愛人 もうひとりのわたし (2000)

[428]物語の整合性は「?」だけど、妙に面白かったなあ…?


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弁護士の夫と
6歳になる子のいるユジン(チ・スウォン)には、
スンジンという双子の姉がいる。

その姉がアメリカから
夫ジノと一緒に帰国するという知らせが入るが、
帰国したのはジノだけで、

義兄ジノに唐突に、スンジンは死んだ、と言われ、
その死に疑惑を抱く。

姉は子どものころ
ユジンによく「コヨーテ伝説」を話してくれたのだが、
その伝説に詳しい男に出会う。

パソコン通信上(チャット)で
「アートラバー」というIDをもつ男(ク・ピル)である。

実際にその男に会って話をすると、
男はなぜか姉のことについていろいろと知っている。

しかし話をじらされ、なんどか会ううちに、
ユジンは妙に男に惹かれ(?)、ついには寝てしまう。

正確に言うと、
ユジンのからだ(無意識)がその男を欲してしまう…?
そうしてある出来事を思い出す。

ユジンは子どものころから姉と一緒に
いつも母親がつくった温室のガーデンで遊んでいた。

少女期を過ぎたあたり…、
ユジンは偶然、
そのガーデンで姉が男に抱かれている姿を目撃する。

しかし記憶が蘇えると、
抱かれているその姉とは、じつは「自分」だった…!

というお話である…。

う~ん、どういうこと…?

え~とですね(笑)。

じつは双子の姉スンジンは実際には存在しなかった。
お家のガーデンで知らない男に抱かれたことがあった。
その罪悪感から(?)
あのとき男とセックスをしたのは自分ではなく双子の姉だった、

ということにしたくて、
ユジンが無意識に架空の姉スンジンをつくりだしたってことなの。

じゃあ、「アートラバー」の男って…?

そう、ユジンがあのときガーデンでセックスした相手の男。
だから姉スンジンについて、
つまりはユジンについてよく知ってたってこと…。

ユジンの「もうひとりのわたし」=スンジンってこと…。

とすると、タイトルの「愛人」ってのは…?

ジノはスンジンと結婚してることになってるけど、
ジノはじつはユジンと結婚してた…。
というと二重婚になるから、
ユジンはジノの「愛人」だったってことなんじゃないかな?

あるいは男「アートラバー」はユジンの愛人だった…(笑)。

うん。でもユジンは韓国にいるわけだから、
毎日韓国を抜け出してアメリカ行けるわけないじゃん…?

そこなんだよね。
だからたぶんユジンは病気だった、狂っていた、
という解釈がいちばんいいんじゃないのかな?
自分では気がついていないんだけど…。

義兄ジノが「スンジンは死んだ」って言うのは、
ユジン、スンジンはおまえがつくりだした架空の人間なんだ、
そろそろ気がつきなさいっていう忠告だったってこと…?

そう言っていいかもね。
それでユジンも姉スンジン(もうひとりのユジン=自分)について、
いろいろ調べはじめたっていうかね…。

義兄ジノという男もじつはアメリカなんかには行ってなくて、
ずっと国内にいたのかもしんないね。
国内の近くにいるユジンの愛人だったのかも…?

それをユジンは、
姉スンジンと結婚してる義兄なんて夫に紹介してたのかもよ。
でも、夫は、義兄ジノはユジンの浮気相手かも
と疑っていた…?

まあ、それにしてもストーリー上都合がよすぎるというか、
辻褄が合わないというか、そういう点はいっぱいあるんだけどね。

ただ面白いのは、
ユジンが架空の姉をつくりだしたのは、
原題になってる「バニシング・ツイン」現象をもちだして
説明しようとしてるところなんだよね…。

バニシング・ツインというのは、「消える双子」っていう意味。

母親が妊娠した初期に双子を孕む。
でも、その一方がなんらかの事情で消えてしまうこと。
流産してしまうこと…。

ただ双子の場合、もう一人が元気なら
流産した方の子は子宮内に吸収されてしまう…、
その現象のことっていうのかな?

