草原の輝き (1961)

[485]いまなお瑞々しい青春映画、ナタリー・ウッドの最高傑作に涙々…!


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好きでねえ、この作品…。
若いときはほんとなんど観たことか…。

あのころはもう、
ナタリー・ウッドの名前を聞くだけで
胸が…、このあたりがキューッと疼いたよなあ(笑)。

わたしより全然お姉さんなんだけどさ。

彼女の作品では
「理由なき反抗」や「ウェストサイド物語」もいいけど、
わたしはこれが一番好きなんだよね…。

今回は10数年ぶり…?

いま観てもトップ・シーンから鮮烈だよ。
そう。滝のそばに車を停めて、
バッド(ウォーレン・ベイティ)とディーン(ナタリー・ウッド)が
キスしてるんだけどさ…。

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あ、いきなり道草食うけど、
ウォーレン・ベイティと書いても、どうもピンと来ないよなあ。
ウォーレン・ビューティー、ウォーレン・ビューティーって
呼んできた世代だからさ。

本人の要望で、90年代に入ったころから
日本の配給会社が
ウォーレン・ベイティに呼び名変えちゃったのよ。

ベイティのほうが発音に近いのかもしんないけど、
ウォーレン・ビューティーのほうが全然カッコいいと思わない…?

で、滝のトップシーンが
ひどく鮮烈に脳裏に焼きついちゃうのはやっぱり、
あとでバッドとうまく行かなくなって、
ディーンがこの滝に身を投げようとするからなんだろうな…。

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トップ・シーンでディーンがキス以上を拒む。
身を持ち崩そうとしない…。
ディーンを愛するバッドからすると、心をかきむしられる。
思春期の盛りでもあるし…。

で、バッドは次第にディーンに距離を置こうとする。

父親がバッドをエール大学に入れたくて、
ディーンとの交際に反対したり、
父親に反抗する姉が町の男たちに弄ばれたりしてるのを
見たりしてるからでもあるんだけどさ…。

と、ディーンはたまらなくなって、
母親に逆らい、バッドを誘い、自分から身を差し出そうとする。

でも、このときバッドのほうはもう
ほかの女の子と遊んでることなどもあって、
素直になれないというか、どうしていいのかわからない…?

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ディーンの心は散りぢりになって、
気づくとほかの同級生の男の子に身を任せようとしてる…?

で、その男の子から必死に逃げ出したあと、
滝の上流に飛び込み、滝から落ちようとするんだよね…。

まあ、はやい話が、
トップシーンでディーンがバッドと結ばれてれば、
いまみたいな事態は避けられてたかもしんない…?
だからディーンは「恨み」の滝に飛び込もうとした…?(笑)

このあたり伏線の張りかた、
さすがエリア・カザン(監督)って、
わたしなんかもう惚れ惚れしちゃうんだよなあ…。

だけじゃなくてさ、
この激しく流れ落ちる滝は、
二人のいまの心を感じさせたり、
一方で、二人の行く末を暗示してるようにも思えるし…、

演出的に言うと、
このトップシーンでもう勝負は決まった。勝ちは見えた。
あとはこれに沿って流れを創るだけ!
ってことになっちゃうんだよなあ…。

楽だよお、これ…(笑)。

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しかし、きれいだよねえ、ナタリー・ウッド。
ほんと、いまでもわたしはうっとりしちゃうんだけど…(笑)。

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これは授業でワースワーズの詩を読むシーン。
バッドがほかの女の子と
付き合ってるという噂が耳に入った後で、
もう授業どころじゃないんだけどさ…(笑)。

  草原の輝くとき
  花美しく咲くとき
  ふたたび それは帰らずとも
  嘆くなかれ--

  その奥に秘められし
  力を見出すべし

「草原の輝き」というタイトルはもちろんこの詩から…。

このとき、彼女はまだ意味はわからない。
でも最後、バッドと再会して、
かれが結婚してるのを知ったとき…、

かれとの恋(初恋)は終わったのだと知ったとき、
はじめてわかるの…。

バッドとの恋は終わったけど、
この恋の奥には、これから
私が生きていくうえでの力(支え)が眠っているんだって…?

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これは自殺に失敗したあと、
精神病院に入れられ、よき友人になった男性と話してるシーン。
ディーンは最後、このかれと結婚するの…。

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そしてこれがラスト、バッドと再会し、別れるシーン…。

バッドは、父親の意志にしたがってエール大学に行く。
でも、自分は牧場をやりたいんだと学業を放棄する。

石油成金だった父親も、例のニュヨークの株の大暴落で自殺。
で、退学して、自分を力づけてくれた女の子と結婚して、
故郷に帰って牧場をやってるの。

すでに子供もひとりいる…。

この作品のすばらしいところは、
思春期の女の子と男の子の微妙な心を
とてもよく表現してみせてるところなんだよね。

それもきちんと自立の問題に絡めて…。

一言でいうと、
男の子バッドは、
男である父親と闘うことで、男として自立していく…。

女の子ディーンは、
女である母親との闘いを通して、女として自立していく…。

たんに初恋の思い出を描いてるんじゃなくて、
そういう、子が親から自立していく過程をも
描いてみせてるのよ。

こういうまっとうな主題を、
まっとうに描いてみせてる作品はありそうでなかなかない…?
偉い、エリア・カザン…!

