シェフとギャルソン リストランテの夜 (1996)

[455]イタリア移民兄弟の背後に西部開拓史の影が隠されてる…?

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劇団の子に「なにかおもしろい映画ない?」って聞いたら、
これはどうでしょうって紹介してくれたのがこの映画。
クサカって子なんだけど、うん、けっこう面白かったよ。

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プリモとセコンドという兄弟が、
海の見えるニュージャージーの田舎町で
小さなイタリアン・レストランをやってるの。
じつはこの二人、名前からわかるようにイタリア人で、
アメリカン・ドリームを夢見て2年前に(?)移民してきたのね。
兄貴のプリモが料理人で、弟セコンドがマネージャー。

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でも、さっぱりあかんねん(笑)。
兄貴、腕は天才的なんだけど、
頑として、おらが国の本格的なイタリア料理しか作らない。
んなもん出してハンバーガーを上等な料理だって思ってる
アメリカ人に食してもらおうと思ってもねえ(笑)。

案の定、客足はさっぱり。
弟は、兄貴にハンバーガー作れ~とまでは言わないけど、
もうすこし郷に入れば郷に従おうみたいなこと話すんだけど、
兄貴はいっこうに首をタテに振らない。

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そういう兄貴の気持ちがわからんでもないもんだから、
弟は一生懸命、銀行まわったりするんだけど、
断られていよいよ崖っぷち。

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と、そこへ神様がやってくるのよ。
向かいのレストランのボス(笑)。
この男のレストラン、毎日大繁盛でウハウハなんだよね。
味なんかそれこそハンバーガー・クラスなんだけど、
はしゃぐのが好きなアメリカ人気質つかむのがうまい。
週末になるとパーティー気分の演出ばっかりしてる。

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そのボスが弟に言うんだよねえ。
アメリカン・ドリームを忘れちゃいかん。
よし、こんど○○という有名歌手を招待してパーティーやれ。
わしはあいつの友達なんで電話してやる。
兄貴の腕は超一流なんだから○○が店宣伝してくれて
おまえたち兄弟の夢もかなうぞって…。

ん?商売仇がなんで? って思うんだけど、
そういうおおらかなところがいかにもヤンキー?
で、弟も兄貴も渡りに船で乗っちゃうんだわさ(笑)。

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かくして始まる、BIG・NIGHT!
あ、原題が「BIG NIGHT」なもんだからさ。

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集まった町の招待客に兄貴が腕を振るったイタリアンが出てくる、出てくる。
観てるだけでこっちもほんと涎でてきそうになって困っちゃったぜい。(^^♪

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あまりのうまさに味音痴のアメリカ人たちも目回してるんだけど、
でもねえ、時間すぎても明け方近くになってもついに来ないわけよ、
その超有名人の○○歌手。

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んなことだろうと思ったぜ(笑)。
種明かしするとさ、発案者の向かいのボス、○○なんかに声かけてねえの。
この兄弟の料理人、マネージャーとして才能見込んで、
自分の店で働いて欲しかったの。
店が潰れれば自分の店に来るだろうって思ってた訳さ。

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まあ根は悪くないつうか、
そうやって兄弟が助かればいいなあっていう
ちょっとした人情味のあるやつではあるんだけどね。

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かくして兄弟の夢は破産。
明け方の海辺手で派手なケンカまではじめちゃうのだが…、
みたいなお話。

人情喜劇みたいな映画で、
場面も小さな田舎町の小さなレストランだけだから
下手するとインディーズ予算で撮れちゃうと思うんだけど、
その、いかにもハリウッド臭くないとこがすごくいいんだよねえ(笑)。

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前にも書いたような気がするけど、
アメリカン・ドリームってのは言いかえると西部開拓史だよね。
イギリスから東海岸へ移住してきた連中が
夢を求めて西部へ西部へと移動していく。
夢を開拓していく。

そして西海岸に達すると夢を求めてさらに西へ、
太平洋渡ってアジアの東へ、日本へ、ベトナムへ…、
さらに西の西のイラクまで行っちゃった?
結局、地球を一周しちゃった訳だよなあ(笑)。

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それでも西部開拓魂は消えずに、
ついには月へ、宇宙へと足を伸ばして、
いまじゃあ大いなる虚構の世界にまで、
童話や神話の世界をまで西部として開拓しようとしてる?

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それがアメリカの現在。ハリウッドの軌跡(笑)。
ま、そこになんかありゃよかったんだろうけど、なにもなかった?
かくしてアメリカもハリウッドは終わった(笑)。

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この映画観てると、どうしてもそう思っちゃうよねえ。
だから監督の
スタンリー・トゥッチ とキャンベル・スコットは、
その無残な西部開拓史の軌跡を最初に
起源のとこまで戻そうとしたんだろうなあって。

イタリア移民がアメリカン・ドリームを求めて東海岸に、
ニュージャージーの海辺の町に流れついて
西部(=夢)を開拓しようとする話に。
まあ結局この兄弟の夢は潰れるんだけどね、
アメリカ人の西部開拓の夢が結局は潰れたように。

この映画、そういう構造になってるよね、
ライターや監督がそれを意図して作ったのかどうか知らないんだけどさ。

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でも、少なくともこの兄弟には、
アメリカン・ドリームは叶わなかったけど何かが残った。

夢が壊れてはじめて、
ものすごく大切ななにかがそこに…、二人の間に表れた?
いや、三人の間にって言ってもいいかもね。
レストランで働いてるアメリカの青年を入れて。

この青年、ほとんどセリフはないんだけど、
店で働きながらず~っと陰で兄弟を目撃してくんだよね。
だから兄弟のこころがよくわかって、
兄弟の最後の晩餐の席にもさりげなく付き合っちゃう。
ま、時間帯はパーテイの夢の跡が無残に残ってる朝方なんだけどさ。

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このラスト・シーン、ほんといいよお。
な~んにも残ってない。ぜんぶ壊れた。
でも、なんかそこには残ってる。
壊されても壊されても壊されなかった何かが。そういうシーン。
いやいや、監督・主演のスタンリー・トゥッチに拍手だね。

興味のある方はぜひ観てくださいな。
近年のハリウッド映画ではなかなか観れないとても良質な作品だよ。

あ、そう言えばこの映画紹介してくれたクサカの実家、
たしか東広島市のほうでレストランやってるんじゃなかったっけ?(笑)

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■109分 アメリカ ドラマ
監督: スタンリー・トゥッチ キャンベル・スコット
製作: ジョナサン・フィレイ
製作総指揮: デヴィッド・カークパトリック キース・サンプルズ
脚本: ジョセフ・トロピアーノ スタンリー・トゥッチ
撮影: ケン・ケルシュ
音楽: ゲイリー・デミシェル
出演
スタンリー・トゥッチ
キャンベル・スコット
トニー・シャルーブ
イアン・ホルム
ミニー・ドライヴァー
イザベラ・ロッセリーニ
キャロライン・アーロン
マーク・アンソニー
アリソン・ジャネイ
ラリー・ブロック
アンドレ・ベルグレイダー
ピーター・マクロビー

イタリア移民の二人の兄弟プリモとセコンドは、ニュージャージーの田舎町で“パラダイス”というレストランを営んでいる。職人肌のコックの兄と、経営のセコンドはケンカばかりしているが、伝統のレシピで大成功するのが共通の夢だった。ライバル店からも買収を持ちかけられていたが、二人は有名な音楽家がこの町に来ることを聞きつけ、宣伝のためにと貯金をはたいて豪華な晩餐会の準備を始めるが……。田舎町のレストランで働く兄弟の友情を描いたハートウォーミングなコメディ映画。




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