ハウスメイド (2010) 韓国

[794]俳優たちと演出が作り出す緊密な映像に乾杯したい気分だね!
★★★★★☆
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久しぶりにレンタル屋さんを覗いたら、
韓国映画の新作、準新作がいくつか並んでたよ。

で、イの一番に観たのがコレ。
チョン・ドヨンとイ・ジョンジェ競演の「下女」!
う~ん!tenchanさんとひらいさんにだいぶ遅れをとったぞ~!

え? でもなんで「下女」じゃないの?
なんで「ハウスメイド」なのよ?アキバじゃあるまいし…。

と、いきなり気勢をそがれたけど、
観たら原題が「ハウスメイド」だった。
う~ん、「下女」のほうが美しい日本語だと思うんだけど…。

もう1個。

これでオラがチョン・ドヨンもイ・ジョンジェも
イ・ボムス的漂白を遂げてたらどうしよう?
もう寒江に飛び込んで抗議するしか手がないぜ!
オレが飛び込んでもみんな知らんぷりしそうだけど…、

と決死の覚悟で臨んだんだけど、
いやあ、ありがとう、面白かったよ、飛び込まずにすんだよお~!

韓国映画史上に残るカルト的傑作、
キム・ギヨン監督の「下女」(1960)のリメイクらしいんだけど、
物語はいたって単純、古典的…。

乳児教育科に入学したウニは(チョン・ドヨン)は、
大学を中退したあと、結婚・離婚して、
街の食堂で働いていたが、

ある日、かねてからの面談に受かり、
ある上流層の大邸宅に下女(家政婦)として入る。

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邸宅にいるのは、
双子を妊娠して出産も間近の若い夫人のヘラ(ソウ)、
ウニを慕いはじめる女の子ナミ、
仕事をなにをしているのかわからないが、
御曹司の主人フン(イ・ジョンジェ)。

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そしてもうひとり、
邸宅で長年、家政婦として働いている年配の
ビョンシク女史(ユン・ヨジョン)…。

ウニはその女史に指導されながら下女としての仕事を覚え、
子供好きの自分には合ったと仕事だと思いはじめる。

そんな矢先のある夜、
主人のフンが彼女の部屋を訪れてきて、
調子に乗って(?)フンと肉体関係を結んでしまう。

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それから、二人はヘラ夫人の目を盗み、なんども…。

ビョンシク女史は偶然それを知る。
ウニが妊娠したことも…。

女史がすぐにそれをヘラ夫人の母親に報告すると、
母親は階段を清掃していたウニを
誤ったかのように階下に突き落とす。

ウニは幸い軽傷で、入院したものの二日で退院。
この事故(事件)で
若いヘラ夫人も、夫と下女ウニの関係を知ることになった…。

一方、女史はウニに、主人との関係を知っている、
お金をもらって邸宅を出たほうがいい、
子どもも堕ろしたほうがいい、と勧める。

ウニは迷う…。

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事故でもウニが流産しなかったことを知った母親は、
ウニに金を渡して出て行くようにと言う一方で、
後々のことを考え、
ウニにひそかに流産のクスリを飲ませる。

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出張から帰ってきた主人フンは、
母親らのこれまでの画策を知り激怒するが、
ウニは結局、流産し、邸宅を追われる…。

夫人は無事に双子を出産するが、
その時はもうすでに夫フンとの関係は壊れている。

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ビョンシク女史は、
邸宅のひとびとに嫌気がさし、邸宅を辞そうとする。

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と、この時、「復讐」すべく邸宅に戻ってきたウニが、
一家の目の前で首を吊り果てた…。

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物語はもう何百回も見た!聞いた!
と言いたくなるような物語である。

そんな時こそ、じつは俳優の真価が問われる。
そう。俳優が面白くもなんともないと、
はい、サイナラと館を出たくなるような映画なんだけど、
これがいいんだよねえ。

イ・ジョンジェは、やっと持ち場に帰ったかのように、
カッコいいし、

チョン・ドヨンは、
ともすると鼻にかかるあの知性をおくびにも出してないし、
もしかして彼女の最高の演技…!?

ヘラをやってるソウもいいし、
母親のパク・チヨンもいいし、
子役のアン・ソヒョンもいいし、

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ウニの女友だちをやってる
オラの大好きなファン・ジョンミンの巨体もいいのよお!

