SPIRIT スピリット (2006)

[215]ジェット・リーは芸能や格闘とはほんらい無縁の天使……?


画像     ジェット・リー、好きなの。
     それでかれの若いころからよく観てた。

     でも観てると、かれの映画、
     どうしても辛くなっちゃうところがあって。

     で、しばらく観るのやめてたんだけど、
     このブログ始めてから
     また観るようになって…。

ま、かれもすこし年齢食ったから大丈夫かなとも思ったんだけど、
観ていて辛いところはやっぱり少しも変わらなくて…。

辛い理由ははっきりしてるの。
カンフー(格闘)はどうやったって暴力や悪と通底してる。
芸能(俳優)そのものがすでにそうなんだけど…。

でもジェットは人間の暴力や悪と無縁のひとだと思うの。
生まれつきの天使…?
俳優としてほんとにもう空前絶後のひと…?

そんなかれがどうしてカンフーをやっていたのか、
どうして悪の権化の俳優になったのか、
わたしにはどうしても巨大な謎なんだけど(笑)、

天使のジェットが闘うのを見てると、
どうしてもかれが無理をしているように見えちゃうのね。
そこがとても辛くて…。

みんなは違うのかなあ…?


この映画もそう…。

武闘家の父が試合で負ける。
で、子供のジェットはみんなを見返してやりたいと修行し、
大きくなると次から次に試合相手を倒していく。

ついには傲慢が過ぎて相手を殺してしまい、
報復として自分の子供を殺されてしまう。
どん底に突き落とされてジェットは故郷を捨て放浪する…、
というのが前半なんだけどね。

でも、ジェットはどうみても傲慢な武闘家には見えないの。
ジェットは一生懸命汚れ役をやろうとしてるんだけど、
そう努力すればするほど、かえって穢れない
天使のようなジェット・リーが見えてくるんだよねえ…。

普通の俳優さんだったら、
「こらこら、全然だめ。なってないよ」って言えるんだけど、
でもジェットにはどうしても言えない。

天使みたいなひとだし、
そこがまた好きになった理由でもあるから。
そこでわたしはもうほとんどダブルバインド状態…(笑)。

そう意味で言うと、
放浪の末、盲目の若い女の子に助けられて、
山間の村でしばらく暮らすところはすごくいいのね。

娘もおばあちゃんも村のひとたちも、
心のすごくきれいなひとたちだから。
自然も一点の陰りさえない…?

そういう所ってジェットにじつに合ってるのよ。
かれも無理しないで素直にいられるから…?

この村のシーンだけでも、この映画観る価値ありかも…。

そこでジェットは生まれ変わり、
やがて故郷に帰っり、世界ではじめての
異種格闘技に出場するという物語なんだけど、

そのあたりになるとまた
わたしはどうしても観てるのが辛くなってくるんだよね。
やっぱり格闘とはほんらい無縁の天使だから…。

そういう意味で言うと「HERO 英雄」はよかったよな。
最初から最後まで権力と戦う信念のひとの役だもの。
さすがチャン・イーモウ、
ジェット・リーの使い方うまい!って感動した…。

あ、中村獅童、いいんだけど、ちょっと頑張りすぎ…?
武道を極めた役なんだからさ、自然体でないと…(笑)。
まあ、頑張りは監督の要求なのかもしれないけど…。

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●テプンさん
そうですか、。カンフー、『スピリット』が最後ですか。
そうなるとまた観たくなっちゃいますね、困りました(笑)。
子どものころ病弱でおかあさんが…、という話は
なにかで読んだ記憶があります。
スタローンとの共演、ますます楽しみになりましたね…。

●テプンさん
「ダニー・ザ・ドッグ」、一度探したんですけど、なくて…。
再挑戦して探してみますね…。

ありがとうございました。

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103分 香港/アメリカ アクション/格闘技

監督: ロニー・ユー
アクション監督: ユエン・ウーピン
製作: ビル・コン
脚本: クリスティン・トー クリス・チョウ
撮影: プーン・ハンサン
美術: ケネス・マック
衣装: トーマス・チェン(中国) ワダエミ(日本)
編集: ヴァージニア・カッツ

出演
ジェット・リー フォ・ユァンジア
中村獅童 田中安野
スン・リー ユエツー
原田眞人 ミスター三田
ドン・ヨン ノン・ジンスン
コリン・チョウ フォ・ユァンジアの父
ネイサン・ジョーンズ ヘラクレス・オブライアン
バオ・キージン
ソムラック・カムシン
アンソニー・デロンギス
ジャン=クロード・ルーイエ
ブランドン・レア

100年前の中国に実在した伝説の武闘家、霍元甲(フォ・ユァンジア)を主人公にしたマーシャル・アーツ・エンタテインメント。1910年に上海で開催された史上初の異種格闘技戦を壮大なスケールで描く。主演は「HERO」のジェット・リー、共演に「いま、会いにゆきます」の中村獅童。監督は「フレディVSジェイソン」のロニー・ユー。
優れた武術家を父に持つ少年フォ・ユァンジア。強さに憧れを抱くフォだったが、息子が同じ道に進むことを嫌った父は稽古をつけることを拒み続けた。だが、彼は秘かに鍛錬を積み、やがて天津一の格闘家へと成長する。高まる名声とともに傲慢さも増したフォはある日、大ケガをした弟子の仇をとろうとして、怒りのあまり相手を殺めてしまう。しかし、その報復がフォの家族に及んだとき、フォは絶望の果てに天津を離れ、放浪の旅へと出るのだった。そして、数々の苦難の末にフォは本当の強さというものを知る。ついに彼は天津に帰る決心をする。そんなフォを待ち受けていたのは、世界中から戦いの猛者が集い開催された世界初の異種格闘技の大会だった。


この記事へのコメント

テプン
2009年02月02日 15:26
こんにちは。『スピリット』取り上げてもらって嬉しいです。ジェットはこの作品でクンフー映画は最後と公言していてファンにとってはとっても記念すべきものです。今ではクンフーのトレーニングをしてないようです。『スピリット』つまりクンフーのスピリット(武術を極めたとき愛に包まれた静かな世界が存在する)を表現した作品なんだそうです。山崎さんが彼を天使と捉えてらしたのに通じるものがあるような・・

彼がクンフーを始めたのは病弱な少年だったのを心配したおかあさんが学校に通わせたからだそうです。年の離れた末っ子で母親、兄弟から愛情たっぷりに育てられたのも天使たる所以かもしれませんね。

いつもジェットの美しいクンフーばかりに眼がいってしまい山崎さんの深い洞察力に感服しました。
テプン
2009年02月03日 23:16
こんばんは。スタローンとの共演作はまだ撮影にも入っていないのに日本での配給会社決定したようです。さすがスタローン、です。

今年5月8日東宝系でアンディ・ロウ、金城武と共演した『ウォーロード 男たちの誓い』が公開されます。愛媛でも観れるといいんですけど(笑)

少し前までちょっとマイナー公開される作品が続いてたけどメジャーな作品に出てるようで嬉しいです。

以前も紹介してて山崎さんは辛くなるかも、ですが『ダニー・ザ・ドッグ』よろしければ是非・・最初の部分は悲しいジェットを我慢してもらって途中から天使のようなジェットが観れます。ジェット情報でした。

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