コースト・ガード」、描く視線が全然違うので、
二人は肌が合わないだろうなとは思ってたんですけど……。
いや、パク・チャヌクだけじゃなくて、キム・ギドクを嫌いなひと
韓国にはけっこう多いだろうなあと想像つきますが……。
人間が触れたくないものを描く作家、
ほんとうのことを書かずにはいられない作家なので……。
そういうひとってけっこう嫌われますから……。
貴重な情報ありがとうございました。

●テレジアさん
「僕たちが外国映画に通じていることを自慢していた時期があったけど」
韓国の映画が世界的に評価されるようになった理由がよくわかります。
やっぱり外国のいい映画、たくさん、よく観てるんですよね。
一映画ファンとして、かれらの言葉、とてもうれしいです。
「仏文のイ・ビョンホン」「独文のイ・ヨンエ」
おっと、二人の顔、なんだかそのままですね。仏文と独文……(笑)。

●ろみさん
「レンタルDVDの監督コメンタリー」
これってパク・チャヌクのでしょうか?
もともと映画評論家だし、こういう映画の撮り方するひとですから、
さぞかし饒舌なんでしょうねえ……(笑)。

●ろみさん
あ、DVDのオプションですか。
こんど観てみます。ありがとうございました。


ありがとうございました。
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■120分 韓国 サスペンス/犯罪/ミステリー

監督: パク・チャヌク
プロデューサー: キム・ドンジュ
原作: 土屋ガロン(作) 嶺岸信明(画)
『オールド・ボーイ』(双葉社・アクションコミックス刊)
撮影: チョン・ジョンフン
音楽プロデューサー: チョ・ヨンウク

出演
チェ・ミンシク オ・デス
ユ・ジテ イ・ウジン
カン・ヘジョン ミド
チ・デハン
キム・ビョンオク
オ・ダルス
ユン・ジンソ

2004年のカンヌ映画祭で審査委員長を務めたタランティーノ監督が絶賛、みごと同映画祭グランプリに輝いた衝撃のサスペンス。土屋ガロン(作)と嶺岸信明(画)の手による同名漫画を「JSA」のパク・チャヌク監督が映画化。理由も分からぬまま15年間も監禁された男の壮絶な復讐の旅路をユーモアをにじませつつ力強く描く。主演は「シュリ」のチェ・ミンシク。
妻と一人娘を持つ平凡なサラリーマン、オ・デス。彼はある日突然何者かに誘拐され、小さな部屋に監禁されてしまう。テレビもあり食事も与えられるが、理由は決して明かされなかった。そのまま15年間監禁され続けた後、突然解放されたデス。いったい誰が、何の目的で? デスはふとしたことから知り合った若い女性ミドの助けを借りて、監禁した相手の正体を探り始める。そしていつしかミドはデスに愛情を抱くようになる。そんな2人の前に現われた謎の男ウジンは、“5日以内に謎を解き明かせ”と、互いの命を賭けた“ゲーム”を提案するのだった。


この記事へのコメント

れい
2008年05月10日 22:22
はじめてコメントさせて頂きます。ドキドキです。
映画が大好きで、「灼熱の屋上」という映画を観てから、韓国映画に興味を持つようになりました。
そして俳優さんではイ・ビョンホンさん。ビョンホンさん繋がりで?こちらのサイトを知り、毎日拝見させて頂いておりました。チャヌク監督の映画はとても男性的で魅力的ですが、やはり”つなぎ”については感じていました。「オールドボーイ」「親切なクムジャさん」など、いきなりドキッとする場面や、このシーンは果たして必要なのか?と疑問に思ったりすることがあります。監督をされる前に映画の批評家であったチャヌク監督。何か狙いがあるのでしょうか?「もしあなたなら~6つの視線」オムニバス映画で最後の作品を監督が担当され、自国を客観的に捕らえていて、とても面白く拝見しました。ご覧になってなかったら、お勧めします。チェ・ミンシクさん魅力的な俳優さんですね。「ハッピーエンド」はご覧になりましたか?でもこの映画はミンシクさんも素敵ですが、チョン・ドヨンさんに惹きつけられますが・・。長々とりとめなくすみません。コメントって難しいですね。またお邪魔させて下さい。
れい
2008年05月11日 13:45
早速の返信ありがとうございます。
以前何かでキドク監督はあまりお好きではないと読んだ事があります。意識しているからの発言かもしれませんね。最新作の「サイボーグでも大丈夫」はとても優しい映画でした。本国ではヒットされなかったそうですが、
監督がご自身のお嬢さんがご覧になれるような映画をと作られたそうです。過剰で攻撃的なシーンはなく分かりやすかったです。
「ハッピーエンド」「もしあなたなら~6つの視線」を観られた後の感想を楽しみにしています。
テレジア
2008年05月15日 15:18
山崎さん、こんにちは。
いつも、作品のことではなくて恐縮なのですが

韓国の映画製作の特徴について、パク・チャヌク監督は
「脚本、キャスティング、撮影方法などほぼすべての点について監督と映画会社が話し合う。ほかの国に比べて、監督の権限が保証されているほうだ」「映画の規模に比べて制作期間が長い。未熟で試行錯誤が多いせいもあるが、それだけいい作品を作ろうと努力しているともいえる」と話しています。

キム・ジウン監督も
「監督の力が相対的に大きい。こちらの要求を映画会社が支援するケースが多い」「スタッフやエキストラの人件費がアメリカや日本よりはるかに安いという事情もある」
そして、ジウン監督は
「外国に行くと、映画関係者が韓国映画界の動向を聞いてくる。監督や俳優の近況について僕より詳しくて、驚いたこともある。僕たちが外国映画に通じていることを自慢していた時期があったけど、それが逆転した感じかな」とも述べています。

(長いので、続きます)
テレジア
2008年05月15日 15:19
(続きです)

これは、2005年4月(「甘い人生」撮影終了後、「親切なクムジャさん」を撮影中の頃」)に、両監督と、主役のイ・ビョンホン、イ・ヨンエが座談会をした記事から発言部分を抜粋したものです。
世界的に韓国映画が注目され、現在は、韓国も事情が違ってきているかも知れませんね。

イ・ビョンホンとイ・ヨンエは、同時期に同じ大学に在籍し「仏文のイ・ビョンホン」「独文のイ・ヨンエ」といって有名だったそうです。イ・ヨンエは、なるほどと思うことを発言しておりますが、イ・ビョンホンついては、残念ながらご紹介したいようなことは・・・・・・(笑) 

ただ、座談会では、イ・ヨンエが先に到着して待っていたのですが、
「『クムジャ!』と近づくビョンホンに、ヨンエも笑顔で応える」というところは、いかにも、イ・ビョンホンらしくて、とてもいい光景のように思いました。

ろみ
2008年06月20日 15:05
復讐3部作の中で この作品が
一番面白いと思いました。
チェ・ミンシクも 良すぎて?怖かったです。

原作が 日本の漫画ということには驚きました。
(内容は 所々変わっているようですが。)

レンタルDVDの 監督コメンタリーも 見ましたが
パク・チャヌク、多くを語っていて
流石に 只者ではありません(笑)。
ろみ
2008年06月25日 21:33
↑ 追加します。
「オールド・ボーイ」レンタル版には 
コメンタリーが 2種類 付いていました。
①パク・チャヌク監督&キャスト
②パク・チャヌク監督
です。
本編鑑賞後、コメンタリーではパク・チャヌクさんが
頭脳明晰であることを 実感・・・。

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