後悔なんてしない (2006)

[317]この映画には私たちの初恋の思い出がいっぱい詰まっている…?


画像     この映画、
     「アキバ、飛べ。」の
     公演のとき、

     友人のKさんが
     さりげなく差し入れしてくれた
     映画なんだけど、

     いやあ、いい映画だなあ。

これも傑作…!

田舎の孤児院を巣立って
ソウルにやってきた若者スミン(イ・ヨンフン)と、
企業の御曹司ジェミン(イ・ハン)という若者の、
同性愛の物語…。

インディペンデント映画で、監督の
イソン・ヒル自身が自分も同性愛者(ゲイ)であることを公表したりと、
まあ、いろいろ話題はあったんだろうけど、

こういう映画が韓国内で大ヒットしたってのが
なんか私はすごく嬉しいなあ…。

観ると、こりやあヒットして当たり前だわ、と思うけどさ。
だって、近頃、こんなに激しくて
瑞々しい恋愛映画なんてちょっと見ないもん…!

同性愛(ホモセクシュアル)っていうと、
ちょっとヒクひともいるかもしんないけど、
心的には間違いなく男と女なわけで…、

「対」なわけで、
ふつうの男女の恋愛(ヘテロ・セクシュアル)と
ちっとも変わらないんだよね。

男女間で起こる恋愛ドラマと、
まったく変わらない恋愛ドラマが起こる…?

そのことをさりげなくというか、
ごく当たり前のこととして描いてみせてるから、
ヘテロの私たちが見てもよくわかるんだよね。

ただヘテロとホモの違いがあるとすれば、
ホモセクシャルはまだ社会的に差別されていること…?

そのためヘテロの場合より恋愛が「不可能」として現れる…?
そして不可能であるがゆえにより激しくなる…?
純愛になる…?

べつに新しい視点があるわけじゃないんだけど、
そのあたりの恋愛事情が
べつに奇をてらうことなくすごく的確に描かれてるから、
見てて感動しちゃうんだよねえ…。

まあ、ちょっと不満があるとすれば、
孤児院育ちの貧しい若者と、
裕福な企業の御曹司という組み合わせかな…?

「チャタレイ夫人」以来すっかりお馴染みになった、
あまりにも古典的な組み合わせだもんね。

ホモセクシャル同様、
愛の不可能性を描くにはいい材料なんだろうけど…。

でもそうしたのは、
「ソウルじゅうに火をつけたい」
「ソウルでは誰も信じられない」という、
スミンのソウル体験を際立たせるためだった…、

と考えればちょっと納得は行くんだけどさ。

映像的に好きなところは、
男娼スミンが客ジェミンに買われて、寝て、
そのあとひとりで街中を帰るところ…。

指についてるティッシュに気づいて、払って、
道路に座ってしばらくぼんやりしている。
その向こうに煌々と輝くソウルの灯が見える…。

自分の中のイノセンスが少しずつ壊れていく、
それをどう受け止めていいのかわからない…。

そういうシーンなんだけど、いい絵(映像)なんだよね。

物語的には、
ジェミンに「バック」を許して、次第に「女」になって、
こんどは自分がジェミンを追い求めはじめるあたり…。

イ・ヨンフンの表情も「女」を感じさせはじめて、
なんかすごく切なくなってくるのよ…。

ともあれ、
少年のイノセンスの解体が、
性的体験、恋愛体験と重ねられながら描かれていく傑作。

恋愛映画が好きなひとにはもう絶対お勧めです…?(笑)

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●Kさん
そうですか。
ラストの警官の表情に50人のゲイカップルが大爆笑?
やりますねえ。世界をみごとに引っくり返してくれますねえ。
いやあ、私もそこに居合わせたかった…(笑)。
しかし、いい映画ですね。
スミンがはじめて店に出て、裸になってテーブルの上で
全身をくねられながら踊る場面がありますけど、
あのシーンも大好きです。切なかったです…。

ありがとうございました。

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■114分 韓国 ドラマ

監督: イソン・ヒル
脚本: イソン・ヒル
撮影: ユン・ジウン

出演
イ・ハン ジェミン
イ・ヨンフン スミン
チョ・ヒョンチョル ジョンテ
キム・ドンウク カラム
キム・ジョンファ ヒョヌ

男性同士の同性愛をテーマに描く韓国製インディペンデント・ムービー。監督はこれが長編デビューのイソン・ヒル。夢を抱いて田舎の孤児院からソウルへとやって来た青年スミン。思いとは裏腹に、バイトに追われるその日暮らしの日々。そんな時、彼に一目惚れした青年ジェミンに声を掛けられ、久々に心をときめかせるスミンだったが…。

この記事へのコメント

k
2009年07月27日 19:21
スミンが指に貼りついたティシュに気づいてしゃがみ込むところ・・・わたしもこのシーンで、この映画に堕ちました。この青年の生きている場所が、冒頭シーンの木洩れ陽輝く川辺から旅立って、今こんなところまで来てしまったことが胸に堪えて、スミンを愛してしまった瞬間ですね。
ジェミンを愛したのは、ゲイバーからつまみ出されて道端に転がりながら、スミンの首に腕をまわしてキスしようとするところ。あの瞬間、ジェミンは世界を捨ててスミンと対になったのですね。
前に書きましたが、これはゲイ・レズ映画祭という催しで、50人のゲイカップルの人たちの中で観ました。むくつけき男衆が、肩寄せ合って観てました。
一番受けてたのは、ラスト、股間に伸ばしたスミンの手を見たときの警官の表情、皆さん爆笑でした。

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