アスファルトの男_1 (1995) 韓国

[730]基地の町に住むドンジュンたちの家族は壊れはじめた

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ね、眠いわ、瞼ショボショボしてるわ。
観ちゃったのよ、タテ続けに、ビョンホン。
好きなんだねえ、私も…(笑)。

しかし凄いねえ。
お正月早々、私は全身痺れまりくりだったよ。

ビョンホンに…?
いや、ビョンホンは当然だけど、イ・ジャンスだよ。
ほら、不朽の名作「美しい彼女」を世に贈ったイ・ジャンス…!

あのイジャンスがさ、
オラがビョンホンを「語部」に仕立てて、
冒頭からもうビュンビュンと語りまくり、謡いまくるんだよ。
こら、おまえ、風に乗ったイカルスか…?(笑)

やるなあ、さすが天才だね、オラがイ・ジャンス…!

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ビョンホンが
ビル室内の廊下を車椅子を押しながらゆっくり入ってくる。
車椅子には誰も乗っていない…!

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車椅子を止め、
会議室の椅子に座り、語りはじめる。
いまから私のもっとも愛するひとと、
もっとも愛するクルマについて話します、といって…。

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机のアルバムを開くと、
1枚の、タイヤが3個描かれたクルマの絵。
そしてそのままその絵は…、

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砂浜に描かれたクルマの絵にオーバーラップして、

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囲むように3人の子供たちが…。
いきなり仕掛けてくるんだよね。

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ビョンホンは語る…、
いつか速いクルマを作り、美しい世界を自由に走り回りたかった。
海岸を走る父の自動車も大きな希望だった、と。

クルマを走らせる父親と、三人の子供たち。

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父のクルマはいつも壊れていたので、
私は父に壊れないクルマを作ってやり、
弟ドンソクは、足の悪い父に代わって運転をしてやりたかった…。

その子供たちの思いが熱過ぎたのか、

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その5秒後、子供たちはもうこ~んなに立派に成長して…、
わっ、速い! 速すぎるで、イ・ジャンス!(笑)

しかし…、ゲッ、なんてゴージャスな家族なのよ。
おやじをパク・インファン。兄貴ドンジュンをビョンホン。
弟ドンソクをチョン・ウソン。そして長女ドンヒをイ・ヨンエなんだよ。
う、うそだあ…!(喜)

基地のある町に住む貧しい家族なはずなのに、
こんなにキャストがゴージャスだと…、うん、貧しく見えんな(笑)。

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ドンジュンは弟ドンソクが好きだった。いつも一緒にいた。
弟はやたらと喧嘩のはやい男だったが、恋に落ちるのも速かった。

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相手は、兄貴の学友のソンヒ(キム・スジ)。

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兄貴の彼女か? 違う? じゃ、オレ貰うぞ、とゾッコン、一目惚れ。

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図書館にこっそり忍び込んで強引に彼女の唇を奪う。
てのは間違いで、実はソンヒもドンソクに一目惚れ。
な、なんと、相思相愛! そばにビョンホンがいるのに…(泣)。

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二人がキスするまで、二人のセリフは一切ナシ。
ひたすら音楽をかき鳴らし、
MV風に二人の表情をビュンビュン描写していくだけ。
恋の成就、音速超えちゃってるよ(笑)。

でも十分すぎるほど二人の想いが伝わってくる。
そう、イ・ジャンス得意の「バンソリ・ドラマ」なのだあっ…!

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おまけにどうなのよ、チョン・ウソンのこの表情。
え~っ、これがあのニヤケ・ウソン? 信じられん!
と、痺れまくったよ。

私の知ってるウソンは顔でばかり芝居してたんだけど、
このドラマは違うんだよね。全然違う。
顔はビタ一文動かさない。
能面…、能面につぐ能面…、ひたすら能面。
マジ、カッコいいんだよねえ。

言い換えると、全身がブツ(物)。
ブツにできてるから圧倒的な存在感でこっちに迫ってくる。

じつは、そういうふうに
ブツとして画面に映し出されるのはウソンだけじゃなくて、
出てくる俳優、みんなそうなんだよね。
ブツとして映像の中に在る、在らされるって感じ…。

ということは、
イ・ジャンスがそういうふうに演出したんだと思う。
うん、やっぱり凄いわ、イ・ジャンス!

