テンジャン (2010) 韓国

[940]韓国味噌(テンジャン)にまつわる美しくも哀しいパピヨン物語
★★★★☆☆

画像


「あのテンジャン(味噌)チゲが食いたい」
と今際に言い残して絞首された死刑囚がいた。

画像

その情報を入手したテレビ局のプロデューサー、
ユジン(リュ・スンニョン)は番組が作れる!と思い、
さっそく取材を開始した。

画像

死刑囚が食った味噌チゲとは、
この「山荘食堂」で食ったチゲだった。

画像

彼女が食堂の女主人(イ・ヨンニョ)だと知り、
ホントにうまいの?とおらは疑った(笑)。

画像

ユジンもおらと同意見だった(笑)。

画像

世間を騙すことはむつかしいと反省した女主人は、
ごめんごめん、あの死刑囚が食べた味噌チゲは
おらが作ったんじゃないの。
じつはあの娘が作ったの、と謝った(笑)。

画像

あの娘とは、女主人がある朝、店の前で拾い、
一月ほど家族同然に暮らした娘だった。
この女主人、みかけによらず実はすごくやさしいのだ(笑)。
娘の名前は、チャン・ヘジン(イ・ヨウォン)。

画像

彼女が作ってくれた味噌チゲを食べたときは
この女主人も、もう死んでもいいわ!と思ったらしい(笑)。

その娘はいまどこに?とユジンが訊くと、
ある日、パク会長という男が現れて
彼女を車でどこかへ連れて行ったという。
着いたら電話をするという言葉を残して。

なんでそれをはやく言わんのじゃ(笑)。

画像

ユジンがそのパク会長なる人物をネットで調べると、
なんとかれは同乗者と一緒に、車事故を起こしてすでに死んでいた。
同乗者は彼女、ヘジンだった。

画像

事故について取材すると奇怪なことがわかった。
死後3日も経っていたのに、
死臭どころか遺体にはとてもすばらしい香りが漂っていた。
あたりには蝶が一面に群れていたというのだ。

お~、バピヨンだあ!

蝶は、発酵過程で生じる物質に集まるので、
死んだひとのもとへ現れるとは言われているが、
あまりにもよい匂いだったので
韓国中の蝶々がみんな集まってしまったのである(笑)。

画像

匂いの秘密は、遺体についていた味噌(テンジャン)だった。
ユジンは、ヘジンと彼女の作っていた味噌の秘密が知りたいと
取材を続けた。

ヘジンには家族がいないことがわかった。

ちなみに写真は韓国味噌(テンジャン)の元である「メジュ」。
大豆をすりつぶしてペースト状にするんだって。
吊るし柿も食べたくなったよ(笑)。

画像

彼女の故郷の村を訪れると、
ヘジンの母親が味噌作りをしていて、
その母親が亡くなると、母親の作っていた味噌を再現すべく
ヘジンはその原料を求めて旅に出たらしかった。

ユジンは、
ヘジンが求めていた塩を提供していたひとを見つけた。

この塩田、「青い塩」の舞台にもなった塩田じゃないかな?
美しいよねえ。

画像

忠清南道ソウン里。
塩田の主人が教えてくれた、ヘジンの住居。
彼女はこの里の水を使っていたとわかる。

さらに彼女の味噌に含まれていたアルコール、酵母、
そして器の甕を求めて…。

画像

と、その時、ユジンは意外な人物の訪問を受けた。
事故死したパク会長の双子の弟パク・クである。

いやあ、兄にそっくりどころか兄そのものだねえ。
当たり前だよねえ。チョ・ソンハの二役だもんねえ(笑)。

画像

弟は奇跡の話をはじめた。

兄は子供のころ、
好きだった女の子が死んでショックのあまり嗅覚を失いました。
医者にも見離されていたのですが、

ある日、偶然、
ある女性の作っている味噌の匂いを嗅いだおかげで、
突然、嗅覚が戻ったのです。
奇跡の香りでした。

画像

兄はその女性に恋をしたようですが、
彼女にはいまどこへいるのかわからないが、
想いを寄せている男性がいることがわかりました。
兄は彼女へのお礼にとその男性を探すことにしました。

事故はおそらく
彼女を探しだしたその男性のところへ送り届けようとしたときに
起きたのではないでしょうか、と…。

画像

ヘジンの作る奇跡の味噌の香りを嗅いで
突然、嗅覚が戻り、宇宙に浮いてしまったパク会長(笑)。

韓国料理のうまさはおらも太鼓判を押すが、
彼女の作った味噌チゲをじつは私もまだ食べたことがなかった。
ファンタジーでもホラーでもいい。
おらも食いたいよ~!って思ってしまったよ(爆)。