ついでに言っておくと、
人間の場合も、妊娠のごく早期は多胎受精なんだけど、
妊娠が確認されるころに単胎になっているのではないか…、
なんて仮説を立てている学者もいるくらいらしいよ。

動物はだいたい多胎受精だから、
人間も例外じゃなくて、
そういう痕跡くらい残ってるのかもね…(笑)。

で、この物語は、
バニシング・ツインで生まれた子は、
相手(もうひとりの子)が消えてしまったことで、
無意識になんらかの影響を受けるんじゃないか…。

この映画の場合だと、
生まれた子がユジンで、消えた子がスンジンなんだけど、

ユジンが姉スンジンを幻覚としてつくりだしたのは、
じつは胎児期に双子の相手(スンジン)が
消えてしまったからじゃないか…。

バニシング・ツインは、
生まれてきた子の無意識の核に
そういう作用を及ぼすこともあるんじゃないか…、

という視点で物語がつくられてるんだよね。

実際、ユジンとは全然関係なく、
バニシング・ツインについて研究してる学者連中が、
突然出てきて、論議したりしてるんだけどさ(笑)、
ね、なんか面白くない…?

吉本隆明さんが、
母親から胎児への「母の流れ」が渋滞したり滞ったりすると、
母親になにかあったんじゃないかって
胎児は幻覚をつくりだす…、

みたいなことを言ってるんだけど、
観てたら、なんとなくそれ思いだしちゃってさ…(笑)。

この映画、コリアン・ポルノ…?

そういうことになってるんだけど、
ポルノはほんの申し訳程度で、
実際はポルノにかこつけた分析学的サスペンス…(笑)。

じつは
あの名作「イエローヘア」をつくった会社が製作した作品で、
興行的には大コケだったらしいんだけど、
低予算ピンクにかこつけてまたゲージツしてるって感じ…(笑)。

好きだなあ、私、こういうピンク映画…!(笑)

物語的にはたしかにちょっと整合性に欠けるんだけど、
映像も時々凝ったりして、めちゃくちゃ素晴らしいのよ。

ユジンをやってるチ・スウォンという女優さんも、
きれいで、官能的で、けっこううまいしさ…。

まあ、こういうの面白がるのは
わたしだけかもしんないけどね…(笑)。

ためしにぜひごらんあれ…!

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■94分 韓国 エロティック/サスペンス

監督: ユン・テヨン
製作: ヨン・ハンキュ

出演
チ・スウォン
ク・ピル
キム・ミョンス
シン・ヒョンジュ

心理ミステリー&エロチック・スリラー。双子の姉の自殺の謎を探るヒロインが、やがて自らの隠された秘密を知ることになる。原題の「バニシング・ツイン」は、双子のうちの一人が妊娠10週から15週目の間に子宮内で消えてしまう現象を表す医学用語。
有能な弁護士の夫と6歳の娘ミンジ(チェ・ジウン)を持つ主婦のユジン(チ・スウォン)は、自分自身もキュレーターとして活躍するキャリアウーマン。そんな彼女の双子の姉スンジンがアメリカから帰国するという知らせが届き、ユジンは嬉しくも漠然とした不安を感じる。二人の間にはある秘密があったのだ。しかし、アメリカから一人で帰国した義兄ジノ(キム・ミョンス)は、スンジンが自殺したと告げる。動揺するユジン。そんな彼女にジノが接近し、夫は二人の関係を疑うようになる。姉の死に疑惑を感じていたユジンは、パソコン通信を通じて偶然「アートラバー」というIDの男(ク・ピル)と出会うが、なぜか彼は姉の過去を色々知っている。そして、ユジンは彼とのセックスを通じてある記憶を蘇らせ、真実を知ることになる。

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