雲を抜けた月のように (2010) 韓国

[800]倭寇襲来の李朝鮮時代、かれらは雲を抜けた月のように生き、そして死んだ
★★★★☆☆

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祝800本記念鑑賞作品…。

800本記念なので!
と、大好きなイ・ジュニク監督の作品を選んだわけではない。
私はそんな姑息なことをする人間ではない。

見終わって調べたら、
たまたま大好きなイ・ジュニクの作品だったのだ。
わかった瞬間、思ったよ。わっ、しまった! と…。

なんで、わっ、しまった!なのか?
自分でもわからん。
突然、以前、Kさんに聞いた話を思い出したからかも。

イ・ジュニクは「あなたは遠いところに」 (2008) のあと、
時代劇を撮ったんだけど、観客動員でコケてしまい…、
金を出してくれた友人たちに申し訳ない、
今後はインディーズ規模の映画しか撮らない、
と言って西方へ旅立った、とかいう話を…。

コケたと言っても、
調べると、動員1,385,275人、2010年・第16位つうから
まあまあなんじゃないの?と思うのだが、

いかんせん、
衣装も、セットも、エキストラ動員も、
口が塞がらんつうか、大河ドラマ並みだもんね…。

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舞台は16世紀、李氏朝鮮時代、
豊臣秀吉が征伐を企て朝鮮へ兵を送ったまさにその時…。

ヨリプ、ジョンハク、モンハクらは、
平等な世の中を夢見て、「大同契(テドンゲ)」という民の組織をつくり、
官軍にかわって倭寇(秀吉軍)と戦う。

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が、朝廷は、かれらを謀反を企てる一味として追い、
首級のヨリプを捕まえ、晒し首にする。

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と、モンハク(チャ・スンウォン)が首級に収まり、
ヨリプを売ったとして権力者シンギュン一家を惨殺する。

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が、モンハクに斬られたシンギュンの息子…、
といっても妓生との間に生まれた子なのだが、

キョンジャ(ペク・ソンヒョン)は、
伝説の盲人剣客ファン・ジョンハク(ファン・ジョンミン)の
奇跡的な医術によって一命をとりとめる。

奇跡的な医術とは素人針灸?のことだが(笑)、
ジョンハクはじつは、ヨリプが捕縛・処刑に疑いを持っている?
ヨリプを朝廷に売ったのはモンハクで、
大同契を率いて自分が朝鮮の王に治まりたいのではないか、と。

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ジョンハクはモンハクを追う。
キョンジャも
父の仇を討ちたいと、そのジョンハクと旅をする。

珍道中の間、
ジョンハクはそれとなくキョンジャを一流の剣の使い手に
育てていくんだけど、

なんつうても、
朝鮮の座頭市を演じるファン・ジョンミンがすごいのよ。
超芸達者、笑えるよねえ!

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モンハクは、ジョンハクの予想通り、
恋人の妓生ペクチ(ハン・ジヘ)を捨て、仲間を助け出し、

民を味方につけるには朝廷を討つべきだと言って、
漢陽(現在のソウル)へと向かう。

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ジョンハクの粋な計らいで
妓生ペクチと一夜を共にしたキョンジャは、
ひょんなことから身の危機に晒されたペクチを助け、

ペクチもモンハクを追って、
ジョンハク、キョンジャとともに漢陽へ向かう。

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ジョンハクは
ようやくモンハクに追いつき、ヨリプの件について聞く。
モンハクはすべてを認める。

朝廷の西人からも東人からも見捨てられ、
死ぬ以外にないなら朝廷を倒そう、
と師匠ヨリプに言うと、拒まれた。

だから斬った、大義を守るため。
自分が王になって夢を叶えるのだ、と…。

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ジョンハクはモンハクを倒そうとしたが、
結局、モンハクに斬られてしまう。

ここは予想外だったなあ。
だってジョンハク、けっこう口ほどじゃなかったんだぜ?(笑)

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キョンジャが駆けつけると、ジョンハクは息を引き取る。

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キョンジャとペクチがモンハクの後を追って朝廷へ行ってみると、
王がまさに倭寇(秀吉軍)を恐れて、民も臣下も捨て
いままさに宮殿から逃げ出すところだった(笑)。

このあたりの描写は
王の人間臭さが描かれてて面白かったかな?(笑)

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モンハクもやってきた。
が、そこでかれを待っていたものは、
荒れ果ててもぬけの殻となった宮殿と、

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父と師の仇を狙うキョンジャと、

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自分の心の中にいるモンハクを追ってきたペクチと、

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そして…、

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押し寄せてきた倭寇(秀吉軍)に殺されていく大同契の連中…、
同胞の朝鮮人たちの累々たる屍だった…。


いい映画だし、面白いとは思うんだけどさ、
これまで観てきたイ・ジュニクの作品に比べると、まずいよねえ。
全然うまく行ってないよお…。

物語があまりにも通俗的すぎるよね。

あ、いや、物語が通俗的なのはいいよ。
物語なんてどんなに頑張って書いたところで
通俗的であることは免れないもん。
それは宿命みたいなもんだよ。

だって所詮人間が作り出すものだし、
人間が作り出すかぎり、
人間の規模を超えることなんてできないわけでさ。

でも、たとえ通俗的であれ、
そこには他人のものとは交換できない
そのひとなりの「ニュアンス」ってものがあるわけでしょ?

