イザベラ (2006)__前

[519]中国返還前のマカオを舞台に描かれたこの大傑作を見逃すな!
★★★★★★

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すばらしい映画…。
ホンはいいし、俳優はいいし、演出はいいし、音楽はいいし、
映像はもう抜群。

参った。降参…。
どうやって誉めたらいいのか、私には言葉がない。

レンタル屋さん行って偶然手にしたら、
わたしの好きなチャップマン・トー 出てたんで、
「へえ…」と思って借りてきたんだけどさ。

こういう映画に出会えるから
映画を観るのやめられないんだよねえ。
すこし時間おいてまたすぐ観ちゃったよ…。


物語は、ある意味、単純…。

舞台は、マカオ。
時は1999年。
ポルトガルから中国に返還される直前。

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セン刑事(チャップマン・トー)は、
若い売春婦の女の子につきまとわれる。
あとでわかるのだが、
彼女の名前はヤン(イザベラ・リョン )…。

ある夜、酒場で彼女に問いただす。
「どうしておれにつきまとうんだ、一晩寝ただけで」と。
と、ヤンに酒瓶で頭をぶん殴られる。

二人は警察にしょっ引かれる。
セン刑事はポルトガル人の警官に忠告される、
彼女は未成年だ、気をつけろ、と。

センは近づいて彼女に耳打ちをする。
聞かれてもおれとは寝てないと言え、と。
彼女が答える。
「私はあなたと寝てない。でも母さんは寝た。
チョン・ライワー。私の母よ。チョン・ピッヤンさん」…。

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センは呆然となる。
彼女は、ヤンは自分の子なのかと…。

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センは10代のころ、ヤンの母親と付き合っていた。
彼女が妊娠したので、恐喝をし、
その金で子を堕ろしに病院へ連れて行った。
あのとき彼女は堕ろさなかったのか…?
降ろしたと思い、そのあと
センは彼女の前から姿を消したのだった…。

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センは知った。
彼女が…、ヤンの母親が1年前に肺がんで死んだことを。
そのあとヤンは、
母親がヤンのためにと飼ってくれた犬と暮らしてきたことを。
でも家賃が払えなくなってアパートに入れてもらえないことを。

センは仕方なく、
アパートからヤンの荷物を運びだし、
ヤンを自分の部屋に住まわせた。

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ヤンはアパートの大家が捨てたという犬を探した。
母と思い、一緒に暮らしていた犬を…。
センも探すのを手伝った。

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犬の名前は、「イザベラ」。
母親がつけた名前だった。
母親のむかしの名前…、
センが付き合っていた頃の名前だった…。

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センとヤンの心は、
「イザベラ」を通して少しずつ近づいていった。
ある夜、二人は飲んだ。
酔ったヤンは久しぶりにはしゃぎ、
ラジオから流れてくる歌にあわせて歌い、踊った。

そして帰りの路地で声を張りあげた。
「ご近所の皆さん、私、チョン・ビッヤンは最高の気分です。
特別ゲストを紹介します。ろくでなし親父のマー・ジャンセン」

センも声を張りあげた。
「1番、マー・ジャンセンです。
皆さん、こんばんは。私は一生懸命に最善を尽くします。
これだけは言いたい。私はろくでなしだ」…!

ヤン 「その通りよ。ほんとうにろくでなしよ」
セン 「ありがとう」…!

ご近所のわたしはもう笑って、泣いて、ボロボロ…(笑)。

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センはヤンを連れ帰ってベッドに寝かせた。
ヤンが言った。
「あなたに口説かれた。去年よ。DNAで」

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センは思い出す。
1年前、自分がDNAという店で若い女を口説いたことを。
「その目、俺の最初の女に似てる。
今夜ひまか? うちに来いよ」と…。

ヤンは言う。
ほんとうはついて行きたかった。
どんな家に住んでいるのか見たかった。
でも考え直したの。
だってあんたスケベだもん。なにをされるか…(笑)。

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1年前、母親が死ぬと、
ヤン、じつはずっとセンを探してついてまわっていた。
センの姿は小さい頃からよく見かけた。
センを見つめる母の目を見て、
センが自分の父親だと直感したのだった…。

ヤンは小さな声で口づさんだ、
母がよく歌っていた歌を…。

 今日は星がキラめいてる
 北風と暗闇のなかで私は泣いてる
 彼と一緒だった日々を毎日思い出す…

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翌日、二人は色紙を折り、炎の中に放る。
「おかあさんに届いて」と…。

わたしは知らないんだけど、
中国にはこうした風習があるんだろうね…。

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母への願いが通じたのか、
ヤンは、アパートの前で「イザベラ」を連れた女の子を見かける。
だが、女の子はすでに「ドンドン」と名づけていた。
ヤンはもう彼女の犬だと思い、諦めた。

センにも「イザベラ」を見つけたことは内緒にした。
見つけたと言うと、
部屋を追い出されるのではないかと思い…。

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ヤンは「ろくでなし」センの掃除にかかった。

センに「妹はいらない」と言ってコンドームを買ってきて渡す(笑)。
センがベッドで彼女と事をはじめると、停電にみせかけて
クーラーを切る(笑)。
センを尋ねてくる女たちを、片っ端から啖呵を切って追い返す(笑)。

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最高におかしかったのはこのシーン。
センの女なら飲めるでしょと相手の女が言ってきたので、
飲み比べが始まるんだけどさ、
このシーンが自分でもやってておかしいのか、
イザベラ・リョン、芝居やめて吹き出してんだよ(笑) 。

いいよねえ。大好き…!(笑)

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センのいない時に、センのベッドに横たわるヤン…。

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ビルの展望台からマカオの街を見下ろす二人…。

向こうに摩天楼のビル群が見える。
マカオの表の顔…、
ポルトガル領マカオの顔が見えるのは、
ほとんどこのシーンだけである…。

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賭博に興じる二人…。
ヤンにバイクの乗り方を教えるセン…。

ヤンにとってセンは父親である…?
同時に、母が愛したようにセンを愛している、女として…?
そしてセンは…?

ホンは、この心の微妙な「間」をとてもよく描き、
チャップマン・トーとイザベラ・リョンは、
その心の「間」をじつにみごとに表現してみせる…。

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だが、センが「ろくでなし」なのは、
たんに女のことだけではなかった…!

この項「後」へ

■109分 香港 ドラマ
監督: パン・ホーチョン
脚本: パン・ホーチョン デレク・ツァン ワン・チーマン パン・シューワイ
出演
チャップマン・トー
イザベラ・リョン
アンソニー・ウォン
デレク・ツァン
J・J・ジャー

マカオ返還の直前、警察官のセンは人生最悪の1日を過ごしていた。
贈収賄容疑で停職処分を受けた彼は、慰めを求めてバーをさまよい、
ヤンと出会う。
彼の年齢のおよそ半分の若さである彼女を口説き、ベットへと誘う。
しかしそこで彼を待ち受けていたのは、彼女は実の娘であるという
衝撃の事実だった。
彼女が同居を主張することで、センの独身人生は終わりをつげる。
彼らはマカオの街を徘徊し、行方不明となったヤンの子犬を捜し歩く。
しかし二人がこの関係に慣れていく中一方で、センは裁判に直面し、
ヤンの身元も怪しくなっていく・・・。


 
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