白いカラス (2003)

[327]初老の白いカラスと黒いカラスの痛切なラブストーリー…?

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黒人差別がモチーフの映画。
タイトルは「白いカラス」。
それだけでなんとなくわかるよね。

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カラスは黒いのに、
神のいたずらか遺伝子のいたずらか、
このカラスは白く生まれついてしまった。
黒人なのに肌は白人のように白かった。

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アンソニー・ホプキンスが演じる
アテナ大学の学部長、コールマンのことだ。
ユダヤ人初の古典教授として知られているが、
彼は実は「白いカラス」。

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ユダヤ人になりすましたのはアメリカが白人優位社会だから。
黒人差別社会だから。

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そのことを思い知らされたのは高校生の頃。
彼は白人のある女の子とはげしい恋に落ち、結婚まで考える。

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しかし自分の母親(黒人)に会わせると、
彼女は「私はだめだわ。愛してるの。だけど無理なの」
と言い、コールマンのもとを去ってしまう。

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この列車の中のシーンも本当に素晴らしい。

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そのあと彼は「白いカラス」であることを利用して
白人として生きることを決意。
家族をも切り、望みどおりユダヤ人教授となり、
そして愛し合った白人女性とも結婚する。

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しかしある日の講義で口にした「スプーク」という言葉が、
黒人学生への差別発言だと弾劾され、辞職に追い込まれる。
この事件にショックを受け、妻も死んでしまう。

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かれは、田舎の森の中へ隠遁する。

心にはやるせない怒りが渦巻いている。
自分が黒人を差別するわけがない。自分も黒人なのだから。
そうぶちまけたい。だが、それはできることではない。
自分はユダヤ人として、白人として生きてきたのだから。

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死んだ妻にもそのことは最後まで告白しなかった。
子どももつくらなかった。生まれてくる子の黒い肌を恐れて。

そうやってようやく手に入れた白人としての、
大学教授としての成功したかにみえた人生も一瞬にして瓦解した。
「白いカラス」だったために。

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怒りが治まらないコールマンは隠遁生活を送る作家、
ネイサン(ゲイリー・シニーズ)を訪ね、
自分の屈辱の経緯を書いてくれと依頼する。

初めは尻込みしたネイサンだが、
孤独な二人の間には次第に友情めいたものが芽生えていく。

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そんなある日、
コールマンはフォーニア(ニコール・キッドマン)という
若い掃除婦に出会い恋に落ちる。

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彼女は部屋に「黒いカラス」を飼っている。
真っ白だった心は真っ黒になるほどの深い傷を負い、
いまやこの黒いカラス同様、檻(過去)から逃れることができないから。

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小さいころ叔父に犯された。
元ベトナム従軍兵の夫と結婚したが暴力を振るわれた。

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子どもを過失(火事)で死なせてしまい、自殺を図った。
母親にも切り捨てられ、いまはただ暴力をふるう夫から逃亡している身…。

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人間を信じることができず、
そうした過去をひとに打ち明けることもできない。
黒いカラスのプリンス以外には。

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しかしコールマンの愛情の前で
そうした硬直した心が次第に溶け始める。

コールマンもまた過去の過ちを繰り返すまいと、
彼女に自分が「白いカラス」であることを告白しようと決意する。

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そんな時ベトナム戦争の心的後遺症を抱えた
フォーニアの夫レスターが現れ、執拗に二人の前に立ち塞がる。

…、というお話なのだが、
それぞれに深い複雑な傷を抱えた初老の男コールマンと、
まだ若いフォーニアの愛の物語が本当にいい。
悲しくてひどく切ない。

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それだけに作家ザッカーマンを登場させる必要があったかな、
と私は思う。
彼の登場で物語がすこし散漫になってるような気がする。

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彼が「白いカラス」コールマンの複雑な人生を小説にする、
というところで物語は終わるのだが、
コールマンとフォーニアのストーリー自体にさほど絡んでくる訳ではないので、
思い切ってコールマンとフォーニアの物語だけに焦点を絞ったほうが
よかったような気がする。

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黒人差別やベトナム後遺症などがモチーフになっているので、
彼を通して社会的な視線を導入したかったのかなと思うが、
二人の恋愛物語だけでそれは十分わかる。
そこが少し勿体なかったような気がするが、
2000年以降のハリウッド映画としては本当に素晴らしい映画だ(^^♪

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オープニングの白い雪のシーンから鮮烈。
こんなに素晴らしいトップシーンも珍しいかも。

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コールマンが助手席のフォーニアを抱きながら
車を走らせているのだが、
二人の静かで暖かい愛とその行方が集中的に表現されいて、
いきなりなんとも言えない気持ちにさせられるんだよね。

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ニコール・キッドマンの演技も素晴らしい。
魅入られちゃう。大拍手♬

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■108分 アメリカ  ドラマ/ロマンス/サスペンス

監督: ロバート・ベントン
製作: ゲイリー・ルチェッシ
トム・ローゼンバーグ スコット・スタインドーフ
製作総指揮: ロナルド・M・ボズマン
スティーヴン・ハッテンスキー エバーハード・ケイサー
原作: フィリップ・ロス 『ヒューマン・ステイン』
脚本: ニコラス・メイヤー
撮影: ジャン=イヴ・エスコフィエ
音楽: レイチェル・ポートマン

出演
アンソニー・ホプキンス コールマン・シルク教授
ニコール・キッドマン フォーニア・ファーリー
エド・ハリス レスター・ファーリー
ゲイリー・シニーズ ネイサン・ザッカーマン
ウェントワース・ミラー コールマン・シルク青年
ジャシンダ・バレット スティーナ・ポールソン
アンナ・ディーヴァー・スミス ミセス・シルク
ケリー・ワシントン

米のベストセラー小説をニコール・キッドマン&アンソニー・ホプキンス共演で映画化。ある秘密を抱える元大学教授が、年齢を超えた恋を通して再生していく姿を感動的に描出。
1998年、米マサチューセッツ州。名門アテナ大学の学部長コールマン・シルク(アンソニー・ホプキンス)は、ユダヤ人として初めて古典教授の地位に昇りつめた学者。だが勇退を目前に、何気なく発した言葉が黒人差別だと非難され、辞職に追い込まれてしまう。半年後。いまだ怒りのおさまらないコールマンは、湖畔で隠遁生活を送る作家のネイサン・ザッカーマン(ゲイリー・シニーズ)を訪ね、自分の屈辱の経緯を本にしてくれと依頼する。それには尻込みしたネイサンだが、孤独な二人の間には友情が芽生えていった。
1年後。コールマンはネイサンに、恋人がいることを打ち明ける。彼女の名はフォーニア・ファーリー(ニコール・キッドマン)。義父の虐待、ベトナム帰還兵の夫レスター(エド・ハリス)の暴力、子供の死という悲惨な過去を背負った、清掃の仕事をしている34歳の女性だ。一方、コールマンも自身の出生にまつわる秘密を、長年連れ添った亡き妻にさえ隠していた。実は彼は白い肌に生まれついた黒人であり、社会でうまく生きていくためにユダヤ人だと偽っていたのだった。互いに深い傷を持つコールマンとフォーニアは、ネイサンの忠告を無視して、どんどん愛にのめり込んでいく。そしてコールマンがフォーニアに自分が黒人であることを告白した後、ふたりは交通事故死してしまうのだった。



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