なんでそういうひとが後年、仲間を裏切るようなことをしたのか
私にはわかんないよ~…!
作品には関係ないことなので詳細は省略…(笑)。

あ、エリア・カザンさん、1個忘れものしてますよ。

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このバッドのお姉さん…。

すごくステキな女優さんで、
役としてもめちゃ重要な役なのに、
途中で消えちゃったじゃない。

まあ、お役目ごめんではあるんだけどさ、
わたしとしては最後までちゃんと描いてほしかったです…(笑)。

久しぶりにボロボロ泣かされました…(笑)。


●ひまわりの種
そうですか、ナタリー・ウッドを真似て、
プラスチックの真っ赤なバングルを…?(笑)
当時、たしかけっこう流行ったような記憶があります…。
アカデミー賞は「脚本賞」をもらっていますね。
ナタリー・ウッドの記事は「俳優と作品」の項目の中にあります。
引っ込めるが早すぎたみたいなので、
もうしばらく新着記事に出しておきますね…。


●ももさん
ひまわりの種さん、ももさんとコメントが二人も…!(笑)。
うれしいです。最初、どなたのコメントもなかったので、
え~? みなさん、こんないい映画観てないのかなあと
寂しかったのですが…(笑)。
はい、「エデンの東」もエリア・カザン監督です。
あれも大好きなんですよ(笑)。
とくにラストシーンが鮮烈でいまも鮮明に覚えています…。
そろそろジェームス・ディーンも書かなきゃな
と思っているのですが…。
「百万人の英語」の中に、この映画のシナリオの一説が…!
全然知りませんでした。
ワーズワースの詩を読むあたりでしょうか…?

ありがとうございました。

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■124分 アメリカ 青春/ドラマ

監督: エリア・カザン
製作: エリア・カザン
原作: ウィリアム・インジ
脚本: ウィリアム・インジ
撮影: ボリス・カウフマン
音楽: デヴィッド・アムラム

出演
ウォーレン・ベイティ バッド
ナタリー・ウッド ディーン
パット・ヒングル
ゾーラ・ランパート
サンディ・デニス
ショーン・ギャリソン
オードリー・クリスティー
フィリス・ディラー
バーバラ・ローデン
ゲイリー・ロックウッド

1920年代、中西部。高校生のバッドとディーンは、愛し合ってはいるが、己の気持ちに素直になれない。意地の張り合いはやがて、二人の別離という事件を生み出してしまう……。若いカップルの悲恋を描いた青春ドラマの秀作で、W・ビーティとN・ウッドの瑞々しい存在感がたまらない。原作・脚本(アカデミー賞受賞)はウィリアム・インジ。

この記事へのコメント

ひまわりの種
2010年03月12日 16:59
今日は。
私よりちょっとお姉さんだったナタリー・ウッド、
好きでした。 太目のバングルをしている彼女を
真似てプラスチックの真っ赤なのをしたりしました。
「草原の輝き」のタイトルを聞くと青春の痛みを思います。
この映画も何かアカデミー賞受賞でしょうか。
先日来NHKBS2で特集していますが、「ピクニック」を
やっていて懐かしく観ました。
良き時代のハリウッド映画でした。

所で、先生お気に入りのナタリー・ウッド編がこちら
にあったようですが、引っ込めてしまわれたのですか?
彼女と二度の結婚をしたロバート・ワグナーも
いかにもハリウッド青春スターで好みでした。
もも
2010年03月12日 20:44
今晩はー。
今風に言えば、胸キュンだった懐かしの映画。
よくぞ取り上げて下さいました。”エデンの東”の監督作品ですよね。
私も若かった遠ーい昔、まだまだハリウッド映画華やかな頃でした。
当時、”百万人の英語”というラジオ番組がありまして、五十嵐新次郎(漢字はこれだったかしら)っていう早稲田だったかの先生が人気でした。そのテキストブックに”草原の輝き”のシナリオの一部分が載っていましたっけ。お陰様で今宵、あのころの自分にしばしタイムスリップ。(ボーンヤリ...)
あの頃は、来る映画、来る映画ほとんど見てたんじゃなかったかしら。
こうして、きちんと解説して頂けてよーくわかりました。ありがとうございました。
MarumiS
2018年03月16日 16:19
こんにちは。
8年も前の記事にコメント差し上げても大丈夫でしょうか?
この作品、高校生の時淀川さんの番組で観て、ずっと心に残ってます。
ふと、思い出してググってみたら、ここに辿り着きました。
画像で見ると、随分大人っぽいですが…青春映画でしたね。
結ばれないふたりでしたが、穏やかな幸せを手に入れたんだなと思いました。
ナタリーウッド美しかった…この作品で好きになりましたが、亡くなる少し前に、『メテオ』って映画でショーンコネリーと共演してましたね。
美しいソ連(ロシア)人通訳の役でした。
映画自体は大作の癖に凄く残念なSF映画でしたけど💦その少し前に観た『2001年宇宙の旅』が素晴らしすぎて、尚更悲惨でした。
でも…いや~映画って素晴らしいですね。
サイナラ…サイナラ…
おじさん
2019年12月06日 01:18
48歳の私ですが
中学生のころに見た記憶が残っています
この映画のラストのセリフなんですが
あんなに愛し合った2人なのに・・・・お互いに別々の道を歩んで
神様ってイタズラ好きだねって
会話してたような記憶があるんですが
この映画で間違いないですかね?
子供ながらに愛し合ってる2人でも
こんな切ない事もあるんだなーって切なくなった記憶があります
本当に素敵な映画でした

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