運命の子 (2010) 中国

[871]チェン・カイコーが描く、運命の子と、その子を育てた二人の父の物語
★★★★☆☆

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チェン・カイコーの作品。
久しぶりだなあ。

司馬遷の『史記』に記されている
「趙氏孤児」を映画にしたのだそうだ。

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舞台は、
約2600年前の中国・春秋時代、晋の国。
カイコーさん、セットに金かけとるのう(笑)。

君主の下で勢力を争うものがいた。
趙氏一族と屠岸賈(とがんこ)である。

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右、ちょっと知恵遅れふうの、おちゃめな君主さま(笑)。
左、屠岸賈(とがんこ)。

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右から2人目、趙一族の趙朔(ちょうさく)。
右端、その趙朔の妻・荘姫(そうき)。

お腹にはいまにも生まれそうな子がいるのだが、
彼女、じつは君主の実姉。
うそだろう! と思うだろうが、ほんと(笑)。

左端、趙朔の父ちゃん。

君主の実姉が趙一族に嫁いだので、
権力争いは圧倒的に趙一族が優位に立った。
面白くない屠岸賈(とがんこ)は謀略を企てる。

先に言っておくと、
屠岸賈にも趙朔と同じ齢くらいの息子がいたのだが、
どうやら戦さで亡くしたもよう。

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趙朔の凱旋を祝う宴席で、
趙朔の父親は君主に御酒を、
屠岸賈は「逆賊を見抜く」犬をプレゼントする。
そんな犬がおるかい(笑)。

と、この時、妻・荘姫が出産したという知らせが入り、
夫・趙朔は退席し、館へ向かう。

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が、知らせは真っ赤なウソ。まだ生まれとらんでえ。
右は、名医の程嬰(ていえい)…、グォ・ヨウ。

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じつはかれの妻も、男の子を出産したばかりなのだ。
ほう、ふんふん…、と、おらは謎の微笑(笑)。

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そのころ宴席では…、
趙朔の父親が差し入れした毒酒を飲み、おらが君主が死んだ!

うそ、死因はほんとは酒じゃない。
おらは知ってる、屠岸賈がある仕掛けを施したのじゃ。
それはえ~と…、内緒だべな、やっぱし(笑)。

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かくて「逆賊を見抜く」犬が趙朔の父親に襲いかかり、
趙一族は、屠岸賈らの軍勢で殺害される。

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その一断面…、
趙の乗った馬車の車輪が片方壊れたので、
家臣の武将が車輪代わりを努め、馬と一緒に走るの図。
さすが古代中国の武将じゃのう(笑)。

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趙朔も帰宅途中、待ち伏せを食らうが、
なんとか館へ辿りつき、妻に急変を告げて絶命する。

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屠岸賈の指揮のもと、軍勢は趙の館を襲撃する。

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館内…、
荘姫は夫が死ぬそばで産気づき、
名医・程嬰の手を借りて男の子を出産する。

お~、さすが古代中国、なんと劇的な!
これがほんとの生まれ変りだよなあ(笑)。

荘姫は生まれた子を薬籠に隠し、
この子を公孫様に預けてくれ、と名医・程嬰に託す。

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が、侵入してきた屠岸賈の家臣・韓厥に、その赤子を奪われる。

ちなみに屠岸賈は、
赤子は殺せ、荘姫は殺すな、と命令を下している。

もともと荘姫に「ホ」の字だったし、
君主の姉・荘姫と改めて一緒になり、
君主に収まるつもりだったのかなあ。

おらは原作を読んでないのでわからない。

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荘姫は韓厥に、この子は見逃してください、と頼む。
私が出産しないまま死んだことにすれば問題は解決するはずです、
と腹に座布団を巻き、自害する。

座布団かあ。すぐバレるだろうに、母親じゃのう。
しかしまあなんと美しい母親なんじゃろ、と、
おらは改めて荘姫の顔を拝む(笑)。

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名医・程嬰は、韓厥が見逃してくれたので
荘姫の子を裏口からこっそりわが家に運ぶ。

わが家に突然赤ちゃんが二人。
う~ん、どっちがどっちじゃ?(笑)

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荘姫のお腹は座布団だとわかり(笑)、
屠岸賈は、城内の生まれたばかりの赤子を集めさせる。

名医・程嬰が公孫様の館を尋ねている間、
屠岸賈の兵たちがやってきたので
妻は怖くて荘姫の子を渡してしまう。

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帰ってきた名医・程嬰は呆然とする。
城内の赤子がすべて集められると、
そこにいない残った赤子が、荘姫・趙朔の子ということに
なるからだ。

つまり、
いま手元に残っているわが子の命が危なくなるのだ。
う~ん、さすが屠岸賈、策略家じゃのう(笑)。

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名医・程嬰の知らせを受け、
趙氏の友人の公孫様が赤子を迎えに来ると、
名医夫婦は、わが子を渡す。

そのほうがわが子の命は安全だと考えたからだ。
妻も乳母代わりだと公孫様の館へ…。

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赤子を差し出した民たちを前に、屠岸賈は事情を語る。

何者かが趙朔の子を盗んだのだ。
その何者かが○○刻までにその子を差し出さないと
おまえたちの子は全員殺す。

おい、その何者かよ、
1人の赤子を助けるために、100人の赤子を犠牲にするのか、と。
う~ん、おのれ~、策士家め(笑)。

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一方、公孫様も気づいていた。
連れてきた赤子は趙朔の子ではない、名医・程嬰夫婦の子だ、
ほんとの趙朔の子はいま屠岸賈の手元にあるはずだ、と。