で、極め付けが
ビョンシク女史をやってるユン・ヨジョン!
いつも得体の知れなさがいいよねえ!(笑)

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「春が来れば」「私たちの幸せな時間」
「なつかしの庭」「ファン・ジニ」etc.…。
この女優さん、出る映画全部傑作にしちゃってるなあ。
おばさん力(りき)持ってるよねえ、すごい…!

こうやって並べてみると、
出てる男優はジョンジェひとりなんだけど(笑)、
この俳優陣のやりとりにず~っと最期まで、
心地よい緊張感が漂っててみごとなんだよね。

難を言えば、
ウニを復讐に駆り立てるにはツメがちょっと弱い気もするけど、

全体的に映像がだらしなくなった、ここ数年の
韓国映画界にあっては傑作の部類に入るんじゃないかなあ…。

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これはエンディングのシーン…。
ひらいさんがズッコケたっていうシーンかな?(笑)

ヘラ夫人が狂ってて、一家の崩壊を表してるんだろうけど、
ウニの出現と死くらいでは
ビクともしない仮面を被った上流社会一家のほうが
面白かったかもね。

もう1個。

人物的にはビョンシク女史が一番面白かったので、
私だったら、
ビョンシク女史の視点からウニとこの一家の事件を描いたかも…。

ラスト、
ウニが首を吊り、一家が慌てふためくシーンは、
もう絶対、女史の視線で撮りたい!
と思ったなあ…。

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あ、ジョンジェ、顔がちょっと丸くなったね…!(笑)


●月見草さん
ご無沙汰しっぱなしですいません。
月見草さんのブログにイタズラ書きさせていただいたあとに
コレ書いています。
モノを見つめる月見草さんの写真、相変わらずステキですね!
この映画、往年の名画を彷彿とさせるしっかりした作りになっていて、
ホッとします。
ビョンホンとジョンジェ、ほかの俳優とはやはり一線を画しますね。
観るものを遠くへ連れてってくれるチカラを持ってるので。
そういう意味では、韓国でも最期の映画スターなのかなあ
という気が最近…。

●ひまわりの種さん
ご無沙汰しっ放しで申し訳ありませんでした。
ひまわりの種さんもラストは「??」でズッコケられましたか(笑)。
私は時たま観る手だし、それなりに気持ちもわからなくはないので、
こう来たか~、みたいな感じで観てました(笑)。
韓国には、こういう財閥暮らしが1%あるって聞くと、
そうかそうか! だったらますますやりたくなるだろうなあ!
と妙に納得したりして…(笑)。
でも、それまでとトーンが違いすぎてズッコケそうになるのも
よくわかります。
ジョンジェはたぶんヨーロッパ映画育ちなので、
ハリウッドにはあまり興味ないんじゃないかなあ
と勝手に思っています…。

●tenchanさん
そうなんです、
なんだかんだあって結局いま頃になってようやく。
tenchanさんとひらいさんに会わせる顔がないなあと
ずっと思っていました。ごめんなさい…!
え? ラスト、ヘラは壊れてしまったんじゃないんですか?
あ、まあ、ウニが登場しなくたって、連中、最初から壊れてるんだよ、
と言えば壊れているんだと思いますが…(笑)。
ラスト、椅子から転げ落ちそうになってたお客さんも!(爆)
それだけでもうこの映画は快哉を上げてもいい!(笑)
しかしジョンジェ、こういうカッコいい役をやらせると
右に出るものはいませんねえ。
ラスト、パイフを加えて現れたときはもう
私は腸ねん転を起こすかと笑い転げてしまいました(笑)。
イエ~イ!決まったぜ、オラがジョンジェ…!(喜)

●ひらいさん
そ、そうですか、あの名作「情事」よ再び、と期待して!?
お気持ちは重々わかりますが、しかし甘いですねえ、ひらいさん。
相手はチョン・ドヨンなんですよ、チョン・ドヨン!(笑)
「情事」を期待するなんてっ………!(笑)
私は二人のラブシーンになると、
もう込み上げる笑いを堪え切れませんでしたねえ(笑)。

ありがとうございました。

■107分 韓国 サスペンス/エロティック
監督:イム・サンス
製作:ジェイソン・チェ
脚本:イム・サンス
撮影:イ・ヒョンドク
音楽:キム・ホンジプ
出演
チョン・ドヨン ウニ
イ・ジョンジェ フン
ソウ ヘラ
ユン・ヨジョン ビョンシク
パク・チヨン ヘラの母親
アン・ソヒョン ナミ

