アスファルトの男__4 (1995) 韓国

[730]ドンジュンのアメリカ土産は姉ドンヒの死だった

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約束の日が来た…。

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ドンヒは朝から料理を作り、ドンジュンを待ったが、
いつまで経ってもドンジュンは現れなかった。

ドンソクは、姉を待たせるドンジュンに怒り、
サニーを連れて外へ出た…。

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ドンジュンを待ち焦がれているうちに、
ドンヒはあの日の出来事を思い出し、ひとりで飲みはじめた。

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いや、思い出したのではない。
あの出来事がドンヒの心を去ったことなど一度もない…。

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あの日、ドンジュンと下校の途中だった。
ドンジュンが忘れ物をしたとひとりで引き返した直後…、

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ドンヒは、
休日で遊んでいた若い米兵たちに拉致され、
暴行されたのだ…。

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暴行を受けたあと、ドンヒは
かれらに「ゴミ箱に捨てられる」ように捨てられた…。

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あの日を境に、家族は壊れた。
優しかった父の顔からいっさい笑顔が消えた。

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ドンソクはアメリカ兵を憎み、基地を憎み、
町を憎み、韓国を憎み、怒りだけで生きるようになった。
ただ姉を守るためにだけ生きるようになった…。

ドンソクが異常に思えるほど姉を慕い、
アメリカまで追ってきたのも、
少しでもいい暮らしをさせたいと命を削って賭けスポーツやるのも、
みんなここに背景があったんだよね。

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でもドンヒには、賭け試合とはいえ、
アメリカ人たちに殴られて傷だらけのドンソクを見ていると、
あの日、米兵たちにいたぶられた自分を見ているようで
耐えられなかった…。

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ドンヒが米兵相手のクラブで働いていたのも、
米兵マイケルの子を産み、アメリカへ渡ってきたのも、
この出来事があったから…、米兵たちに暴行されたから…。

ドンヒにすれば、
もう元の自分には戻れないという思いがあったんだろうね。
だったらいっそ米兵を愛してやろうという思い…?

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が、そんな思いで必死に生きても、なにもかもうまく行かない。
死のうと思ったこともなんどあったことか…。

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ドンヒは正気を失うほどしたたかに飲んだ。

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部屋を出ようとすると、
病院から抜け出してきたマイケルにぶつかった。

マイケルは、
自分のことで酔っているのだと思い言った。
「大丈夫だ、今度こそうまくいく」…。

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ドンヒはそばにあったビンでマイケルを殴り、逃げた。
また米兵に襲われる夢を見ていたのだ…。

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マイケルはあとを追った。
いつもアパートの前でたむろしている男たちが止めた、
「こいつ、また女を殴ったな」と…。

マイケルはドンヒの背中に叫んだ。
「ドンヒ、許してくれ!」と…、何度も…。

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ドンヒは街の闇の中に消えた…。

このシーンのマイケルの叫びはけっこう心に残った。
基地米兵を代表して謝ってるような感じがあった…?

マイケルだってある意味では被害者。
他国を土足で荒らしてる感じっていうの?
その負い目や辛さがたぶんアルコールに溺れた理由…。

ドンヒがマイケルを愛したのも、
立場は反対なんだけどさ、マイケルの心に
どこか自分に近しいものを感じたからじゃないかと思うよ。

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数時間後、通行人たちが、
車にはねられて道路脇に「ゴミのように」転がっている
ドンヒの遺体を発見した。

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遺体のそばには、
ドンヒがいつも肌身離さずもっていた写真が転がっていた、
いつだったか姉弟3人で仲良く撮った写真が…。

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ドンソクは、姉の墓に縋りついて泣いた。
3日3晩、ただひたすらに泣き続けた…。

ドンソクにとって姉は生きる力だった。支えだった。
その姉がいなくなったのだ…。

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その間、そばにずっと、
まだ母の死をよく理解できないサニーと、
隣人のジョンオクが付き添った。慰める言葉も知らず…。

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ドンヒの死の知らせを受け、ドンジュンが駆けつけた。

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サニーが気づいて、「遅かったじゃない」と駆け寄ると、
ドンジュンはつよく胸に抱きしめた。
姉のたったひとつの形見を…、亡き姉をかき抱くかのように…。

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ドンソクはすぐにサニーを奪い返すと、
たった一言、言い放った。
これまでに見せたことのない憎しみと怒りの目で、
「おまえのせいで死んだんだ。おまえを地獄に突き落としてやる」
と…。

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ドンジュンは返す言葉がなかった。
自分の夢のためにドンヒやドンソクとの再会を遅らせた。
その間に姉のドンヒが死んでしまった…。

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ジョンオクは、
悲しみにくれるドンソクをそっと胸に抱いた。

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愛する家族を失った者の悲しみをよく知る人間がいた。
カーレースで息子のジミーを失ったあのマカオ・リーだ。

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彼はその悲しみから立ち直るため、
レーシング・チームを再開する決心をしていた…。

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ドンソクもまた檻の中へ戻り、戦った。
そして全身を怒りに染めて相手をマットに静めた。

ひとり残されたサニーを死なせないためにも…。

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一方、ドンジュンはひとりアメリカを後にした。

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ドンヒへの土産にと父が寄こした明太子も、
サニーへのお土産のぬいぐるみも、
そしてソンヒから預かった弟ドンソクへの手紙も、結局、
手渡すことはできなかった。

彼が一週間の滞在で手にしたものと言えばただ、
姉の死と、弟ドンソクの怒りだった…。


いやあ、この一連のシーンはじつに見事なんだよねえ。

おらがイ・ジャンスも乗りに乗りまくってさ、
セリフを極端に少なくして、絵(映像)と音楽で徹底して詠いまくるのよ。
まさにイ・ジャンスの「バンソリ語り」絶好調…!

