ジャングル・ジュース (2001)

[226]売春街で育ったチンピラたちのラップ&ポップな人生に喝采を……?


画像     面白い面白い、抜群…!

     惜しいかな、  
     ちょっと中弛みするけど、

     それさえなかったら
     これはもう
     「花嫁はギャングスター3
     ソウルウェディング」に
                   匹敵する大傑作だよ…。

映画のキャッチコピーは
「フレッシュ・チンピラ・ムーヴィー100%」なんだって。
洒落てるよね。
おまけに中身もぴったしそんな感じ…(笑)。

ちなみに「ジャングル・ジュース」ってのは、
もともと自家製密造酒のこと。
転じて、数種類の酒を混ぜて酔っ払いやすくした爆弾酒とか、
いろんな薬を混ぜてつくる安価で効果抜群の
幻覚剤のことなんだって…(笑)。

物語はチンピラとヤクザの「麻薬」争奪戦。
映画はみんな軽く幻覚ってんじゃないの?
なんて疑いたくなるほど、
これまで観た韓国映画の中ではもう最高にポップで
ノ~リノリ…(笑)。

しかもいまや韓流四天王に躍りでた?
われらがイ・ボムスの本格的な初主演映画だよお…!(笑)


あらすじは下を読んでほしいんだけど、
舞台設定がほんとにいいっていうか、面白いんだよねえ。

清涼里の588(娼婦街)で暮らしている
チンピラ二人と若い娼婦の三人が主役…。

ギテ(チャン・ヒョク)は
少年相手にカツアゲばかりやってるやつ。

チョルス(イ・ボムス)は
小さな倒れそうな理髪店の1人息子。
元サッカー選手で、
娼婦街の子ども相手にサッカーばっかりやってる。
ほんとに選手だったのかどうか怪しいんだけどね…(笑)。

しかもキン××が1個しかないんだって。
サッカーやってるときに蹴られて失っちゃって…?(笑)

まだおかしいのよ。

おとうさんがお客さんの散髪をしてるすぐ隣りの部屋で、
おかあさんたら売春してるんだよ、
生活するみたいに…(笑)。

しかもそれをおとうさんも息子も隣でごく普通に見て、
ごく普通に話してるの。
ほんと、これがごくごく普通の生活ですよおみたいに…(笑)。

さすが娼婦街…!
いいなあ、好きだなあ、こういう飛んでる家族…?(笑)

娼婦やってる若い女(チョン・ヘジン)もいかすのよ。
源氏名がメグ・ライアン…(笑)。
しかもほんとにちょっと似てるの…?(笑)
おまけに彼女、釜山出身で、
釜山の××組のNO2の姐さんなんだって…(笑)。

まあ、組といっても
女番長のグループに毛が生えたようなものなんだけどさ…(笑)。

で、ギテとチョルス、
しょっちゅうこのメグ・ライアンにお世話になってるの。
どっちがテクニシャンか精力家かで
いつも彼女の前で競い合ってるの…(笑)。

まあ、そんな二人だから人生はもう決まってるのね。
ヤクザの手下になるしかないの。
ほかの道なんて想像もつかない連中なの。

う~ん、いいよねえ…(笑)。


いや、ほんと、冗談じゃなくいいの、この映画。

娼婦街の路地や大通りの感じがめちゃくちゃいいし、
チンピラもヤクザも娼婦も家族も子供も警察も、
みんなすごくおおらかで、ポップで…(笑)。

そりゃそうだよね。
もう生活的にも落ちようがないから、
ヤケクソでかえって朗らかになっちゃうんだよね…?(笑)

