夕陽のガンマン (1965)

[639]こういう素晴らしい映画を観てると、これはローマ文化の遺産ではないのかと思ってしまう
★★★★★★

画像



観てないのよ、みんな、この名作。うん、若い座員。
だから見せた訳さ夕べ、稽古代わりに。

画像

反応?
おまえたちもけっこう映画観てるんだからさ、
何か持ってこいよ、と言ったら、
「こういう俳優たちを観ると、持ってくるものがありません」だって。
素直でいいよねえ(笑)。

画像

ちょっとした役の俳優さんたちまで、
隅々までホントいいよねえ。痺れまくっちゃう。

画像

俳優がブツ。物体。彫刻。彫像。

演技って彫刻なんだよね。
自分で自分のからだを彫って、彫って、彫像にすること。
彫像して観る側の前に差し出すこと。

画像

映像もそうしてるんだけどさ。
写真の特権をフル活用して、
生きた人間を昆虫みたいにピン止めして、殺して、過去にして、
観る側の前に絵(写真)として差し出す。

画像

監督のセルジオ・レオーネも、
私の兄ちゃんのC・イーストウッドも、
この映画で私が最高に痺れたリー・ヴァン・クリーフも、
そのことを日本のクロサワ映画から学んだんだぞ。

嬉しいよねえ。
見て学ぶということがどんなに素晴らしいことか、
感動的なことか、ホント、よ~くわかる。(^^♪

画像

なあ、おい、言っとくけどさ、
表現者たるもの、見て学ぶ姿勢なくしたらもう終わりだぞ(笑)。

画像

ちなみにリー・ヴァン・クリーフ、
この映画を撮る前までほとんど廃業寸前だったんだよ、俳優業。
でも、この作品で生き返ったのよ。一夜明ければ、大スター!

嬉しいよねえ。
ひととの出会い、作品との出会いで人間生き返るんだって。
ひととの出会いだけが人生の財産。金じゃねえぞ。(^^♪

うん。この映画、
リー・ヴァン・クリーフを生き返らせるために創られたんだ、
と言っても過言じゃないかもな。

画像

C・イーストウッド、一貫して
相棒のリー・ヴァン・クリーフを立ててるじゃないか、さりげな~く。
ラストシーンによく現れてるだろう。

セルジオに出会って自分が生き返ったもんだからさ(前作「荒野の用心棒」)、
今度はキャツの…、リー・ヴァン・クリーフの番だあ!
って思ったんじゃないのか?(^^♪

画像

ともあれひとの前にいつもシャシャリ出るんじゃなくて、
さりげな~く一歩下がる。
自分が出会った人間への感謝を絶対忘れない。
そういうおいらの兄ちゃんがよ~く現れてて嬉しい訳さ。(^^♪

画像

しかしこのラスト、映画史上に燦然と輝く名シーンだよねえ。
おまえたちも息を潜めて見入ってたもんな。

賞金稼ぎの二人の男…、
モンコ(クリント・イーストウッド)と
モーティマー大佐(リー・ヴァン・クリーフ)が出会って、組んで、

画像

賞金のかかった悪党インディオ(ジャン・マリア・ヴォロンテ)と、
その一党をやっつける。
ピカレスクものって感じで進行していくんだけど、ラストに見事などんでん返し。
じつは妹をインディオに殺されたモーティマー大佐の
復讐劇だったってことがわかる。

いいよねえ、あの小道具の懐中時計! 痺れるぅ。(^^♪

画像

インディオは悪党のくせになぜか、
フタのウラに女の写真が貼り付けられた懐中時計を大事にしてる。

画像

その女、じつはインディオがかつて愛した、というか横恋慕した女。

画像

ある日、彼女の家を訪ねると、
彼女が若い男とベットで愛を囁きあっている。
嫉妬に狂ったインディオが男を殺し、彼女に覆いかぶさる。
と、彼女はそばにあった銃で横腹を撃ち、自死する。