韓国映画史上に残るカルト的傑作と呼び声の高い1960年のキム・ギヨン監督作「下女」を、「シークレット・サンシャイン」のチョン・ドヨン主演でリメイクした官能サスペンス。一人の無垢な新人メイドの登場によって大邸宅に暮らす上流階級の一家が崩壊していくさまを描く。監督は「浮気な家族」「ユゴ 大統領有故」のイム・サンス。
離婚後、食堂の仕事をしながらも明るく生きてきたウニは、乳児教育科に通った履歴で、自分には遥かに高い上流層の大邸宅の家政婦に入る。
完璧に見える主人のフン、双子を妊娠中の洗練された奥方ヘラ、自分を母のように慕う6歳になったナミ、そして家のことを総括する年配の家政婦ピョンシクとの生活は、慣れないが楽しい。
ある日、主人家族の別荘旅行に同行することになったウニは、自分の部屋を訪ねてきたフンの隠密な誘惑に引きずられ、肉体的な関係を結ぶことになって、本能的な幸福を感じる。
それからも、ウニとフンは,ヘラの目を避けて激烈な関係を継続する。だが、ほどなくピョンシクが、彼らの秘密の関係に感づき、平穏だった大邸宅に何とも知れない緊張感が漂い始める。

 

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この記事へのコメント

月見草
2012年07月12日 00:15
山崎さん、お久しぶりです。
 何かてつさんが韓流好きのおばちゃんに見えてきました~(笑)疲れた時、何かが終わってほっとした時、おばちゃんは無性に韓流ドラマ、映画を見たくなるのです。癒されます。母を看取って、ボッーっとただひたすらイ・ビョンホンを見続けたように・・・・・
「ハウスメイド」観てませんが、ジョンジェとドヨンそれにユン・ヨジュンがでてるだけで◎(二重丸)ですよね。スタートラインでは一歩ジョンジェのほうがビョンホンよりリードしていたような気がしますが、ビョンホンさんスタッフに恵まれたんでしょうね。韓流四天王なんて世間では言ってるけど、月見草にとってはこのふたりが韓流スターで、役者と思いますが・・・・てつさんみたいにたくさんの映画観てるわけでないので、ちょっと生意気なコメントになってしまいました~ミヤネヨー。アン・ソンギさんにない色気がこのふたりにはありますよねぇ~
ひまわりの種
2012年07月14日 16:47
今日は、お久しぶりです。
映画昨年公開時にすっとんで観てきたのですが、
ジョンジェ見たさにだったのでそれはいいのですが
あのラストに??でそればかりが残ってました。
監督さんが洒落たつもりなのか唐突なモンロー風
シーンにずっこけたというより白けてしまったような。
ユン・ヨジョンさんはこういう役もリアリティーと
垢抜け具合が最高ですね!
韓国の5千万の人口のうちこんなすごい財閥暮らしが
一%はいるそうですが、画面を通して見える無機質で
冷え冷えした暮らしには憧れたりはしないなどと変に
開き直ったりもしました。
ジョンジェは間違ってもハリウッドの手、足型に
選ばれたりすることはないでしょうね、それでいいです。
tenchan
2012年07月15日 21:17
こんにちは~
やっと「下女」ご覧になったんですね
山崎さんに面白いと思っていただけて 嬉しいです
ラスト ヘラは壊れてしまったんですか?
ウニが炎に包まれたまま ラストを迎えるのは重いと思ういましたが あのラストで救われた気がしたのですが・・
(椅子から転げ落ちそうになった方もいましたが(笑))
結局下々の者が足掻いても 上流階級の人々には大した影響もなく 淡々とした日常があり ヘミもこうした大人になるというブラックユーモアを描いているのかと思いました
今月「チョン・ウチ」のチェ・ドンフン監督の「泥棒達」という映画韓国で公開になります
キム・ユンソク キム・ヘスなどと共演 とても期待しています
ひらい
2012年07月26日 00:54
こんばんは。

この作品に私が愛してやまない『情事』(イ・ミスクもよかった)と重ね合わせるかのような期待を持って日比谷の映画館まで行ったので、あのラストは私を大いに裏切りました(笑)

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