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zoom RSS ミッドナイト・エクスプレス (1978) アメリカ

<<   作成日時 : 2012/12/23 16:35   >>

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[867]ここにも私の胸をかきむしる哀しき獣たちがいた
★★★★★★

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傑作「哀しき獣」を観ていて突然思い出したのが
じつはこの「ミッドナイト・エクスプレス」。

なんで「ミッドナイト・エクスプレス」だったのか?
わからん。おらの無意識に聞いとくれ(笑)。

で、棚から久しぶりに引っ張り出して観たのだが、
いやいや、相変わらずすごい傑作してるよねえ。

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コロンビア映画…、どうだ、参ったか、懐かしいだろう。

1970年、トルコで実際に起きた事件…。

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恋人と一緒にトルコを訪れていたアメリカの青年ビリーは、
帰国の途に着こうとしていたイスタンブール空港で、
トルコ警察に逮捕される。
容疑はハシシ(麻薬)2キロを国外へ運び出そうとしていたから。

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恋人スーザンは搭乗階段でビリー逮捕を目撃する。

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ビリー…、ブラッド・ビットではない、ブラッド・デイヴィスである。
知らない方は混同なきよう(笑)。
他人の空似とは言え、似てるでしょう。

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ビリーはサグマルチラー刑務所へ放り込まれ、

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無断で毛布を持ち出したという咎で、
看守長じきじきに凄まじいリンチを受ける。

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刑務所で友人になったジミーとエリックで、ジミーは言う。
「この刑務所に入れられたら、半病人になるか、
深夜特急に乗るかのどちらかだ」と。

深夜特急(ミッドナイト・エクスプレス)とは隠語で、「脱獄」のこと。

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もうひとり、友人になる英国人のマックス(ジョン・ハート)。
かれは、文字通りのブタ箱である同刑務所に、
すでに7年も放り込まれている。

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アメリカから面会にやってきたビリーの父親(マイク・ケリン)。
当時のニクソン政権下のアメリカとドルコの関係は良好ではなく、
ビリーと父親は自力で釈放を勝ち取るしかなかった。

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ビリーは、高額の金を払って
マックスに薦められた弁護士イエシルを雇う。

検事は、
トルコはいまヘロイン提供国として各国から叩かれている。
麻薬密売者や不法外国人に厳しい罰を与え、
トルコのイメージを変えるべきだと、終身刑を要求するが、
結局、4年2ケ月の刑が決定、服役することに…。

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出所をはやめるため模範囚になることにしたビリーは、
しかし孤独とその苦しみに耐えるため、
いつしかエリックと愛し合うようになる。

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そして残り刑期あと53日を迎えるのだが、
突然、裁判のやり直しの知らせを受け、
結果、刑期30年という途方もない判決を言い渡される。
国際政治の生贄として利用されたのだ。

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エリックが保釈で出て行ったあと、
ビリーはついにジミー、マックスの三人で
地下の壁ウラにある坑道から脱獄しようとするのだが、
出口が塞がれているため出直すことにする。

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が、密告屋のイエジルに坑道へ通じる入口を発見され、
看守長ハミドゥに密告される。
看守長は以前にも脱獄を企てたことのあるジミーに
地獄のリンチを加えるが、ジミーは仲間を売らない。

それがたぶんジミーの、
看守長やトルコ政府にたいするせめてもの抵抗だったんだろうね。

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ビリーとマックスは仕返しに、
密告屋イエジルが隠し持っている金をすべて焼き捨てる。

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と、イエジルが今度は
マックスはハシシの所内売人だとまたも密告。

看守長はマックスにリンチを加え、廃人同様にし、
特別収容棟に送る。

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怒り狂ったビリーはイエジルを半殺しにし、
密告しつづける彼の舌を食いちぎった。

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結果、ビリーもマックスのいる特別収容棟へ。

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そこには常軌を逸した刑罰のため
心身ともにおかしくなった服役者たちが…。

今更ながらにジミーの言った、
「この刑務所に入れられたら、半病人になるか、
深夜特急に乗るかのどちらかだ」
という言葉が思い出されるシーンである。

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そこへある日、
恋人のスーザン(アイリーン・ミラクル)が面会にやってきて、
ビリーの変わり果てた姿に声を失う。

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ビリーは彼女に裸になってくれと懇願し、
彼女が裸になると、ガラス越しに抱きしめオナニーをする。

刑務所内の暴力、拷問、劣悪な環境の、それも
緊迫した描写の連続でとても泣けるような映画ではないのだが、
このシーンだけはいつも胸を掻き毟られて
つい私も涙をポロリとやってしまう…。

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スーザンが差し入れた家族アルバムの中に、
じつは脱獄用の現金が隠されていた。

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ビリーはその金を手にすると、
看守長に「おれを病院に入れてくれ」と金を渡す。
以前ジミーに、刑務所の病院にいる看守は一人だけなので、
病院に入れば脱獄できると聞いていたからである。

