将軍の息子2 英雄武闘伝説 (1991)

[337]浮浪孤児・金斗漢の全容を一瞬にして演じてみせるパク・サイミン…!


画像     この映画の
     もうひとつの見所は、

     いうまでもなく
     金斗漢を演じる
     俳優パク・サイミンだ…!

     驚いたことに初出演で、
     しかもオーディションで
                   選ばれたのだという。

もしパク・サイミンでなかったら、
まちがいなくこの作品の成功もなかった!

というくらいの、はまり役というか、とんでもない逸材。
イム・グォンテクもよくぞ選んだって驚嘆する…。

もっとも私も演出家のはしくれなので、
イム・グォンテクが新人を起用した理由がよくわかるよ(笑)。

この映画は、
浮浪孤児の金斗漢が留置場を出て、
京城帝大の学生ヤクザであるオントグ(キム・ヒョンイル)に拾われ、

義理に厚い性格と、
無敵のケンカ強さで鐘路組の親分になり、
日本のヤクザ林組と闘っていく様を描いている。

つまり、名もない浮浪少年が、
周囲のチカラと自分のチカラで成り上がっていく
いわばサクセス・ストーリーなのだが、

そうしたストーリーにはまさに
まだ名もない、どこのものとも知れない
新人俳優の起用がいちばんいいに決まっているのだ。

イム・グォンテクは果敢にその博打をうった。
そしてパク・サイミンはその起用にみごと応えた…!

実際、トップシーンだけでそう思う。

カメラが拘置所を映し出す。
格子の向こうには
拘置された者たちがすし詰めに近い状態で座っている。

手前では所員が拘置者をひとりひとり呼び出している。

カメラは拘置者たちの姿を捉え、左にパンしていく。
そうしてややうつむき加減に、身じろぎもせずに座っている
ひとりの浮浪少年の前で止まり、映し出す…。

金斗漢=パク・サイミンなのだが、
このときのパク・サイミンの姿表情がもう絶品なのだ。

名もない、むろん金もない、
浮浪孤児(少年)の全容が一瞬にして垣間見れるのだ…!

すぐに所員に名前を呼ばれ、立ち上がり、
名もない拘置者たちの群れの中から
所員のほうへ向かって歩きはじめる…。

そこには韓国の英雄・金斗漢と、
この映画で一躍韓国の大スターとなった
パク・サイミンの「始まり」がみごとに二重写しにされていて、

ああ、イム・グォンテク、恐るべし!
と、カブトを脱ぐしかないのよ。

少年期から青年期にかけての悪漢・金斗漢を描きうるか。
それはひとえにこの名もない新人俳優パク・サイミンを
この映画で一躍韓国の大スターにできるかどうかに
かかっている…。

イム・グォンテクはまちがいなくそう思っただろうし、
パク・サイミンもまた監督のその意を汲みとったとおもう…。

そんなところにも
イム・グォンテクの愚直なまでの「まっすぐさ」が垣間見えて
私はもうめちゃくちゃ感動しちゃったんだけど(笑)、

組織(群れ)にありながら
浮浪孤児(=孤独)を生きる金斗漢をみごとに演じてる
パク・サイミンに私は拍手、拍手、拍手の嵐を贈りたい…!


ついでに言っておくとパク・サイミンは、
「タフガイ金斗漢のイメージが付き纏い、
現在に至るまでタフガイのイメージから抜けられない」
なんて言われてるようだけど、

そこがじつは
パク・サイミンの最高にいいところなんだよね。

ひたすらに無骨、不器用。
「まっすぐ」にしかできない資質。
だから金斗漢を演じることができたんだよね。

それにそんなこと言ったら、
われらが高倉健もそうだし、三船敏郎も渥美清もそうだよね。
イメージなんて一個だし、
演技だってどんな作品だろうといつも同じ…(笑)。

ほんものはそんなもので、
クルクルと自分のイメージや演技を
変えることのできる俳優なんていちばん信用できないわさ…(笑)。

つまりパク・サイミンを使いこなす監督がいないだけ、
って話でさ…。

ちなみにパク・サイミン、
「特殊工作員」も「TUBE(チューブ)」もすごくいいよ~。 

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■103分 韓国 ドラマ

監督: イム・グォンテク
原作: ホン・ソンユ
脚本: イー・ユンテク
撮影: チョン・イルソン

出演
パク・サイミン
シン・ヒョンジュン
イー・イルチェ
ソン・チェファン

日帝支配下のソウルを舞台に、韓国ヤクザと日本ヤクザの抗争を描いたピカレスク・ロマン3部作の第2部。主人公・金斗漢の所属する組と日本人ヤクザ・林との対立構造がいよいよ鮮明となり、ある意味ではこの作品がシリーズのクライマックスといえるかもしれない。ただ、前作で見せた痛快さはいくぶん失せ、金斗漢が刺客(浮浪児時代に助けたことがある、という設定になっている)と恋のさやあてに悩むなど、中ダルみの様相も呈している。その分、指ヅメなど日本人ヤクザの世界の描写が増え、異様さを加えている。路面電車が走るようになったり、映画はトーキーになったり、前作からの時間経過を表す要素も盛り込まれているが、映画館の看板が前作と違って日本映画になっていたり、街中の看板にもカタカナなど日本語が増えたり、さらには日本兵がウロウロしたり、と日帝の市配色がより濃厚になっている。スタッフは前作からほとんど変更がないが、クレジットには『日本語 オクゾノヒデキ』なる名前が入っている。原題『将軍の息子II』。

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