画像

パク会長の弟は、
ヘジンが愛したというその青年の名前を知らなかったが、
事故を起こした車に残っていたカーナビの記録から、
会長とヘジンが向かっていた先がわかった。

ヘジンの住居があったあのソウン里である。

画像

ユジンは再び村を訪れ、
たまたま出会った村の子供にヘジンの写真を見せ、
この女性が仲良くしていた青年を知らないかと聞くと、
知ってる、と言い、その子がその青年の住処を教えてくれた。

画像

ユジンは森の中にあるその青年の住処を訪ねたが、
青年は留守のようだった。

画像

里に引き返すと、村祭りの最中だった。
ユジンが先ほどの子供を見つけ、
例の青年はこの祭りの中にいるかと尋ねると、
その子は、あの人、と指を刺した。

画像

その青年は鬼だった(笑)、「山鬼」と呼ばれている。
山鬼の由来は、かれが里の山のことなら
なんでも知っていたからなんだけどね。

画像

ユジンが山鬼に話を聞こうとすると、
山鬼はひとりで勝手にどんどん山を上りはじめた。
ドンドン、ドンドン、山鬼祭り太鼓に合わせるかのように(笑)。

ユジンはここぞとばかりに記者魂を発揮して、追いかけ、
山鬼の背中に質問をぶつけた。
山鬼どの、彼女のことを、ヘジンのことを話してくだされ、と(笑)。

いつしか山鬼は物語りはじめた。

画像

わたしが山鬼です。
お~、流行の韓国イケメンだあ!(笑)

私の家は代々この山で酒作りをしておりました。
私の父は日本人です。
祖父が作っていた「梅花酒」のうわさを聞きつけ、
わざわざ日本からこの里を訪ねてきたのです。

そしてなんども買付けに訪れているうちに父は、
祖父の娘と、私の母と恋に落ち、私が生まれました。

そうして父と母が死ぬと、
私は父の父に、日本にいる祖父に引き取られたのですが、
母の祖父や父の跡をついで梅花酒を作りたいと思い、
この山へ帰ってきました。

画像

と、ある春の日、彼女が、
ヘジンがテンジャンを作るための水を求めて
この山を訪ねてきました。

詳細は省きますが(笑)、私たちはすぐに恋に落ちました。
ああ、私が韓国のこの里に帰ってきたのは、
彼女に会うためだったのだと思いました。

画像

私はこの家で「梅花酒」を作り、
彼女は、この里の大豆と水と、
そして私の作る酒麹でテジャンを作りました。

あ、正面の壁に吊るしてあるのが「テジュ」だよ。

画像

もうおわかりかもしれませんが、
私の作る酒麹は、その香りのよさに
山の蝶々がこうやって集まってくるほどだったからです。

画像

私たちは幸せでした。
それはそれは韓国一の、いえ、世界一の幸せ者でした。

画像

そんなある日、日本人たちがこの村へやってきて、
日本の私の祖父が死んだと言いました。
私は、ヘジンにすぐに帰ってくるよと言い、日本へ行きました。
祖父と最後の別れをしてくるために。

しかし祖父が死んだというのはうそでした。
私を日本に呼び、そばに置いておきたいためうそをついたのです。
日本人は信用できません(笑)。

画像

そのため私はこの里へ帰ってくるのが
約束よりすこし遅くなってしまいました。
と、彼女の姿はこの家から消えていました。

日本には、祖父が勝手に決めた婚約者がいたので、
彼女は私がその婚約者と結婚したと思ったのかもしれません。
私は捨てられた、と。

画像

こうやって私は約束通り帰ってきたのに。
約束よりだいぶ遅くなったのは事実ですが(笑)、
ああ、彼女はいまどこにいるのでしょう。

画像

もし彼女に出会ったら、私はここでずっと待っていた、
私はずっとあの里の山にいると伝えてくれませんか、
蝶々たちと一緒に、と。

ユジンは、
追いかけていたテンジャンにまつわる悲恋物語を聞き、
もらい泣きをした。

もらい泣きをして、隣にいる山鬼を見ると、
「?」 いつのまにか山鬼の姿が消えている。

ユジンは、山鬼の住居に引き返してみた。と…、

画像

きのうあったはずの住居が消えていた。
廃墟になっていた!

