終着駅~トルストイ最後の旅 (2009) ヨーロッパ

[767]なにもかもが中途半端になったのはトルストイに遠慮したからなのかな?
★★★★☆☆

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期待するよねえ、
トルストイの最期を描いた作品だっていうんだよ。

たしか夫人とうまくいかなくなって、
高齢にもかかわらず家出して、
最後、田舎の小さな駅で野垂れ死んでしまったんだよなあ。
あの、あの、超世界的な文豪が…。

凄いよねえ、壮絶だよねえ。
若いころ、その話を聞いただけで泣いたよ。
どっちかというと私はドストエフスキー派だったけどさ。

なんてワクワしながら観はじめたんだけど、
なんだよ、コレ…、
全然つまんないじゃん、おもろくないじゃん。
期待に反してるじゃん、ホンマ詐欺やないかい…(笑)。

ごめん、そこまでひどくはないんだけどさ、
でもやっぱりひどいと思うよ、私の期待が異常に高かったぶん…(笑)。

ましてホラ、
トルストイの祖国ロシアと同胞ドイツの共同制作なんだよ。
世界有数の超文学国なんだよ。
それがあんたコレじゃ
トルストイもゲーテも草葉の陰で嘆いてるんちゃうか(笑)。

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このひと、晩年のトルストイ…、
好々爺、おひとよし、子供、駄々っ子。

ま、それはそれでいいんだけど、
反逆児、アナーキスト的なイメージはほとんどゼロ。
ソ連崩壊の影響なのかなあ…(笑)。

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このひと、老妻のソフィヤ。

夫のトルストイが農民のためにと著作権を放棄しようとすると、

農民にお金やったってムダよ。
酒と女に使うだけじゃないの。
私ら家族はどうなんのよ、私だって権利あるのよ。
あんた騙されてるのよ、遺書書き換えるの、やめて~!

と、いささかヒステリックに騒ぎまくるんだけど、
見てると、それなりに理屈通ってるし、
可愛いばあちゃんって感じ(笑)。

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少なくとも優柔不断でなに考えてんだかよくわからない
耄碌気味の世界的文豪トルストイに比べると、
オラは、はるかに同情、思い入れできるわい…(笑)。

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ここ一番よかったシーン。

夫が、もうこの家はイヤやって出て行くと、
おばあちゃん、いやや~!言うて、
庭の池に走っていって飛び込むの、死のうとするの…(笑)。

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秘書として働きにやってきた、
トルストイ信奉者の若き青年ワレンチン。
実在の人物で、トルストイの死後、作家になったひと。

トルストイのように、
セックスにたいしては禁欲的であるべきだ、
と思い込んでいたのだが、

アレ? 私の先生トルストイは恋愛主義者?
と面食らい…(笑)、

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トルストイ・コンミューンにいる美女マーシャに襲われると、
俄然、喜んで禁欲を捨てたひと…(笑)。

本編の主役なはずなんだけど、主役というより進行係(笑)。

老妻ソフィヤに少女的いたずらっぽさと可愛さを発見し、
なにやかやと言う周囲に、
何十年も連れ添ってきた奥さんにも権利あるんやないやろか、
と及び腰ながらソフィヤを庇いつづける。

そやそや、おまえ、偉いやんか…!(笑)

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コンミューンにいる美女マーシャ。
恋愛史上主義的であるがゆえに、トルストイ的アナーキスト(笑)。

彼女だけが私の救いだったのに、
途中で突然、ワレンチンよりモスクワを選んで帰っちゃうの。
以後、ラストまで出てこない。

史実なんかどうでもいい~、
マーシャを出せ~! って私ゃ泣きたくなっちゃったよ。

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トルストイの信望熱き、超トルストイ信奉者のチェルトコフ。
トルストイに著作権放棄の遺書を書かせようとして、
ソフィヤと対立してる。

が、見てても、トルストイのなにを信奉しちょるのか、
なにをそんなにソフィアを憎んどるのか、
トルストイはまたなんでこんなエセっぽい男を信頼しちょるのか、
さっぱりわからん、なんの説得力もナシ…(笑)。

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だいたいなんでトルストイが家出するのか、
その肝心の話がまったくわからん。
仮に描かれてる老妻ソフィヤと一緒にいられなかったんだとしたら、
こいつ、人間の気持ちをさっぱり理解できん男やで、
と言うしかない。

