砂時計 2話 (1995)

[619]民主化を勝ち取るまでの韓国社会を描いた壮絶な叙事詩
★★★★★★

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このドラマは、前半、ちょっと不親切である(笑)。
話がけっこう飛ぶのだ…。

1話で触れたように、
大きな主役は、テス、ウソク、ヘリンの三人。

で、1話は基本的に、テスの現在(1976年)と過去の話。
そして2話が、ウソクの現在と過去の話。
3話が、ヘリンの現在と過去の話になっている…。

三人は1話のラストで…、
ウソクの部屋(下宿先)ではじめて一緒に出会うのだが、
その出会うまでの「過去」を1人1話のかたちで
描いているわけね。

はじめにそれがわかってるといいんだけど、
知らなかったので、最初、おいらはちょっと戸惑った…?

ついでに言っておくと、物語の構成は
最後まで基本的にこの1人1話の構成をとってるの。

まあ、3人が主役なので、この3人を公平に…、
とても民主的に追っかけてるわけだけど(笑)、
そういう物語の構成の仕方はうまいようで下手というか、
素人ぽいというか…、あ、ごめん…(笑)。

でも、そんなに気にはならないのよ。
と、すかさずフォロー…(笑)。

例によって、ほら、いかにも韓国ドラマらしく、
凄まじいキムチ・パワーでこっちをねじ伏せてくるからさ(笑)。
うん、感動もんだぜ…!

第2話 「気の強い女」

1976年春…。

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神童ウソクはソウル大学に一発で合格。
テスが援助してくれたお金で無事に入学する。

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が、大学は大騒動。
学生たちは至るところで「維新撤廃」「試験拒否」と
気勢をあげていた。

しかしウソクは、我関せず、
といった感じで講義や試験を受けていた…。

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こういう学生を私らは自他共にノンポリと称したっけ…(笑)。
で、当然、執行部に連れ込まれて自己批判を迫られる。
うん、私、世代丸見えね(笑)。

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試験を受けたことについて弁明を要求されると、
ウソクは、受けてはいけないのか、
反対と批判を容認しないのは民主主義ではなく、
独裁ではないのか、と投げ返す。

と、左のリーダー格の学生チョンに、かえって気に入られ、
一緒に飲みに連れていかれる…。

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ありきたりの弁明で私はあまり感心しないんだけど(笑)、
当時、韓国は、反対と批判を容認しない
朴大統領の「維新体制」下にあったことを考慮しないとね…。

71年の大統領選で、朴正煕は、
野党・新民党の金大中候補に90万票差までに詰め寄られた。

で、朴大統領は、
こりゃヤバイと、1972年10月に非常戒厳令を宣布、
強引に憲法を改正して独裁体制を敷いた。
「維新体制」ってのは、その体制のことをいってるんだよね…。

ウソクは、
君たちは維新撤廃なんて言ってるくせに、
おれの批判や反対を容認しないのか。
それでは朴大統領のやってることと同じじゃないか!
と言ってるわけ…(笑)。

でも本音はちょっと違うかな?
ウソクは徹底したリアリストなんだよね(笑)。

家がかなり貧しいので、
いまここで政治運動をやって留年する余裕なんてないのよ。

それにおれがやらなくちゃいけないことは、
一時でもはやく司法試験に合格すること。
そして…、と自分で揺ぎなく決めてることがあるから…。

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おっ、なんだ、この女…?

そうなのよ、ヘリンなのよ、
チョンにくっついて過激派してるのよ、彼女(笑)。
女闘士…。

「女のくせにタバコ吸いやがって」と
いきなり女友だちを殴った男子学生を、
バチーンと張り倒して、こうやって足で踏んづけてるの。
「女を殴るなんてサイテーな野郎だ」って…。

うん、「気の強い女」って彼女のことだよ…(笑)。

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ウソク、目の前でこうやって啖呵きってる彼女に一目惚れ…。
まっすぐなやつが好きなのね、ウソク。
自分もまっすぐでありたいと思ってるから…(笑)。

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で、ホラ、学校で彼女を見つけると、
こうやってチラチラ、チラチラ…。
神童だってちゃんと青春するのよ?(笑)