さすが古代中国の武将だぜ、
屠岸賈同様、策士家よのう(笑)。

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屠岸賈は、
ほかの親より遅れてやってきた名医・程嬰を呼び、
事情を問い詰める。

名医・程嬰は仕方なく、
自分が荘姫の子の出産に立会い、
その子を公孫様に預けたことを告白する。

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屠岸賈は公孫様の館を襲撃する。
公孫様は、趙家の子は渡さぬと歯向かい、殺される。

じつは公孫様、
城内にいるじつの趙家の子の命を助けるために
わざと歯向かい、自ら殺されたのだ。

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公孫様の背後の隠し部屋から、
名医・程嬰の妻と子が発見される。

名医・程嬰が屠岸賈に、趙家の子です、と差し出すと、

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屠岸賈は名医・程嬰の目の前で、妻と子を殺す。

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屠岸賈は連れ去った赤子たちを解放する。
名医・程嬰も赤子=趙家の子・勃(ぼつ)を返される。

勃(ぼつ)という名はじつは、荘姫が
生まれたばかりの名医・程嬰の子に付けてやった名である。

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名医・程嬰はひとり勃(ぼつ)を育てる。
事情を知った民たちは程嬰を遠ざけるようになる。

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数ヵ月後、程嬰は、わが子程勃を連れて屠岸賈を訪れ、
家臣にしてくれと申し出る。
あなたには貸しがある、
私は趙家の子を差し出し、100人の赤子の命を救ったと言い…。

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屠岸賈は家臣にする。

程嬰が家臣になったのは、じつは…、
子のいない屠岸賈に程勃を育てさせ、
成長した暁に、

程勃こそじつは趙家の子だと屠岸賈に教え、
程勃に屠岸賈を討たせるためだ。

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子も孫もいない屠岸賈は、程勃をわが子のように可愛がる。

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武術も教え、
程勃も屠岸賈を父のように慕いはじめる。

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程勃が15歳になった年…、

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程勃が屠岸賈に隠してきた事実を話すと、

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程勃も、父と母の仇と剣を抜き、

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屠岸賈を討つことはできたのだが…、
というお話。

お話は面白いんだけど、出来はまあまあだべな?
おらがチェン・カイコーにしては55点くらい。
映像構成が拙い。
カットバックが多すぎて疲れたべえ(笑)。

中国人なら誰でも知っている物語なので、
妙に複雑にしようと凝ったのが
失敗のもと違ゃうかなあ(笑)。

それに程嬰はいいんだけど、
屠岸賈の造形がちょっと曖昧なんだよね。

屠岸賈は程嬰の話を聞くまでもなく、
程勃が趙家の子だと知ってたと思うんだよね。
でも素知らぬふりをして可愛がり、育てた。

いずれ程勃が出生の秘密を知り、
自分に刃を向けてくるだろうと予測しながらも…。

なんでか?
たぶん、ひそかに愛していた荘姫の子だったから…?

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そのあたりの複雑な心の描き方が、
うん、観ててどうしてももうひとつうまく伝わってこないんだよね。

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しかし名医・程嬰をやってるグォ・ヨウ、いいねえ。
「活きる」ですっかりファンになったんだけど、

なにが起きてもこんな感じ(表情)で、
おめえ、なに考えてんじゃあ!というくらい「棒」なんだよね。
ただの「棒」…、凄い! 大好き!


■128分 中国 歴史劇/ドラマ
監督:チェン・カイコー
製作:チン・ホン チェン・ホン
製作総指揮:レン・チョンルン
原作:陳凱歌 『運命の子』
脚本:チェン・カイコー
撮影:ヤン・シュウ
原典:司馬遷 『史記』
出演
グォ・ヨウ 程嬰(ていえい)
ワン・シュエチー 屠岸賈(とがんこ)
ファン・ビンビン 荘姫(そうき)
チャン・フォンイー 公孫(こうそん)
ホァン・シャオミン 韓厥(かんけつ)
ハイ・チン 程嬰の妻
ヴィンセント・チャオ 趙朔(ちょうさく)
チャオ・ウェンハオ 程勃(ていぼつ)・15才
パオ・グオアン 趙盾(ちょうじゅん)
ポン・ボー 晋王(霊公)

「さらば、わが愛/覇王別姫」「花の生涯~梅蘭芳~」のチェン・カイコー監督が、京劇などの舞台作品で知られる司馬遷の『史記』に記された古代中国の物語『趙氏孤児』を映画化した歴史大河ドラマ。敵対勢力によって皆殺しにされた一族のただ一人の生き残りとなった子を巡って繰り広げられる愛と復讐の物語を壮大なスケールで描く。主演は「活きる」のグォ・ヨウ、共演にワン・シュエチー、ファン・ビンビン、チャン・フォンイー。
約2600年前の中国・春秋時代、晋の国。国の要職を占め栄華を誇る趙氏一族だったが、政敵である屠岸賈の謀略によって皆殺しにされてしまう。一族の子を宿した荘姫も自らの運命を悟り、生まれたばかりの男児を医師の程嬰に託して自害する。屠岸賈はその孤児の殺害に執念を燃やすが、捜索の混乱の中で程嬰の実子が孤児と誤解され殺害されてしまう。趙氏の孤児を引き取り、我が子・程勃として育てることになった程嬰は、復讐の心を内に秘め、自ら屠岸賈の家臣となる。こうして程勃は自らの出生の秘密を知ることなく、程嬰ばかりか屠岸賈の愛情も一身に受けて成長していくのだが…。

 

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