後半は、
ヤクザの麻薬を拾った三人が
メグ・ライアンの故郷の釜山で売りさばこうってんで
釜山が舞台になるんだけどね、

この釜山の町の様子がまためちゃくちゃいいんだよねえ。

鄙びた港だとか市場だとか廃れた遊園地だとか、
もうなつかしいところばっかり撮ってて…(笑)。

う~ん、ロケに金がかかんないので
こういう場所選んだんだろうなあって
誰でもすぐに思っちゃうだろうけどさ…(笑)。

まあ、
そういう土地(街)の裏で生まれ育った連中が、
土地の裏で生きていく物語…。
そういう土地の裏ばかりで撮影している映画…。

やることなすこと、
みんなアホでゲラゲラ笑っちゃうんだけど、
観てるとほんと
愛しくなって抱きしめたくなっちゃうやつばっかり…。

おれもこういう連中と、
こういう場所で暮らしたいなあって思っちゃうよねえ。

音楽もめちゃセンスいいよお~。
ラップ&ポップ調で、思わずからだ動かしちゃうもんね…(笑)。

Kさんとてっせんさんが韓国のラップはいいって話してたけど、
韓国語って日本語より全然ラップに合うよね。
日本語みたいに言葉に母音がまとわりつかないから…。

映像もちょっと8ミリな感じがあって、
しかもシャープ…。

俳優も、
イ・ボムスがいいのは当たり前なんだけど、
チャン・ヒョクにも大拍手。
全然ボムスに負けてないぜっ…!

ポン・テギュや
ごっつう悪いヤクザやってるソン・チャンミンもいいし…。

いやあ、久しぶりに思い切り笑わせてもらいました。
元気になりました…!


追記)
しかし2000年前後の韓国映画、ほんと面白かったんだねえ。
後発の私はそうとう損してるぞお…(笑)。

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●てっせんさん
そうだったんですか。こりゃいかん、すぐ師匠に紹介しとかなくちゃ、
と思って書いたつもりだったのですが、やっぱり…(笑)。
最近、利用しているツタヤの韓国コーナーに、少しですけど、
いままでに見なかった作品が並んで、それで観たんです。
新作ばかりじゃなくて、昔のがあったり…。店舗で廻してる…?

しかし、いいですね、「化粧を落とした昼の娼婦街の風情」(笑)。
もう七、八年前ですか、久しぶりに北九州へ行ったら、
港のほうも街のほうも、どこにでもあるような<新郊外>の風景に
刷新されていてがっかりしました。裏のほうに行くと少しは
旧路地が残っているんでしょうかね…?
吉行淳之介さんとは昔、
なんどかお酒ご一緒させていただいたことがあるんですけど、
ほんと、男でももう惚れ惚れするような方で…(笑)。
私の理想は鄙びた温泉街に行って、女と、するでもなく触るでもなく、
まったりと寝そべりながら逗留することです…、と言ったら、
吉行さん、「山崎さん、私もだよ」だって…(笑)。
だろうとは思っていましたけど、ものすごく感激しましたねえ…(笑)。
いやあ、清涼里の588(娼婦街)や釜山の路地の昼下がりを、
師匠とプラプラと歩いてみたいです…?(笑)

●てっせんさん
ついにてっせんさんの尻尾を掴みました(笑)。
「気まぐれな唇」も吉行的視線で眺めてらっしゃたんですねえ(笑)。
いやあ、私も学生時代から20代にかけて吉行淳之介を読破しました。
もう好きで好きで…(笑)。
亡くなったあと、みんなこの偉大な作家を忘れてしまったのかと
長いこと憤りを感じていましたので、てっせんさんにお会いできて、
ほんとうに感無量です…(笑)。
私は事件を書いているせいでひとに社会派であるかのように
思われていますが、まったくお門違いもいいとこで、
若いころから徹頭徹尾、恋愛派(性派)なんです。
吉行派なんです…(笑)。
これはもう絶対にいつかてっせんさんと
「化粧を落とした昼の娼婦街」や釜山の路地の昼下がりを
歩かないといけませんねえ。どうかお付き合いください…(笑)。