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ソンヒをやってるキム・スジもそう。
一切ニヤケない、全身ブツ。だからいい表情してんのよ。

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彼女、観るのたぶん初めてだとおもう。
ネットでプロフィールを探したんだけど、探せなかったよ。
ほかに出てないのかなあ、お気に入りしたのに…(泣)。

え? 後ろにいるおばさん、観たことある?
んだんだ、ソンヒの母親ナターシャやってる、この女。

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私のキム・スミ…!
米軍相手にクラブを経営してて、得意の英語ペラペラ。
オー、マイゴッド!とか、オー、マイ・ファミリーとかさ…!(爆)

ん? なんで米軍相手にナターシャなの、キムおばさん?(笑)

しかしまあ相変わらず笑かしてくれるのよ。
このひとも間違いなく天才だね、オラが韓国のミヤコ蝶々さんも!(喜)

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ナターシャのクラブでホステスをしているドンヒ。
ヨンエがこういうしっとり系の女を演じるのも珍しいかも…。

ドンソクは姉のドンヒが大好き。
でも米軍相手のホステスをやめさせようと、クラブに押しかける。
ソンヒがいるからでもあるが、

姉が米兵マイケルと付き合っていることを知り、大暴れ。
結局、店を壊してしまい、よその町に逃亡…。

一方ドンヒは米軍兵マイケルの子を産み、
父に別れを告げ、
帰国したマイケルの後を追ってアメリカへ…!

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わが子を連れ、父に別れを告げるそのシーン。

頑固ものの父親をやってるパク・インファンも、
ブツとしてそこに在るだけ…。
映像の被写体に徹してるわけだけど、いい表情してるよねえ。

10年ちょっと前かな。
三田村邦彦さんと舞台をやったことがあった。
ドラマ「必殺仕掛け人」で初めて観てファンになったんだけど、

どうだったんですか、現場って聞いたら、
カメラマンに怒られたって言うんだよね。
「おい、動くな。なにもするな。じっとそこにいろ。
おまえのやりたいことは全部カメラで表現してやるから」って!

三田村さん、そのときまだ二十歳だったって…(笑)。

映画畑出身のカメラマンだったらしいんだけど、
小津さんも笠智衆に延々と同じことを言ってたんだよね。
「笠さん、頼むからおれの時は能面でいてくれよ」(笑)。

そうなんだよね。
あらゆる表現は結局、人間が自分を人間以外のものとして、
「ブツ」として人の前に差し出すことなんだよね。

このドラマは例によって韓国ものらしく、
物語的には緻密さに欠けるんだけど、
「ブツ」に徹するイ・ジャンスの演出はもう見事というしかないで!(喜)

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アメリカのアパート初日…。
あ、展開が速いのはオラのせいじゃない、イ・ジャンスのせいだ(笑)。

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隣の部屋に住んでいるジョンオク(チョ・ミンス)。
韓国でやはり米軍相手にクラブで歌ってるうちに、
とうとう本場アメリカまで来てしまった女…。

ドンソクもあとで姉ドンヒを追ってアメリカにやって来るのだが、
そのドンソクと不思議な縁ができてしまう。

しかし、どうよ、チョ・ミンスもいいだろう!(喜) 

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おいおい、ヨンエ(ドンヒ)、娘、もうそんなに成長したのか。
いくらなんでも速すぎねえかよ?(笑)

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あとで調べたら、このドラマ、
なんと韓国で初めてアメリカ・ロケを敢行したドラマなんだって。
イ・ジャンス、野心満々だったんだねえ。

にしても異国の街を見事に捉えてる。
流れるバック音楽もみんなに聞かせたいくらいいいのよ。
絵を観て、音楽を聴いてるだけで泣きそうになっちゃうくらい…。

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娘を隣人のジョンオクに預け、レストランで働きはじめる。
が、慣れない異国での慣れない仕事で、ドンヒは失敗ばかり…。

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頼みのマイケルも、
異国・韓国での兵役生活が続いたせいか、いまやアル中で、
酒が入るとドンヒに暴力を振るった。

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が、父には幸せだと、偽りの手紙を書いた、
弟ドンソクとともに、父の期待に応えられなかった詫びを心に…。

このドラマの見所のひとつは、
悲しみが深まるに連れ、ヨンエの美しさが輝いていくところ。
あとを楽しみにね…!