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ある日、ヘリンは二人の見知らぬ男につけられる。
右側の背後の二人…。

で、恐くなって逃げだすんだけど、
たまたまウソクが彼女に遭遇して、下宿先に匿う。
それが正式な?馴れ初め…。

翌日、学校の食堂で会うと、
ウソクはヘリンに自分のやってる家庭教師のバイトを譲り、
自分はタクシー運転手を…。

彼女のこと、貧しい家の出だと思うのよね。
反体制運動やってるし、言葉遣いは乱暴だし、
食べかけのウドンはねだるし…(笑)。

で、いつのまにか自然とこういうことに…。

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ヘリンを付けまわしてた二人の男は何者か?
彼女の顔写真を手に持ってたけど、何者なんだろう。
私の推測では…、

あ、まだ説明してもわからないと思うので、それは第3話に…(笑)。

ただ言えるのは、このあたり、
非常戒厳令下にある韓国の様子をなんとなく彷彿させて
面白いんだよね。

ちなみに、2年前の4月に民青学連事件が、
そして「光復節」の8月15日には文世光事件が起きてるの。

光復節とは、日本から解放された日のこと。

文世光事件とは、在日韓国人の文世光が、
ソウルの国立劇場で朴大統領を暗殺しようとしたんだけど、
大統領は殺せず、夫人ら2人を射殺した事件…。

で、ウソクとヘリンの出会いを描いたあと、
時は1968年の秋に…。

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ここはウソクの故郷だった農村…。
ウソクは、父親マンソク、母親、弟ヨンソクの四人暮らし。

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父親の仕事は農業、手伝うのはいつも弟。
兄ウソクはいつもただひたすら勉強…。

あたまの良いウソクはいずれ国家のために働かせる。
ヨンソクは頑張って地道に農業生産を…、
というのがこのお父さんのポリシーだからなの(笑)。

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ところがある夜、父親は盗みの疑いで署に連行される。
じつはこれ、あきらかな冤罪…。

ある業者が土地を売ってくれと言うんだけど、
お父さんは絶対売らなかったのね。
で、署に引っ張られて、無罪放免する代わりに土地を売れ
ってやられるわけ…。

で、結局、仕方なく
土地を手放して、ウソク一家は引っ越していくことに…。

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この時、お父さんは
無念さを堪えながらウソクに言い聞かせる。

 おまえは判事になれ。
 韓国は民主主義国家で、民衆が主役のはずだ。
 なのにわしみたいな百姓は自分のメシさえ取り上げられる。
 判事になって、そんなひとたちの力になれ…。

そうなのよ。
ウソクは自分たちを襲ったこの出来事で、
お父さんの言うように判事か検事になろうって
固く心に誓ったんだよね。

学生たちみたいに騒ぐのもいいけど、
自分は判事か検事になって
弱い立場にある「民衆」を助けるんだって…。

で、ノンポリを決め込んだ。

気になるのは、
お父さんの「土地を取り上げられた」って言葉なのよ。

上の村がどこなのかわからない。
誰になぜ取り上げられたのかもわからない。
で、韓国の年表開いてみたら…、

1968年12月21日、
京釜高速道路「漢南IC-水原IC (22.4km) 」開通
ってあったのね。

つまり、ソウルと釜山を結ぶ高速道路の一部開通。

韓国で初めての高速道路らしいんだけどさ、
ああ、これか!って私ゃ確信したのよ。

韓国のひとたちだと
説明されなくてもすぐにわかるんだろうけどね。
あ、間違ってたらごめんね…。

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これは現在のその高速道路の様子。

そしてウソクは高校生に…。

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リヤカーを引いて仕事をしているのはウソク。
押して手伝ってるのはテス…。

そう、1話の、あの1973年…。

ウソクは家が貧しいので、
こうやって仕事をしながら高校に通い、
その合間にテスと一緒に、テスの家で勉強してたんだよね。

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ある日、「こら、ウソク」とお父さんが怒鳴り込んでくる。
こんなとこで勉強できるわけねえだろって…。
んだ、んだ…(笑)。