●てっせんさん
機会がありましたらほんとにぜひご一緒に…!
それまでは私もこのブログでが我慢します…(笑)。

ありがとうございました。

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■99分 韓国 青春/アクション/コメディ

監督: チョ・ミノ
脚本: チョ・ミノ
撮影: イ・ドゥマン
音楽: キム・ジェウォン

出演
チャン・ヒョク
イ・ボムス
ソン・チャンミン
チョン・ヘジン
キム・ヨンソン
イ・ボンギュ
キム・マン
ポン・テギュ
キム・レハ

ひょんなことから麻薬を手にしてしまい、裏組織と警察から追われる身になってしまった二人のチンピラを描くポップなコミカル・アクション。
ギテ(チャン・ヒョク)とチョルス(イ・ボムス)は清涼里の588(娼婦街)をネグラとするチンピラ。将来についてはなんのビジョンも持っていないが、裏組織に入ってクールに生きたいとは思っている。そんなある日、彼等にとって絶好のチャンスが訪れる。人手がないことから暴力団員のミンチョル(ソン・チャンミン)からお呼びがかかり、麻薬の取引に同行することになったのだ。ところが、いざこざで麻薬を奪われたうえ、ミンチョルは警察に捕らえられてしまい、ギテとチョルスはボスから、なくなった麻薬を取り戻すか、代金の2,000万ウォンを支払うよう脅迫される。学生をカツアゲしたり、オバタリアンのセックスの相手をしたりして、なんとか金を工面しようとする二人。しかし、そんなことではお金は貯まらず、ついには自家製幻覚剤を飲んでハイになり、ATMから現金を強奪しようとする・・・ その後、組織に警察のガサ入れが入るが、そのどさくさにまぎれて、ギテとミンチョルは大量の麻薬を手にしてしまう。そして二人は、麻薬を売りさばくべく売春婦のメグ(チョン・ヘジン)と一緒に釜山へ逃走する。

この記事へのコメント

てっせん
2009年02月14日 00:05
くやしいんですよねえ(笑)
これも、オススメしそこなってしまった映画なんです。
何日か前、妓生や性に関する話題が出たときに、この映画の娼婦街をちらっと思い出して、あ、いつかこれもゼヒご紹介しなきゃって思ったんですよね。

化粧を落とした昼の娼婦街の風情、いいですよね。
吉行淳之介さんが見たら、なんと言ったかなあ、ヨロコンデくれたかなあなんて・・・(笑)。

あと、釜山の路地、好きな人間にはたまらないですね。トイメンの下関も、いい路地がありそうな匂いがしますねえ。むかし通過しただけで、ずっと心残りなんですけども(笑)。
てっせん
2009年02月15日 23:34
いやあ、うらやましい限りです。
吉行淳之介さんと何度もお酒をご一緒されたなんて・・・(笑)。
人は、二つの種類に分けられると思っています。
すなわち生前の吉行さんに出会えた人とそうでない人と・・・(笑)。

学生時代、吉行狂いに陥りまして、勉強もせず、かたっぱしから読み漁ったものです。凄い人がいるもんだと・・・。こういう人も、空前絶後でしょうねえ。

それから、釜山の昼下がりの路地をぶらぶらと散策、いいですねえ、最高の贅沢ですね(笑)。いっそ、山崎さんのブログにお書きになってる、あるいはご覧になってらっしゃる皆さんと、三々五々、そぞろ歩きするのもいいかもしれませんね。
てっせん
2009年02月17日 00:55
いやあ・・・粗末な尻尾をお掴みさせてしまって、申し訳アリマセンという感じです(笑)。

しかし、とても嬉しいです。
私なんぞにはモッタイナイお誘い、本当にありがとうございます。
すぐにでも山崎さんのお供をさせていただき、釜山に飛んでいってしまいたいですねえ(笑)。
ですが、お恥ずかしいハナシですが、諸般の事情が今のところなかなか・・・(笑)。
このショハンとやらをさっさと片付けて、山崎さんと、吉行さんや映画のことを存分に語り合いたいですねえ。そういう日が早く来るよう、マジに、願っています(笑)。
それまでは、こちらのコメント欄をお借りして語らせていただくことをお許しください。

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