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父は、ドンヒの手紙を手にし、涙を拭った。
父にちょっと気のある韓国の蝶々ナターシャは
背後から覗き込み、「誰にフラレてん?」と大阪弁でからかった。
コレ、うそやねん。ホンマにしたらあかんがな…(笑)。

ところで、
われらがビョンホンことドンジュンのほうの物語は…。

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あ、ごめん、これはドンソクのほうだった。
え? このシーンの意味? うん、意味はない(笑)。

イ・ジャンス、時々、
たいした意味もなくこういうイメージ・ショットを挿入してくる。
ここはバックにトランペットの音楽が流れるんだけど、
それがまたいいから困っちゃうよね。

ま、あえて言えば、このドラマは、
イメージ・ショットの連続で物語を作る、というか詠う?
そういう作り方をしてんだよね。

で、その合間に、重要なシーンの会話が挿入されてくる。
ホラ、歌に時々、台詞入りの歌があるじゃない。
あれ想像すると一番わかりやすいかも。

イ・ジャンスの狙いはあくまで詩(うた)。
物語を詩にすること。
ビョンホンの語りと、イメージ・ショットと、音楽で…!
その手腕たるや、なんども言うけどホント天才的なわけよ。

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ドンジュンはひとり、子供のころからの夢に向かって一直線。

大学の卒業制作でつくった赤い自動車モデルを手に、
国内の二大自動車会社の
「キリョン自動車」が開催したデザインコンテストに参加し、
運命的な二人に出会う。

ひとりはこの女性…、カー・デザイナーのハリョン。
そ! 私のチェ・ジンシルなのだ!(喜)
まさかねえ、またこんな所で出会えるとは夢にも思わなかった。
今回もまた超可愛いんだわさ(笑)。

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もう一人はこいつ、キリョン自動車の御曹司ハン・ギス。

このあと父親のハン会長の跡を継いで、
キリョン自動車の会長になるんだけど、
にしてもギェ~と絶叫したくなるくらい、私のホ・ジュノ、超若っ!

コンテストの優勝者はドンジュンではなく、ハリョン。
このギス野郎が、ハリョンに一目惚れしちゃったせい…(笑)。

で、会場にはもう一人運命的な人物がいた、
ドンジュンは知らんかもしれんが、
こいつ…、キリョン自動車会社の課長。

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ジャン! オラがパク・クァンジョンなのだあ!

ドンジュン、あとでキリョン自動車に入社するから
ビョンホンの上司になるんだけどさ、
それがまたメチャクチャおかしいのよ、超笑えるのよ。
韓国の益田喜頓…、じゃなかった、バスター・キートンだもんね。

しかしいやあ、こんなとこで会えるなんて悶絶しそうになったわ。
嬉しくて嬉しくて、私ゃもう超ルンルンだった…(笑)。

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ドンジュンはコンテスト準優勝のお祝いで、
アメリカで開催されたモーターショーの見学へ。

で、機内で出会ったのがこの人物。
最近、国内ではじめて自国自動車を完成させた
セリュン自動車のソン社長…。

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わおっ、オラが大統領のイ・ジョンギルだよ~ん。
「恋の香り」でヨンエ・ママに迫ってたの思い出すなあ…(笑)。

●かずかずさん
私が書いたからと言ってなにも観直さなくてもいい…、
あ、いえ、絶対もう一度見直してください!(笑)
「黒い村」は泣かなかった! 正解です(笑)。
関西からわざわざ福岡まで…?!
ビョンホン・ファンは偉い!

●shidarezakuraさん
私も凄いというか、アホと言うか…(笑)。
ヨンエ、ほんとにきれいですねえ、感動しまくりです。
ビョンホンの語りで始まるドラマがほかにも?
う~ん、shidarezakuraさん、乗せ方うまいですねえ(笑)。

●shidarezakuraさん
間違いの記録というのは、
読み返すと感動的なものがありますよね、
あ、人間臭い出来事だなあ、という…(笑)。
ボクシングとカーレーシングの物語でもありますしね(笑)。
ウソン、これで爆発的な人気を?
そうですか、やっとウソンの人気の秘密がわかりました。
たしかにこれはいいですよねえ…!