そのシーンをヤク中毒のインディオが
劇中、2、3回、回想するシーンがあるんだけど、
その懐中時計、じつは死んだその女のものだったんだよね。

画像

インディオは、自分が愛して殺してしまったその女のことが忘れられず、
ずっとその時計を持っている。

画像

で、それがラストに繋がっていく。
なんとモーティマー大佐も同じ懐中時計を所持してたのだ。
そう…、大佐は彼女の兄で、賞金稼ぎはじつは
インディオを探し出すための隠れ蓑だったってことがわかる。

画像

いやあ、わたしは何度見ても涙滲み出ちゃうのよ~。
あの懐中時計をモンコが大佐に差し出すとき…、
フタを開けて時計のオルゴールが…、
われらがモリコーネのあの名曲が流れ出すとき。(^^♪

画像

大佐、一味との銃撃線の最中にうかつにも落として、
モンコが拾ってあげたんだけどさ。

画像

この懐中時計のエピソードだけで、
たったそれだけのエピートだけで、
大佐がいかに妹想いだったか、ほんと観てるとグサッグサグサッて
胸に刺さってくるんだよねえ。
ほんま、同じ復讐劇でも「悪魔を見た」とは天と地だわなあ(笑)。

画像

しかし何度観てもいい、痺れる。
映像、俳優、セット、音楽、演出、編集…、もう見事。
つけいるスキがない。

画像

いったい何なのよ、と言いたくなるけど、
これ、彼我の国の文化の厚みの違いなのかもな。

画像

古代ローマの古から、
宗教を柱にした美術や建築、音楽、演劇等の綿々たる歴史があって、
その恩恵を蒙りながら創ってるからこういう厚みが出てきちゃう
んじゃないかなあ。

画像

そうなるともうちょっと勝てっこないって気がするよな、
いい時のイタリア映画を観てると。

画像

とさ、一番賢いのは、
その恩恵に…、こういう素晴らしい映画の恩恵に
観るわたしらも浴することなんじゃないの?(^^♪

画像

いい結論が出たのできょうはおしまい。
おい、おまえたち、気をつけて帰るんだぞお~。(^^♪


■132分 イタリア/スペイン 西部劇
監督: セルジオ・レオーネ
製作: アルベルト・グリマルディ
脚本: ルチアーノ・ヴィンチェンツォーニ セルジオ・レオーネ
撮影: マッシモ・ダラマーノ
音楽: エンニオ・モリコーネ
出演
クリント・イーストウッド モンコ
リー・ヴァン・クリーフ ダグラス・モーティマー大佐
ジャン・マリア・ヴォロンテ エル・インディオ
クラウス・キンスキー ワイルド
ヨゼフ・エッガー
ローズマリー・デクスター
マーラ・クラップ
ルイジ・ピスティッリ
パノス・パパドポロス
ベニート・ステファネッリ
ロベルト・カマルディエル

マカロニ・ウェスタンの傑作として名高い。セルジオ・レオーネの他の監督作品である『荒野の用心棒』、『続・夕陽のガンマン』と併せて「ドル箱三部作」と呼ばれることもある。エンニオ・モリコーネが『荒野の用心棒』に引き続き楽曲を担当している。
『荒野の用心棒』のイタリアでの大ヒットで実力を認められたレオーネが、前作を大幅に上回る予算を与えられて製作した作品である。映画の大部分はスペインのアルメリア地方で撮影された。レオーネたちは本作品の撮影に当たり、エル・パソの町並みのセットを砂漠に作り上げた。当時のセットは現存し、同地方の観光名所になっているという。本作品でレオーネは独自の演出スタイルを確立、名実共にマカロニ・ウェスタンの巨匠と目されるようになった。


●マカロニ&村石太マンさん
45歳にもなって西部劇を一本も見てないなんて
まずいんじゃないでしょうか(笑)。

ありがとうございました。

  

あなたの大切な時計、ベゼル時計店が日本で一番高額で買い取ります。
磐梯高原・猪苗代ハーブ園/猪苗代温泉「ホテルリステル猪苗代」

ブログランキング・にほんブログ村へ  ブログん家


この記事へのコメント

マカロニ&村石太マン
2011年03月26日 15:52
西部劇 子供の頃 見たような記憶があります
45歳の僕です。映画同好会(名前検討中

この記事へのトラックバック