それがあって初めて…、
そこでその人間の「ニュアンス」が生きられることで初めて、
通俗的な物語も「通俗性」を逃れることができるんだよね。

あ、わかるよね、私の言いたいこと…?(笑)

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でも残念ながらこの作品では、
そのニュアンスが全然生きられてないから、
結局、通俗的なまま終わっちゃってるんだよね。

ま、そんなわざわざ面倒くさい言い方をしないで、
こら!全然人間関係が描けてねえじゃん!
つうてもいいんだけどね、お話があるだけで…。

イ・ジュニクともあろうものがどうしたのよ!?
と言いたくなるんだけど、
元を正せば間違いなく金使いすぎたことにあるんでねえの?

だって、こんだけ衣装やセットやエキストラ動員に金かけちゃうと、
どうしても監督の目がそっちに行っちゃうと思うんだよね。
金かけたんだから、
そこを撮ってちゃんと元を取り返さなきゃあって…(爆)。

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金ないと、
人間関係の「ニュアンス」を描くことで作品にするしかなくなるから、
そのあたりを描くことにほっといたって
一生懸命になるものなんだけどね(笑)。

ま、そのあたりはイ・ジュニクも結局人間だってことだよね。
いい意味で平凡なひと…(笑)。

で、出来上がった作品を観たとき、
イ・ジュニクも思ったんじゃないかと思うのよ。

なにを?
いや、だからさ、オラが思ったのと同じように、

あ、しまった!!
金かけすぎると人間ロクなことせんわい!


って…。(爆)

でも、普通に観るといい映画なんだよ。
観ても全然損しないからみんな観ようよな。
観てイ・ジュニク助けようよな…(笑)。

しかし、
ファン・ジョンミン、チャ・スンウォン、ハン・ジヘ…、と、
ベテランたちがめちゃくちゃいいなあ。
もう完全に世界的名優だぜ~い…!


■109分 韓国 歴史劇
監督:イ・ジュニク
脚本:チョ・チョルヒョン オ・ソンヒョン チェ・ソクファン
撮影:チョン・ジョンフン
音楽:キム・スチョル キム・ジュンソク
出演
チャ・スンウォン
ファン・ジョンミン
ハン・ジヘ
ペク・ソンヒョン
キム・チャンワン
ソン・ヨンチャン

豊臣秀吉の出兵の脅威に晒される16世紀の李氏朝鮮を舞台に,運命に翻弄された4人の男が織りなす熱いドラマ。
1592年,壬辰倭乱直前の朝鮮。壬辰倭乱の気勢が朝鮮の息の根を引き締め,民衆の生活が疲弊していった宣祖25年。
チョン・ヨリプ,ファン・ジョンハク,イ・モンハクは,平等な世の中を夢見て<大同契(テドンゲ)>を作って官軍の代わりに倭寇と戦うが,朝廷は,彼らを謀反として追い立て,大同契を解体させる。
処刑されたチョン・ヨリプにかわって大同契の新しい首長になったイ・モンハクは,腐りきった世の中をひっくり返し,自ら王になろうとする野望を育て,友人はもちろん,長年の恋人であるペクチまで未練なく捨て,権力者ハン・シンギュン一家の抹殺をはじめ,本格的な反乱の刃を抜く。
一時は同志だったイ・モンハクによって友人を失った伝説の盲人剣客ファン・ジョンハクは,彼を追うことを決心して,イ・モンハクの刃で刺され,かろうじて一命をとりとめたハン・シンギュンの庶子キョンジャとともに彼を追撃する。
15万の倭寇は,あっという間にハニャン(漢陽)まで登ってきて,王でさえ国を捨てて宮殿を離れようとする絶体絶命の瞬間。イ・モンハクの刃の先は,宮殿に向かい,ファン・ジョンハク一行もイ・モンハクを追って宮殿へ向かう。
砲火が押し寄せ空っぽの宮殿で出会った彼らは,運命を賭けた最後の対決を始める,戦争と反乱のうず巻きの中で,この世の果てまで駆けて行った彼らの物語が始まる。

  

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