と、その声を聞いてテスのおかあさんが…、
私のキム・ヨンエが現れて謝る。

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説明いらないよね。
お父さん、一目で私のキム・ヨンエの素晴らしさがわかって、
すぐに振り上げたこぶしを降ろしちゃうの。

で、ウソクに見送られて汽車に…。

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うん、ヨンエの美しさにまだ呆然としてるね、お父さん…(笑)。

私も、はい、陶然…。
あ、私のヨンエ、ここで最後だからオマケを…(笑)。

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昨日のをもう一度…! 許してね(笑)。

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あとは一気…。
ウソクは念願通りソウル大学に入学するのだが…、

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陸軍学校の道を断たれたテスは
ジョンドと一緒に地元ヤクザ・ソンボムの一員になり、
ケンカに明け暮れる…。

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ケガをして入院したり、刑務所に入ったり…。
そのたびにウソクはこうやって
テスをもとの世界に連れ戻そうとするのだが…。

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大学構内も風雲急を告げはじめる。
機動隊(笑)がストを続ける学生たちの鎮圧を
開始しはじめたのだ…。

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必死に逃げ惑うヘリン…。

たまたま近くに居合わせたウソクは、
連中の手からヘリンを救いだすんだけど、
彼女から帰ってきた言葉は意外にも…。

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なんだよねえ…。
その訳は…? 第3話へ続く…!(笑)

ここで話をまとめるのもなんだけどさ、
テスもウソクも、
ある意味、「父親」の意志を受け継いでることがわかるよね。

テスのお父さんは「アカ」で、
戦争が終わったあとも山にこもった。

テスはヤクザになってしまったけど、
それはお父さんが山にこもったのとおなじように、
「地下」にこもったことを意味してるんだよね。

ウソクは、
父の教えを受け継いでまっすぐ法の道へ…。

ということからすると当然、ヘリンも父親との間になにかある、
ということになるよね…(笑)。

お楽しみに…(笑)。

■全24話 韓国ドラマ 
演出:キム・ジョンハク 
脚本:ソン・ジナ
キャスト
チェ・ミンス(パク・テス)
パク・サンウォン(カン・ウソク)
コ・ヒョンジョン(ユン・ヘリン)
イ・ジョンジェ(ペク・チェヒ)
パク・クニョン(ユン・ジェピル:ヘリン父)
チョン・ソンモ(イ・ジョンド:テスの仲間)
イ・スンヨン(シン・ヨンジン:記者)
キム・ヨンエ(テス母)
イ・ヒド(パク・ソンボム:テスの親分)
イム・デホ(チャン・イルト:テスの仲間)
イム・ヒョンシク(オ係長)
メン・サンフン(ウソクの同僚検事)
チョ・ミンス(チョン・ソニョン:下宿先の娘)
キム・ビョンギ(カン・ドンファン:ジェピルの部下)
ナム・ソンフン(チャン・ドシク:ジェピルの部下)
ソン・グムシク(チョン・インジェ:テスと敵対するやくざ)
ソン・ヒョンジュ(チョン・イニョン:インジェ弟)
キム・インムン(カン・マンソク:ウソク父)
キム・ウンソク(ユン・ヨンジェ:ヘリン兄)
ホン・ギョンイン(ウソク 高校時代)

第2話 「気の強い女」
1976年春、ソウル。
カン・ウソクは法学部の大学生。ウソクは大学で気の強い女学生ユン・ヘリンと知り合い次第に親しくなっていく。常に金に困っているように見えるヘリンに、ウソクは高給の家庭教師のアルバイトを彼女に譲って自分はタクシーの運転手のバイトを始める。
1968年秋。
ウソクは農業を営む父カン・マンソクと母、弟の4人家族である。ウソクは幼い頃から神童として名高く、勉強熱心だった。土地の売却にひとり反対しているマンソクは、冤罪で警察に捕らえられた。罪の免除と引き替えに、マンソクは泣く泣く土地を売る。マンソクは息子ウソクに大学の法学部に進んで判事になって、弱い人々を助ける立場になれと語る。住み慣れた土地を離れることに涙するウソクは、父の言葉を心に刻み込むのだった。

 

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