海を飛ぶ夢 (2004)

[263]この映画はなぜ数々の栄誉に輝いたのか……?


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アカデミー外国賞をはじめ数々の賞をもらってるんだけど、
映画としてほんとにそんなにいい映画かと言われると
「……?」と、ちょっと首をかしげざるをえない作品。

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理由は単純。

尊厳死を望んでいる四肢麻痺の主人公ラモン(ハビエル・バルデム)は、
最初から尊厳死を望む人間としてあらわれ、最後に、望み通り
自らの尊厳死を死んでいく。

つまりラモンの中でなにか決定的なドラマが、
真の意味でのドラマが、起きて終るわけじゃないから。

だから物語に付き合っても、
観てるこっちがもうひとつ深いところで心を動かされないんだよね。

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ラモンの前に重要な女性が二人あらわれる。

ラモンの尊厳死を支援する団体ジェネを通してあらわれる
女性弁護士フリア(ベレン・ルエダ)と、
ラモンのドキュメンタリー番組を見て訪ねてくる貧しいシングルマザーの
ロサ(ロラ・ドゥエニャス)。

じゃあ、この二人に
決定的なドラマが起きるかというとそうでもない?

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フリアはラモンと似たような病気を抱えていてラモンの主張を弁護する。
と同時に、ラモンと恋に落ちて(?)心中の約束をするんだけど、
ラモンの詩集が出来上がったとたん約束を反故にしてラモンの前を去る。
でも、その理由がもうひとつ判然としない。

ロサの場合も同じで、
最初はラモンに死を思いとどまらせようとするんだけど、
最後はラモンが青酸カリ飲むのを手伝う。

ということは彼女の中でなにか
決定的なこと(ドラマ)が起きたということなんだけど、
それが何なのか説得力をもって伝わってこないんだよね。

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もっと決定的なのは父親や兄家族?

寝たきりのラモンをずっと看病しているのはこの四人で、
ラモンが主張する尊厳死の問題と直接、
いちばん深く関わっているはずなのに、
実際はその兄家族と父親、あまり描かれてないんだよね。
観ててそこがいちばんひっかかる?

はやい話が、実在の人たちに遠慮して、
物語がどうしても中途半端になっちゃったってこと?
もしそうだったら最初からこういうの作品にしちゃだめだ
と私は思うんだけどさ。

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ドラマとしては全然だめなのに数々の栄誉に輝くのはなぜ?
これもはっきりしている。

四肢が麻痺して尊厳死を訴える実在の人物を描いた作品だから。
尊厳死の問題を主題化してるから。

つまり、作品としての出来より主題の積極性が評価されているから。
主題の積極性の前に観る側がこうべを垂れているから。

まあ、私は賞なんてあんまり信じてないので、
それはそれでいいんじゃないのって異論を唱えるつもりはないんだけどさ。

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でも俳優はハビエル・バルデムをはじめみんなすごくいいよねえ。
うらやましくてしょうがない。

中でも私のお気に入りはベレン・ルエダ。
ひさしぶりに観たなあ、こういう古典的な美しさを湛えた女優さん。
うっとりしちゃった。


■125分 スペイン ドラマ
監督: アレハンドロ・アメナーバル
製作総指揮: アレハンドロ・アメナーバル フェルナンド・ボバイラ
脚本: アレハンドロ・アメナーバル マテオ・ヒル
撮影: ハビエル・アギーレサロベ
編集: アレハンドロ・アメナーバル
音楽: アレハンドロ・アメナーバル
出演
ハビエル・バルデム ラモン・サンペドロ
ベレン・ルエダ フリア
ロラ・ドゥエニャス ロサ
クララ・セグラ ジェネ
マベル・リベラ マヌエラ
セルソ・ブガーリョ ホセ
タマル・ノバス ハビ
ホアン・ダルマウ ホアキン
フランセスク・ガリード マルク

事故で四肢麻痺となった主人公が、法律では認められていない尊厳死を求めて闘いを繰り広げる姿を通して、生とは何かを問いかけていくヒューマン・ドラマ。尊厳死を望んだ実在の人物ラモン・サンペドロの手記を基に「アザーズ」のアレハンドロ・アメナーバル監督が映画化。主演は「夜になるまえに」のハビエル・バルデム。アカデミー賞外国語映画賞をはじめ数々の映画賞を受賞。
スペイン、ラ・コルーニャの海で育ったラモン・サンペドロは19歳でノルウェー船のクルーとなり、世界中を旅して回る。だが1968年8月23日、25歳の彼は岩場から引き潮の海へダイブした際に海底で頭部を強打、首から下が完全に麻痺してしまう。以来、家族に支えられながらも、ベッドの上で余生を過ごさなければならなくなったラモン。彼にできるのは、部屋の窓から外を眺め、想像の世界で自由に空を飛ぶことと、詩をしたためることだけ。やがて事故から20数年が経ち、彼はついに重大な決断を下す。それは、自ら人生に終止符を打つことで、本当の生と自由を獲得するというものだった。そしてラモンは、彼の尊厳死を支援する団体のジェネを通じて女性弁護士フリアと対面し、その援助を仰ぐことに。また一方、貧しい子持ちの未婚女性ロサがドキュメンタリー番組でのラモンを見て心動かされ、尊厳死を思いとどまらせようと訪ねてくる…。


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