プラダを着た悪魔 (2006)

[529]地上人対空中人の戦いを壮絶に展開するともっといい作品になったのに
★★★★☆☆

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これ、じつは「霜花店」よりすこし前に観ていた作品。

書かなくてもいいかなあと思ってたんだけど、
「霜花店」を書いちゃったものだから…(笑)。

同じエンターテイメントなら
残念ながら、もうこっちの作品のほうがずっと上。
映画界全体の年季が全然違うから、
同じようなことをしていてはどうしても勝てないよね…。

大学を卒業したアンドレアが、
業界の女性みんなが憧れる超一流アート・ファッション誌の
第2アシスタントに採用される。

が、編集長のミランダは悪魔のような女性。
横暴で、権力的で、気に食わないアシスタントの首なんか
ドンドン切っちゃう…?

といっても、
そのミランダやってるの大好きなメリル・ストリープだから、
私にはどうも極悪非道な女には見えなくて
困っちゃうんだけどね…(笑)。

アンドレア、もともと物書き志望なんだけど、
クソ負けてなるか、何事も経験、将来のためと、
押しつけられる無理難題をやり遂げていくうちに、
ミランダの心が少しずつ理解できるようになっていく…?

で、最後はミランダに憧れのパリへ連れてってもらうんだけど、
根回ししてでも自分を守りぬくミランダに、
あなたも同じ人間よと言われて、ついに辞めてしまう。

そしてやりたかった編集の仕事の面接へ行くと、
思いがけずミランダの推薦があって…、
みたいなお話…。

ストーリー的にこれといった目新しさはないんだけどね。

なんだかんだ言っても、
仕事のできる女は
アメリカでも嫌われるのね、というのがひとつ…(笑)。
アメリカ人のファースト・レディなんて私は全然信じてないよ(笑)。

これ、地上人対空中人の戦いだよねってのがひとつ…。

人間は文化を生きるしかない。
文化ってのは地上を、自然を作りかえていくこと。
それを徹底すると都市はこうなる…。

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そう。地上を人工物で覆い尽くしていくんだよね。

もちろん都市だけじゃない。
文化は人間の身体像すら人工的に作り変えていこうとする。
その最先端の表れがファッションなんだよね。

ここに出てくるファッションが好きか嫌いかは別にして、
この映画はそのことを如実に表現してみせてる。
具体的にはアンドレアのファッションを通して…。

そのことを是とする人間をとりあえず「空中人」だとすると(笑)、
一方に必ず「地上人」が登場する。
「自然を大切に」派と言ってもいいんだけどね。
それがアンドレアの恋人のネイトや、友人の黒人女性…。

人間の身体像まで作りかえていくというのは、
結局、人間の心まで作り変えていくということだっていう
疑念を拭い去ることができないんだよね…。

地上人からすると、
そのいい例が悪魔のような女のミランダだってことになる…。

そういう意味で言うと、
ストーリー的にはわりと単純なんだけれども、
じつは相当根深い問題を提出してることになる。

でも製作者たちはそこまで意識して創ってるわけではないので、
最後はきわめて楽天的な終わり方になってしまう…?

まあ、そこまで期待する私のほうが
間違いなんだとは思うんだけどさ…(笑)。

で、映画を離れてしまうけど、

でも、ここまで徹底して文化を上昇させてしまうのは、
アメリカを含むヨーロッパ的な文化だけであって、
アジアとかアフリカはこうはならないんじゃないのかなあ?
と私は思ってるわけ…。

空中人にはなれない? ならない?
ずっと地上を這いずりながら生きようとする…?(笑)

実際、欧米は、アジアやアフリカを
欧米化しようとしてやってきたんだけれども、
どうしてもうまくいかないというか、失敗しちゃってるというかね。

例外はそれこそ唯一、日本くらいでさ…。

エンターテイメントとしてはよく出来てて、
それなりに楽しめるし、
じつは思いがけず大きな問題をも提出してるんだってこと…?

でも、この程度じゃ…、
というのが私のハリウッドにたいする不満なんだよなあ。

でも、ま、いいか、
久しぶりにメリル・ストリープに会えたし…。


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■110分 アメリカ コメディ/ドラマ/ロマンス

監督: デヴィッド・フランケル
製作: ウェンディ・フィネルマン
製作総指揮: ジョセフ・M・カラッシオロ・Jr
カーラ・ハッケン カレン・ローゼンフェルト
原作: ローレン・ワイズバーガー
『プラダを着た悪魔』(早川書房刊)
脚本: アライン・ブロッシュ・マッケンナ
撮影: フロリアン・バルハウス
衣装デザイン: パトリシア・フィールド
編集: マーク・リヴォルシー
音楽: セオドア・シャピロ

出演
メリル・ストリープ ミランダ・プリーストリー
アン・ハサウェイ アンドレア・サックス
エミリー・ブラント エミリー
スタンリー・トゥッチ ナイジェル
エイドリアン・グレニアー ネイト
トレイシー・トムズ リリー
サイモン・ベイカー クリスチャン・トンプソン
リッチ・ソマー ダグ
ダニエル・サンジャタ ジェームズ・ホルト
レベッカ・メイダー
デヴィッド・マーシャル・グラント
ジェームズ・ノートン
ステファニー・ショスタク ジャクリーヌ・フォレ
ジゼル・ブンチェン
ハイジ・クラム
ティボー・フェルドマン

ローレン・ワイズバーガーの同名ベストセラー小説をアン・ハサウェイとメリル・ストリープの共演で映画化したおしゃれなコメディ・ドラマ。ひょんなことから一流ファッション誌で働くことになったヒロインが、鬼のような上司に振り回されながらも恋に仕事に奮闘する姿をユーモラスかつ等身大で描き出す。
大学を卒業し、ジャーナリストを目指してニューヨークへとやって来たアンディが就いた職業は、一流ファッション誌“RUNWAY”の編集長ミランダ・プリーストリーのアシスタント。オシャレにとことん疎い彼女は、それが次へのステップになればという程度に考えていた。だから、ミランダが何者かもまるで分かっていなかった。彼女こそは、その絶大な影響力に誰もが恐れおののくファッション界のカリスマだった。朝も夜もなく四六時中浴びせられるミランダの理不尽な命令に、いつしかアンディの私生活はめちゃくちゃに。恋人ネイトともすれ違いが続いてしまう。こうして、早くもくじけそうになるアンディだったが…。

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