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看守長はジミーを誰もいない室内に閉じ込め、
リンチを加え、犯すことで完全な病気にしようとするが、
ジミーが反撃すると、
看守長はたまたま壁の杭に頭部を貫かれ、死亡。

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ビリーは看守長の銃を奪い、
近くにいた看守を襲撃し、看守に化け、

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ついに脱獄に成功したのである、
それもなんと刑務所の正門から、堂々と…。


物語は、ビリー・ヘイズ自身の実体験を記した本である。
たぶんに政治的意図が隠されていたり、
出来事の誇張描写が行われていたりすると思うが、

トルコ政府はこの映画を観たあと
自国刑務所の改善に乗り出したということなので、
実態もここに描かれているものに近かったのだろう。

とは言え、なにもトルコ刑務所に限らないんじゃないの?
と私は想像するのだが…。

「哀しき獣」を観て
なぜこの「ミッドナイト・エクスプレス」を思い出したのか、
ほんとうに自分でもよくわかっていない(笑)。

ここに描かれている人物たちも、
「哀しき獣」の獣たちとそう変わらないんじゃないの?
と思ったからかもしれない。

あるいは…、
「哀しき獣」たちに登場する獣たちも、
この「ミッドナイト・エクスプレス」で描かれるトルコ人たちも、
西洋近代的な個人よりも、族としての自分を
優位に生きているように思ったせいかもしれない。

まあ、はやい話、
朝鮮族も西のトルコ人も
いかにも「アジア」を思わせるよなあということなのだが…。

で、そのいかにもアジアを思わせる獣たちのほうが、
ここに登場するアメリカ人やヨーロッパ人よりも
なぜ人間的なものを感じさせるのだろう?

少なくとも私は
個よりも族を優位に生きるアジア人たちに
なぜより人間的なものを感じるのだろう
と、いま思い悩んでいるわけなのだ(笑)。

もっともその疑問がなぜ生まれているのか、
うっすらと承知しているような気もする。

いまに至って日本人がおかしくなったのは…、
「哀しき獣」や「ミッドナイト・エクスプレス」の獣たちのような
人間性を失ってしまったのは、
かのアジアの国たちよりも
はるかに西洋近代化してしまったせいなのかもしれない。

アジア人のくせに、
アジア的なものを捨ててしまったせいなのかもしれない
と、どこかで考えているせいなのだ…。

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あ、訳のわからない私の呟きなど完全無視して、
どうぞこの作品をごらんくださいな(笑)。

アラン・パーカーの演出は冴えているし、
アジアの音をもとにした音楽はいいし、
俳優たちはいいし、
アメリカ映画もこのころまではすごかったんだぜ!

と私も自信をもってオススメできる大傑作だよ。

ついでに言っておくと、
ブラッド・デイヴィスは、1985年AIDSと診断され、
悲しいかな、1991年9月8日、41歳の若さで亡くなった。
合掌…!


■121分アメリカドラマ
監督:アラン・パーカー
製作:アラン・マーシャル デヴィッド・パットナム
製作総指揮:ピーター・グーバー
原作:ビリー・ヘイズ ウィリアム・ホッファー
脚本:オリヴァー・ストーン
撮影:マイケル・セレシン
衣装デザイン:ミレーナ・カノネロ
音楽:ジョルジオ・モロダー
出演
ブラッド・デイヴィス ビリー
アイリーン・ミラクル スーザン
ランディ・クエイド ジミー
ジョン・ハート マックス
ポール・スミス ハミドゥ
ボー・ホプキンス テックス
マイク・ケリン ビリーの父

麻薬不法所持の罪でトルコ刑務所に投獄されたアメリカ人旅行者ビリー・ヘイズ。地獄のような獄中生活が続く中、彼は脱走を決意するが……。驚くべき実話を基にオリヴァー・ストーンが脚色(アカデミー受賞)、ほんの出来心が引き起こした恐怖の体験をA・パーカーが淡々と、しかし力強く描き出した力作。触れられない恋人を前に自慰を行う面会シーンは出色。ジョルジオ・モロダーの音楽もオスカーに輝く。
アメリカと中東諸国との間で緊迫した国際情勢が続いている70年代、アメリカ人旅行者ビリー・ヘイズはイスタンブール空港からアメリカへ麻薬を運び出そうとしていた。だがこの時、彼は麻薬不法所持、密輸の罪でトルコ当局に逮捕され、現地の刑務所に投獄されてしまう。恐怖と寂寥感に苛まれるも、所内で出会った2人のアメリカ人ジミーとエリックに励まされていくビリー。ところが、駆けつけてきた父や弁護士、アメリカ領事館の助けを借りて挑んだ裁判で、4年の刑を宣告されてしまう…。

  

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