おいおいおい、そんなトルストイが
あの「戦争と平和」や「アンナ・カレリーナ」を書けるはずねえだろ!
と小学生だって思うよねえ…(笑)。

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列車の中で具合を悪くしてトルストイが降りた、
ロシア南部アスターポヴォの駅。

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トルストイ、家出、病気のニュースが世界に発信され、
駅前に集まった大量の報道陣と地元農民…。

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病床のトルストイ。
このころはもうお茶目なこの好々爺さんは登場しない。
なんやねん、病気っちゅうのはわかるけど、
主役がおらんようなってもうたで…(笑)。

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おばあちゃんも、
唯一の味方ワレンチンから知らせを受けて
アスターポヴォまでやってくるんだけど、
チェルトコフに邪魔されて会えない。

ま、最後は、トルストイの願いで看取るんだけどさ。

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おばあちゃんが遺体を連れて帰郷するラストシーン。
列車はトルストイのための霊柩車と化し、
大勢の報道陣と国民に見送られる。

なんやねん、
トルストイはかくも偉大で愛されてたつう話だったの?(笑)

ま、晩年のトルストイと妻ソフィヤとの確執と和解を
喜劇タッチで描きたかったんやろな、と思うけど、
やることなすことが全部中途半端。

世界的文豪であるがゆえに遠慮したんだとしたら、
そんな失礼な、悲しい話はないだろ!
と私は思ったのでした…(笑)。

ま、いいか、ロシアの風景ちょこっと観れたし…(慰)。


■112分 ドイツ/ロシア ドラマ/伝記
監督:マイケル・ホフマン
製作:クリス・カーリング
イェンス・モイラー
ボニー・アーノルド
製作総指揮:アンドレイ・コンチャロフスキー
フィル・ロバートソン
ジュディ・トッセル
ロビー・リトル
原作:ジェイ・パリーニ『終着駅-トルストイ最後の旅-』
脚本:マイケル・ホフマン
撮影:ゼバスティアン・エドシュミット
編集:パトリシア・ロンメル
音楽:セルゲイ・イェチェンコ
出演
ヘレン・ミレン ソフィヤ・トルストイ
クリストファー・プラマー レフ・トルストイ
ジェームズ・マカヴォイ ワレンチン
ポール・ジアマッティ チェルトコフ
アンヌ=マリー・ダフ サーシャ・トルストイ
ケリー・コンドン マーシャ
ジョン・セッションズ ダシャン
パトリック・ケネディ セルゲンコ

『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』などのロシアの文豪レフ・トルストイの晩年を映画化した伝記ドラマ。
自らの財産をめぐってトルストイ主義者と呼ばれる信奉者たちと激しく対立していく妻ソフィヤに辟易しながらも、長年連れ添った夫婦ならではの決して一筋縄ではいかない愛の形を、秘書として新たに派遣されてきた理想主義の青年の視点からユーモアを織り交ぜ感動的に綴る。
出演はトルストイ役に「インサイダー」のクリストファー・プラマー、その妻ソフィヤに「クィーン」のヘレン・ミレン、そして若い秘書ワレンチンに「つぐない」のジェームズ・マカヴォイ。監督は「ソープディッシュ」「卒業の朝」のマイケル・ホフマン。
ロシアの文豪レフ・トルストイの許には、彼の自然主義的思想を信奉するトルストイ主義者が集い、共同生活を送っていた。トルストイも彼らの活動を積極的に支援し、ついには“遺産は全てロシア国民のために使う”という新たな遺言への署名にも同意する。ところが、50年近くも連れ添い、夫を献身的に支えてきたソフィヤにとっては寝耳に水の話。家族のための遺産を手放してなるものかと、必死の行動に出る。それは、夫婦の間に深い溝を作ってしまう。そんな中、新たな個人秘書として憧れの文豪のもとにやって来た青年ワレンチン。少々世間知らずながら、その誠実さでトルストイ、ソフィヤ両方から信頼され、2人のありのままの姿に接していくことに。そうして、愛の理想を謳い上げるトルストイが抱えるままならない愛の現実に困惑してしまう。さらに、トルストイ主義者の奔放な女性マーシャに心奪われ、ますます理想と現実の狭間で混乱を深めていくワレンチンだったが…。

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