親切なクムジャさん (2005)

[310]クムジャさんはなぜ親切をするの? なぜ赤いアイシャドーをするの…?


画像     パク・チャヌク監督の
     「復讐三部作」完結編。

     観るの、
     これで3度目。

     三部作の中では
     私の一番の
     めちゃお気に入り。

音楽が大好きだし、
赤いアイシャドーをしたクムジャさん(イ・ヨンエ)が大好きだし、
最後、そのアイシャドーを落としたクムジャさんが
大好きだから…?

しかし、クムジャさん、孤独だよねえ。
ほんとうにたとえようもなく孤独…。

物語は一見、
ペク先生(チェ・ミンシク)にたいする復讐のようにみえる。

でも、それだけじゃない。

自分が子ども殺しの罪を背負わされたとき、
自分を見つめていたすべての人間にたいする復讐…。

世間にたいする、
社会にたいする、
ひいてはこの世界にたいする、
神にたいする「復讐」…。

その意味では三部作の中では、
復讐の根がいちばん深くて、しかも途方もなく広い…?

だからクムジャさんは悪魔になる。
悪魔になるしかない…。

赤いアイシャドーはその象徴。
赤い目をした悪魔…。

天使のようにきれいなクムジャさんが悪魔になる。
「親切なクムジャさん」になる…。

すべては復讐のため…。

囚人仲間に恩を売って、
出所後、ペク先生への復讐に利用するためだけじゃない。
利用して彼女らにまた罪を犯させるため。
じつは復讐するため…?

もちろん被害者家族たちに、
わが子が殺される様子のビデオを見せるのも、
ペク先生を差し出すのも、復讐のため…。

競い合うかのようによりむごたらしい方法で殺す。
被害者家族みんなで殺す。
復讐する…。

そう仕向けることでクムジャさんは復讐するのだ。
ペク先生に…、
被害者家族が象徴する「共同体」に…。
神に…。

でもクムジャさんの心はすこしも晴れない。
復讐を終えて赤いアイシャドーを落としても…。
悪魔をやめて人間に戻っても…。

どうしてなんだろう…?
復讐の過程で神も天使も現われなかったから…?
と、どうしても思っちゃう…?

クムジャさんの足は向かう、
すべてのはじまりだった娘ジェニーのもとへ…。

そして懐にジェニーを抱きしめる。
抱きしめる…、雪の降る中で…。

ひとりの青年が見つめる中で。

クムジャさんが「この子、ばかなんじゃないの?」と思った
ケーキ屋のあの青年の前で…。

この雪は贖罪…?

あの青年こそじつは天使の仮の姿…?
「ばか」とは無垢の意味だもの…。

どっちにしろ、
ジェニーを抱きしめる孤独な孤独なクムジャさんに
このときたしかにはじめて人間が見えてくる。
人間のこころが…。

…なんて、いつも勝手に思いながら観てるんだよね。


パク・チャヌクは
観るものにけして感情の同化を許さないように映画を創る、
きわめて批評的な作家だよね。

これまで私が観てきた韓国の監督の中では
そういうほとんど唯一の作家…?

ほとんどの作家は物語を、人間を救おうとする。
救うために映画を創るっていうの…?

もちろんそれは
この世界を、私たち人間を救ってほしいからだよね。
神に「救済」してほしいから。
神の「働き」をかんじたいから…。

パク・チャヌクはけしてそう描かない。
クムジャさんを「親切なクムジャさん」に、
悪魔に仕立てたように、
救済を願う人間のこころの底の底に隠された
もうひとつのこころを炙り出す。

それは、絶望…、孤独…。
神とともにはけしてありえないという、孤独…。

でも、救済されることのない人間の魂の
絶望と孤独を描くことによって、
じつはパク・チャヌク自身がもっとも神のそばにいる
かのように見えちゃう…?

もうひとつあるんだけど、
パク・チャヌクが怒ってるのは、
至るところ孤児だらけの韓国社会ってことなのかなあ…?

そこに徹底した不信感があるのかなあ…?

どうしてもそういうふうに感じちゃうんだけど…。
孤児→キリスト教っていう韓国社会の構図…。

しかし、この映画、相変わらず大傑作してるよねえ…(笑)。
イ・ヨンエもチェ・ミンシクもめちゃくちゃいいんだよね。

また観なくちゃあ…。


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■114分 韓国 サスペンス/ドラマ

監督: パク・チャヌク
製作: イ・チュニョン
脚本: パク・チャヌク
撮影: チョン・ジョンフン
音楽: チョ・ヨンウク

出演
イ・ヨンエ クムジャさん
チェ・ミンシク ペク先生
クォン・イェヨン ジェニー
オ・ダルス チャン
キム・シフ クンシク
イ・スンシン パク・イジョン
キム・ブソン ウ・ソヨン
ラ・ミラン オ・スヒ
ソ・ヨンジュ キム・ヤンヒ
キム・ジング コ・ソンスク
コ・スヒ 魔女
キム・ビョンオク 伝道師
ナム・イル チェ班長
カン・ヘジョン
ユ・ジテ
ソン・ガンホ
シン・ハギュン

「復讐者に憐れみを」「オールド・ボーイ」に続くパク・チャヌク監督の“復讐三部作”完結編。「JSA」「宮廷女官 チャングムの誓い」のイ・ヨンエを主演に迎え、無実の罪で服役した一人の女性の壮絶な復讐の物語が描かれていく。共演は「オールド・ボーイ」のチェ・ミンシク。
天使のような美貌の持ち主クムジャは、ひょんなことからペク先生に幼い娘を人質に取られ、彼が犯した幼児誘拐殺人の罪を背負わされて投獄される。刑務所では誰に対しても優しい笑顔を絶やさず、“親切なクムジャさん”と慕われていた。しかし、彼女の目的はただ一つ、ペク先生に復讐を果たすこと。そして13年の服役の末、ようやく出所した彼女は、かつて恩を売った囚人仲間のもとを訪ね、ペク先生への復讐へ向けて周到な準備を進めていく…。


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