で、急いで里へ下り、村人に話を聴くと、
狸に化かされたんでねえの? あの家はとっくに台風で壊されたべ
と聞かされた。

「?」と、二人をよく知るおばあちゃんに訳を聞くと、
おばあちゃんは言った。

まったくばかな子だよ。
あの子はこっちへ帰ってくるとき、
空港で祖父が待ち伏せしていることを知って船に乗ったのよ。
そしたらその船が大きな台風に遭い、難破して
あの子は船と一緒に海に沈んでしまったのよ。

私はつらくてあの娘っこには、ヘジンには言えなかったよ、と。

画像

そうかあ、そういうことだったのかあ、と思うよねえ。

画像

ユジンは、
探し出した山鬼に会わせようとヘジンを車に乗せた
パク会長のことを思う。

会長は山鬼がすでに死んでいることを知った。
その事実を車の中でヘジンに伝えた。

画像

そのことを知ったヘジンは、それでもあの里に帰りたいと言った。
かれとともに暮らしたあの山に。
会長にそう言って、かれの酒麹で拵えたテンジャンの蓋を開けた。

画像

と、外に漂いはじめたその発酵する奇跡の香りに誘われて、
あの山の、いや韓国中の蝶たちがヘジンの乗るクルマに集ってきた。

パク会長はヘジンの心を理解し、ハンドルを離した。
約束通り、ヘジンの願い通り、
彼女をあの世にいる山鬼に会わせようと思い。

車は谷底に墜落した…。

というお話。

パク会長にすれば、
少年時代に大好きだった、あの死んだ少女のあとを追うことにも、
つまり遅れた後追い心中にもなってる訳だよね。

こうやって書くと、おっ、いい話じゃないかと思うよね。
いや、実際、話としては面白いのよ、ホラーファンタジーとしても(笑)。
映像もいいとこいっぱいあるし。

でもねえ。
そう、でもねえなんだよね(笑)。

メローの話になるまでいろいろとグダグダして、
あんましうまく行ってねえべ(笑)。
これじゃ話がボケちまって、
肝心な点がもうひとつうまく伝わってこないんでねえの?
勿体ない(泣)。

創りは単純明快なほうがいいよ。
単純明快にして、そこで複雑な人間の心や物語を描いていく?
それを基本にしたほうがいいんじゃないか
と、おらは思う。

ああ、勿体ない。
でも、こういう勿体ない作品を見てると、
おれだったらああするのにこうするのにといろいろ刺激されて
嬉しくなるんだけどね。

ほら、人間は複雑だべ(笑)。


■107分 韓国 ミステリー/ロマンス
脚本 チャン・ジン,イ・ソグン
監督 イ・ソグン
撮影 ナ・ヒソク
照明 チャ・サングン
音楽 ハン・ジェグォン
出演
リュ・スンニョン チェ・ユジン DBSプロデューサー
イ・ヨウォン チャン・ヘジン
イ・ドンウク キム・ヒョンス
チョ・ソンハ パク・ミン チェサン企業会長/パク・ク ミンの双子の弟
イ・ヨンニョ ハン・ミョンスク 山荘食堂
パク・チュンソン 局長 DBS
ナム・ジョンヒ おばあさん 
イ・テギョン 孫

人取る味だな!
脱獄 5年ぶりに検挙された希代の殺人魔キム・ジョング!しかし彼を取ったことは警察も検察でもなかった."あの野郎、みそ食べてつかまりました.チゲに鼻を埋めて自分が捕まっていることも分からなかったんです!" キム・ジョングの檻仲間の陳述はこのものすごい事件の発端になる.情報提供を接したスクープキラー チェ・ユジンPD(リュ・スンリョン)は普通ではないにおいを追って取材に出るが,事件の鍵を握ったみそ達人女 チャン・ヘジン(イ・ヨゥオン)は影をひそめてしまう.そしてぞくぞく明かされる巨大財閥との関係,科学的に説明することができない死体,そして 3人の死まで事件は迷宮におちいる.放送取材が本格的に進行されて幾多の関係者たちの興味津津な陳述がつながりながらこのミステリーはまた他の反転を向けて走り上げて行く。

 

クリックしていただけると助かります。
登録商品数が無制限(ディスク容量内)のショッピングカートです! 感動の臨場感!☆話題のマシェリ☆

ブログランキングに参加しています。ぜひポチっと(喜)
 にほんブログ村 映画ブログへ  



この記事へのコメント

この記事へのトラックバック