イ・ヨンエがねえ、いいのよ~。
若いから荒削りなんだけど、じつに骨太で繊細でねえ。
顔見てるだけで何度も泣いちゃったなあ…。

それにウソン、前にも言ったけど、めちゃカッコいいのよ。
傷だらけの顔見た? 痺れるよねえ。
ただの美男子がいかにだめかってよ~くわかるよねえ…(笑)。

shidarezakuraさんのコメントによれば、ウソン、
このドラマで爆発的な人気を得たらしいんだけどさ、
私ゃ、頭を垂れてただただ納得するしかありません!
ほんと、一体全体、いまはどうしちゃったんだべな…?(笑)

それにさあ、ビョンホン、イ・ヨンエ、ウソンと、
この時まだ20代前半から半ばなんだよ。
ドヒャーだよねえ。
これはもう奇跡って言うしかないよ…!(大泣)


●アジアの瞳さん
はい、凄いです、ドンヒの話は胸抉ってきます。
しかもしかもこの後がもっと凄いことになってくるんです。
どうぞお楽しみに…(笑)。
日本の映画ですか。
1960年代ころの映画だと、ここまで徹底して描く作品は
それなりにけっこうあるんじゃないかなと思います。
あと戦後の映画とか。
高峰秀子の「浮雲」なんかは特にオススメかもしれません。

ありがとうございました。


■韓国ドラマ 全16話
演出:イ・ザンス
脚本:パク・ヒョンジュ
撮影:ハム・チャンギ イム・ゾンチョル
音楽:チェ・ギョンシク
出演
イ・ビョンホン (カン・ドンジュン)
チョン・ウソン  (カン・ドンソク)
イ・ヨンエ  (カン・ドンヒ)
チェ・ジンシル (オ・ハリョン)
ホ・ジュノ (ハン・ギス)
チョ・ミンス (ジョンオク)
パク・インファン (ドンジュン父)
チョン・ウク (ハン会長)
ソン・ジェホ (オ・チャングン)
キム・スミ  (ナターシャ)
キム・スジ  (ソニ)
イ・ジョンギル (ソン・ギジュン)
カン・ナムギル (ジョンオク兄)
パク・クァンジョン (キム・ジンピョ)
イ・ジョンギル (ソン会長)

以下、主な役どころ
■イ・ビョンホン(ドンジュン役)
カー・デザイナー。父親のバックアップと仕事に対する情熱で自動車会社を設立。ライバル社のギリョンを退け業界トップに踊り出る。
■チェ・ジンシル(ファリョン役)
カー・デザイナー。ギリョンのデザイン室長になるために、後継者のハン・ギスと親密な関係を続ける。ドンジュンの会社にスパイとしてもぐりこんで、新車開発の情報を流すが、仕事に情熱を注ぐドンジュンに惹かれはじめる。
■チョン・ウソン(ドンソク役)
ドンジュンの弟で世界的なカー・レーサー。長男を溺愛する父親に反発して、姉ドンヒのいるアメリカへ行き、紆余曲折の果てにトップ・レーサーに成長する。
■イ・ヨンエ(ドンヒ役)
ドンソクと同じように父親への反発で米軍クラブに出入りする。マイケルという男性と出会い娘ソニを産んでアメリカに渡る。酒癖の悪い夫の暴力に抵抗するものの車の事故でこの世を去る。
■ホ・ジュノ(ハン・ギス役)
国内屈指の自動車会社ギリョンの跡継ぎ。野心家で始終ドンジュンをやりこめることばかり考えているが、そのうち自分が落ちぶれてしまう。
■チョ・ミンス(ジョンオク役)
ドンヒの友人。アメリカのバーで働いていたが、ドンヒの死をきっかけにドンソクと出会い結婚する。
■キム・スジ(ソンイ役)
米軍クラブを経営するハン社長の娘。ドンソクに想いを寄せる音大生。音楽の先生になって一人暮らしのカン老人の面倒を見ながらドンソクを待っている。

 

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この記事へのコメント

アジアの瞳
2012年01月19日 22:20
山崎さん、こんばんは

ドンヒの暗い過去
暗いままに生涯を閉じてしまったんですね
ドラマの進展に望みを託していたんですが
あくまでもリアル路線ですねえ
そして説得力ありますねえ
ドンヒと彼女を取り巻く周囲の人々
くずのように生きなきゃならなかった
彼らの生き様
グイグイ、心をえぐりますね

山崎さん
日本の昔のドラマにも
このような
報われることのない
もがき苦しむ生き様を描いた作品
ありますかね
日本のドラマはどんな辛い人生を描いた作品であってももっと人情や優しさに包まれているような気がします
韓国ドラマ、徹底して無情な状況を表現するのに長けているような感を受けますが、どうでしょう

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