ありがとうございました。

■韓国ドラマ 全16話
演出:イ・ザンス
脚本:パク・ヒョンジュ
撮影:ハム・チャンギ イム・ゾンチョル
音楽:チェ・ギョンシク
出演
イ・ビョンホン (カン・ドンジュン)
チョン・ウソン  (カン・ドンソク)
イ・ヨンエ  (カン・ドンヒ)
チェ・ジンシル (オ・ハリョン)
ホ・ジュノ (ハン・ギス)
チョ・ミンス (ジョンオク)
パク・インファン (ドンジュン父)
チョン・ウク (ハン会長)
ソン・ジェホ (オ・チャングン)
キム・スミ  (ナターシャ)
キム・スジ  (ソニ)
イ・ジョンギル (ソン・ギジュン)
カン・ナムギル (ジョンオク兄)
パク・クァンジョン (キム・ジンピョ)
イ・ジョンギル (ソン会長)

以下、主な役どころ
■イ・ビョンホン(ドンジュン役)
カー・デザイナー。父親のバックアップと仕事に対する情熱で自動車会社を設立。ライバル社のギリョンを退け業界トップに踊り出る。
■チェ・ジンシル(ファリョン役)
カー・デザイナー。ギリョンのデザイン室長になるために、後継者のハン・ギスと親密な関係を続ける。ドンジュンの会社にスパイとしてもぐりこんで、新車開発の情報を流すが、仕事に情熱を注ぐドンジュンに惹かれはじめる。
■チョン・ウソン(ドンソク役)
ドンジュンの弟で世界的なカー・レーサー。長男を溺愛する父親に反発して、姉ドンヒのいるアメリカへ行き、紆余曲折の果てにトップ・レーサーに成長する。
■イ・ヨンエ(ドンヒ役)
ドンソクと同じように父親への反発で米軍クラブに出入りする。マイケルという男性と出会い娘ソニを産んでアメリカに渡る。酒癖の悪い夫の暴力に抵抗するものの車の事故でこの世を去る。
■ホ・ジュノ(ハン・ギス役)
国内屈指の自動車会社ギリョンの跡継ぎ。野心家で始終ドンジュンをやりこめることばかり考えているが、そのうち自分が落ちぶれてしまう。
■チョ・ミンス(ジョンオク役)
ドンヒの友人。アメリカのバーで働いていたが、ドンヒの死をきっかけにドンソクと出会い結婚する。
■キム・スジ(ソンイ役)
米軍クラブを経営するハン社長の娘。ドンソクに想いを寄せる音大生。音楽の先生になって一人暮らしのカン老人の面倒を見ながらドンソクを待っている。

 

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この記事へのコメント

かずかず
2012年01月09日 20:30
わあっ またまた ビョンホンシ ありがとうございます。急いでもう一度見なければ・・・忙しくも 嬉しい
悲鳴です。ありがとうございます。
すみません 黒く濁る村は泣きませんでした。
1%は父と娘のエピソードでなきました。
LBH映画を語る会、私関西在住で 新参のあかんたれの会員です。12月の会には参加できたらと 熱望しております。

shidarezakura
2012年01月10日 13:16
凄いのは山崎さんです!
立て続けに2作品のレビューを拝読できるなんて…春から縁起がいいです。

パク・クァンジョンさん登場で悶絶なさっている様子が目に浮かびます(笑)。パク・インファンさんも好きな俳優です。Happy Togerherでキム・ハヌルさん演じるスハのお父さん役でも良い味出していましたよね。顔の皺が凄く良い。
キム・ジスさんも良い雰囲気持っているし、イ・ヨンエさんはやっぱり凄く綺麗なんだと再確認した作品でもありました。

ビョンホンさんは「語部」としても上手ですよね!?もう1作品冒頭「語部」として登場する作品あります。
shidarezakura
2012年01月10日 18:22
なんということ…キム・スジさん、ごめんなさい。
Happy Togetherも…。

イ・ジャンス監督はやはりちょっと違うんですね。私は…「美しい彼女」や「美しき日々」の方が入りやすかったです。だんだん物語が大きくなりすぎて、展開が速くてちょっとついていけないところがありました。
ウソンさんデビューしたてのころで、このドラマで爆発的な人気を得たようですよ。

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