ダイ・バッド 死ぬか、もしくは悪になるか (2000)

[218]8ミリ画面いっぱいに溢れるリュ・スンワン監督の映画への想い……?


画像     私の大好きな
     リュ・スンワン監督の
     長編デビュー作品。

     さすがだね、
     面白いよ~!

     ここでもう
     リュ・スンワンらしさが
                   全開しちゃってるぅ…。

ふつうは「死ぬか生きるか」だよね。
それがリュ・スンワンにかかると「死ぬか悪になるか」になる。
つまり「生きる=極道になる」つう等式になっちゃうのよ(笑)。

なんで…? 
単純明快。リュ・スンワンが
ヤクザ(チンピラ)になることでしか
生きられない人間たちを描こうとしているからなのだ…?

言いかえると、かれの視線はいつも底辺で、
あるいは暗黒でしか生きられないひとたちに注がれているってこと。
むかしの言葉でいうとさ、
豚や蝿のように生きて、豚や蝿のように死んでいくしかないひとたちに…?

やさしいんだよねえ、リュ・スンワン。
そこが私のめちゃ好きなとこなんだけど、
だから「ARAHAN アラハン」みたいな名作も撮れるのよ…。


ところでこの作品、
長編と言いながらもじつは4本の短編で構成されてるの。

しかも最初から最後までストーリー的には
なんの破綻もなくちゃんと1本になっているのに、
なんで…?

検索でこの作品について調べたら、

1話撮ったあと資金が底をついて撮影をいったん中断、
そしてバイトで資金を稼ぎ、その金で2話を撮る…。
みたいなことを繰り返してやっと全4話を、つまり全編を撮った。
それで4話構成みたいになっちゃったらしいのよ。

もちろん俳優はギャラなし、友情出演。
おまけにカメラは8ミリ。
3話まではカラーなんだけど4話になると急にシロクロ。
そのことに意味があるようには思えないので、
ほんとにお金なかったんだと思う…。
女房にもずいぶん助けてもらったらしいもの。

いやあ、いい話だよねえ。
私なんかそれだけでもう泣けちゃうよお…(笑)。


観てていちばん感動するのは、
8ミリという狭い画面に生命感がいっぱい溢れてること。
リュ・スンワンの映画=物語にたいする想いが
ギュッと詰まってるところ。

物語は下の解説を参照してもらいたいんだけど、
役者もいいんだよねえ。
みんな、いまはスターになっちゃったけどさ。

中でも私のお気に入りのリュ・スンボム。
リュ・スンワンの弟で、
クラブのDJやってたのに兄貴に引っ張り出されて、
これがデビュー作…。

素直なんだよねえ。
めちゃくちゃに素直に芝居してて、ものすごくいいの。

兄貴も「普段どおりでいろ!」としか言わなかったんだって。
兄貴も偉いっ…!
私なんかもう何十万回もおんなじこと言ってんのに、
ほとんどみんな聞いてくれないもんねえ…(笑)。

それからやっぱりお気に入りのイム・ウォニ。
前科者を疑うことしか知らないひでえ刑事やってんだけど、
これがまためちゃくちゃいいのよお。
みごとに悪(ワル)をやってみせてんの。

悪(ワル)をやれない役者なんてホントだめだもんね…。

絶対おすすめの1本!

あ、観るときは4:3の画面で観るといいんじゃないかな?
8ミリ映画の感じがよく出るから…。


●てっせんさん
「限られているからこそ自由があるんだ」…。
ほんとにそう思います。私はちょっと言いかえてこう言ってます。
「人間に自由などない。あるのは自由を闘いとろうとする
自由があるだけだ。闘う自由があるだけだ」…。
無限の金と時間があったって、それがわかってないと
ロクなもの創れやしないと思うのですが…(笑)。
ハン・ソッキュと言えば、てっせんさんが話題にしてらした
「恋の罠」観ました。近日、書かせていただきますね…(笑)。

ありがとうございました。
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■95分 韓国 アクション/ドラマ

監督: リュ・スンワン
企画: リュ・スンワン
脚本: リュ・スンワン
撮影: チョ・ヨンギュ
音楽: キム・ドンギュ

出演
リュ・スンボム
チョン・ジェヨン
イム・ウォニ
パク・ソンビン
キム・スヒョン
リュ・スンワン

第1話【ケンカ】
工業高校生ソックァン(リュ・スンワン)とソンビン(パク・ソンビン)は、以前から仲の悪かった芸術高校生とビリヤード場でケンカを始める。ソンビンは誤って芸術高校生ヒョンスを殺してしまう。
第2話【悪夢】
ソンビンは7年の刑期を終えて出所するが、父親は彼に冷たくあたる。感じの悪い保護監察官のイ刑事(イム・ウォニ)からはモメゴトを起こさないよう釘をさされる。ソンビンはヒョンスの悪霊に悩まされていた。ソンビンは兄(チョン・ジョエン)の紹介で自動車整備工場で働き始める。ある晩、ソンビンは他の組員にボコボコにされているヤクザのボス・テフン(ペ・ジュンシク)を助ける。ソンビンは自分をなじったイ刑事を殺し、ヤクザの世界に入る決心をする。
第3話【現代人】
刑事になったソックァンは、ヤクザのテフンと死闘を繰り広げ、彼を検挙する。
第4話【ダイバッド】
ソックァンの弟で高校生のサンファン(リュ・スンボム)は刑事の兄とは正反対の問題児。ケンカで連行された警察でソンビンに会い、ヤクザの世界に憧れる。サンファンは学校をやめてソンビンの手下になる。サンファンがソックァンの弟であることを知ったソンビンは、サンファンを対立する組との抗争に鉄砲玉として使う。



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この記事へのコメント

てっせん
2009年02月05日 23:25
思いつきですが、山崎さんかリュ・スンワンのもとにハン・ソッキュを送りこんで鍛えなおしていただきたい気がします(笑)。

この映画、「氷雨」とは対蹠的で、限られた低予算で苦心の末にようやくできたんですよねえ・・・。
ふと、寺山修司が短歌俳句について語った、
「限られているからこそ、自由があるんだ」
というような意味の言葉を思い出します・・・。

低予算映画のキム・ギドクなんかもそうですが、彼らはきっと、厳しい日程と予算の中でだからこそ、智恵と体力と想像力を総動員させてそれらを目いっぱい働かせざるを得ない、その結果、こんなに面白い映画ができるとも言えるんでしょうねえ。

失礼しました

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