アポカリプト (2006)

[235]メル・ギブソンはなんで世界の終末と再生にこだわるんだろう……?


画像     マヤ帝国の時代を描いた物語で、
     全編マヤ語。

     登場する若者たちも
     例によって素人ばっかり…?

     好きなんだよねえ、
     そういうことを平気でやってくれる
     監督メル・ギブソン…(笑)。

1度観て面白かったんでまた観たんだけど
でも今回はなぜかイマイチだったなあ…。

やっぱり、この一年、面白い韓国映画や
中国映画をけっこうたくさん観てきたせいかも…(笑)。

物語の主題は、人間のからだの奥にある恐怖と、暴力(残虐性)…?

森に住む部族の長でもある父親が、
後継者の息子ジャガー・パウ(ルディ・ヤングブラッド)に、
「恐怖するな。恐怖心を克服しろ」
みたいなことを言うところから物語は始まるんだけどね…。

パウは、狩猟中にはじめて出会った
異部族(海沿いで暮らす部族)に恐怖する。
村を襲撃してきた未知の部族(マヤ帝国の部族)に恐怖する。

マヤ帝国の部族たちは、
不作をもたらす天候不順や日食皆既に恐怖し、
狩ってきた人間の首を切り落とし、
いけにえとして天(神)に捧げる…。

恐怖心が人間の暴力(残虐性)を生む。
恐怖心は「未知なるもの(他者)」から生まれるってこと…?

そういう意味で言うと、
父親の「恐怖するな」という教えは、
自分の中にある暴力(残虐性)を克服しろってことだけどね。

そして最後、
物語は、マヤ帝国は海の向こうやってきた未知の西洋人と
西欧文明に恐怖し、滅びたことを暗示して終わる…。

ということなんだろうけど、
そういうふうに観てはこの作品、あんまり面白くない(笑)。

メル・ギブソンって、滅びゆくもの(終末)と、
生まれてくるもの(誕生・再生)の物語が異常に好きなんだよねえ。
もうなにやっても「マッドマックス」の世界なんだよねえ…。

かれは、教皇空位論を信奉する
超伝統主義カトリック教徒としても知られてるけど、
そのことと関係あんのかなあ…。

ラストに現われる海の向こうからの船団は、
キリスト教の伝道師たちが
マヤ人たちに正しき神まの由来を伝えに来たってこと…?

この映画…、に限らず、かれの創る映画は宣教映画…?
それとも神への懺悔…?
泥酔と浮気の毎日らしいしなあ…。
みたいなことを考えながら観ると、けっこう面白いんだよね。

かれが異常に自虐的なことは明らかなんだけど、
まあ、本人もそれを認めてるみたいなんだけど、
きっと日々、こういう恐怖と残虐と反省(懺悔)の中で
暮らしているんだろうなあなんて思いながら観ると…(笑)。

しかし、ほんと好きなんだよねえ。
なぜか死と再生の物語に、執拗に、
そして自虐的にこだわりつづけているメル・ギブソン…(笑)。


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●Leeさん
いえいえ、あくまでも1回目に比べたら、ということです(笑)。
メル・ギブソン大好きなので、面白くないということは起こらないです(笑)。
しかし誕生日がご一緒だとは、うらやましいっ…!
「パッション」、メル・ギブソンというひとがよくわかりますよね。
「顔のない天使」もまた観直して書こうと思っています…。

ありがとうございました。

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■138分 アメリカ アドベンチャー/アクション/サスペンス

監督: メル・ギブソン
製作: メル・ギブソン ブルース・デイヴィ
製作総指揮: ヴィッキー・クリスチャンセン ネッド・ダウド
脚本: メル・ギブソン ファラド・サフィニア
撮影: ディーン・セムラー
衣装デザイン: マイェス・C・ルベオ
編集: ジョン・ライト
音楽: ジェームズ・ホーナー

出演
ルディ・ヤングブラッド ジャガー・パウ
ダリア・エルナンデス セブン
ジョナサン・ブリューワー ブランテッド
ラオール・トゥルヒロ ゼロ・ウルフ
モリス・バード
ヘラルド・タラセナ
ルドルフォ・パラシオス
フェルナンド・エルナンデス

「パッション」「ブレイブハート」のメル・ギブソンがメガフォンをとり、マヤ文明の衰退を壮大なスケールで描いたアクション・アドベンチャー。マヤ文明後期の中央アメリカのジャングルを舞台に、狩猟民族の青年が過酷な運命に翻弄されながら家族を救うため奔走する姿を過激な残酷描写を織り交ぜハードなタッチで描き出す。セリフは全編マヤ語で、キャストは主に映画経験のない若者たちが抜擢された。
誇り高き狩猟民族の血統を受け継ぐ青年ジャガー・パウは、妻子や仲間と共にジャングルで平和な生活を送っていた。ところがある日、彼らの村は都会からやって来たマヤ帝国の傭兵による襲撃に遭う。なんとか妻子を涸れ井戸の中に隠すも、捕らえられたパウは他の仲間と一緒に街へ連れ去られてしまうのだった。そして、干ばつを鎮めるための儀式の生け贄になりかけるが、奇跡的にその犠牲を免れたパウ。しかし、それも束の間、今度は“人間狩り”の標的として広場に駆り出され、傭兵たちが放つ無数の槍や矢から必死に逃げ回る。これを機にジャングルの中へ飛び込み難を逃れたパウは、妻子の待つ故郷の村を目指し走り続けるが…。

この記事へのコメント

Lee
2009年02月23日 01:29
山崎さん、こんばんはm(__)m

2回目はイマイチですか?^^;
私は一度しか観ていませんが、けっこう
ジャガー・パウと追っ手の死闘に
ハラハラドキドキしてしまいました^^;

最後のシーンはそういう意味があったんですね。
よくわからなかったので眼から鱗です(~_~;)

「アポカリプト」も「パッション」も描写が
とてもリアルですが、特にパッションの
イエス・キリストの最後の数時間は残酷で
観終わった後、ここまで描ききった
メル・ギブソン監督すごいわ!と思いました。

「顔のない天使」はとても好きな映画です(^^)
ちなみに私メル・ギブソンと誕生日(1月3日)が
一緒なんです(笑)

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