ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~ (2010) ドイツ

[947]阿呆ゲーテと貧乏娘ロッテの下町的「若きウェルテルの悩み」に拍手
★★★★★☆

画像


「若きウェルテルの悩み」を初めて読んだのは
中学生のころだった。

母が「婦人の友」(?)だったかなんだか
そんな女性雑誌をとっていて、
たまたまページをめくっていたら
挿絵付の「若きウェルテルの悩み」が載っていたのだ。

当然ダイジェストだった訳だが、
そんなことはまったく知らず
「へえ」って感じで読んだ記憶がある。

思春期だったのでたぶん
タイトルに惹かれたんじゃないかなあと思う(笑)。

ちゃんと読んだのは学生になってから。
ゲーテは、当時はまだ古典としてけっこう人気があったので
主な作品にはいちおう目を通した。
でも私はそんなに嵌らなかったかな? ごめん。

なのでそんなに期待して観はじめた訳じゃないんだけど、
いやいやけっこう面白かったわ(笑)。

ストーリーも、
ゲーテが同小説を書くに至ったといわれる経緯を
ほぼそのままうまく纏めあげている。

画像

いちばん気に入ったのは、ゲーテがお調子者のアホだったこと(笑)。
ほんと、アホ臭くて笑えたなあ、こいつ。
わたし、好き(笑)。

画像

向こうに見えるのは、ゲーテの故郷・フランクフルト。
この郊外、街の感じ、いくない?
いかにも18世紀の街って感じだし、油絵みたいで超、私の好みだし。

画像

街中をごらんよ。
ほらほら、アヒル様まで家族連れで歩いてるだよ(笑)。
ちなみに地面の白は、雪。

画像

こっちは、ヴェッツラー。
ゲーテがおやじに、法学の勉強してこいと追いやられた街。
で、たまたま友人たちと行った舞踏会で
15歳の少女シャルロッテ・ブッフに出会い、恋に落ちたんだよね。

画像

その舞踏会の様子。
ゲーテは「田舎臭いなあ」って言うんだけど、私も言おう。
おまえとどっちが田舎臭いんじゃあ~(笑)。

画像

はい、彼女が恋に落ちた相手…、シャルロッテ・ブッフ。
なんかどこにでもいそうな田舎の娘って感じで
おらがゲーテにお似合いなんだよなあ(笑)。

あ、知ってる?
お口の恋人・ロッテは、このシャル「ロッテ」から来てるんだよ。
またあ、私が言うとみんな冗談だと思ってないかい?(笑)
ホントなんだよ、これ。ロッテに問い合わせ聞いてごらん。

15歳には見えない?
なに言ってんの。18世紀の15歳ってこんなにおとななんだよ(笑)。

画像画像

お~、「若きウェルテルの悩み」~って感じだよね。
単純で、初々しくて、いいよねえ。

画像

私が中学生のときに読んだときも
こんな挿絵があったのを憶えている(笑)。

画像

ロッテの家族。父親と妹弟ら。子だくさん。
母親はすでに他界してて、ロッテが妹弟の面倒を見てる。

画像

ゲーテの友だちのイェールザレム。
こいつも笑えるよ、愉快な、めちゃ人のいいやつ。

ゲーテの頭部のヘア・アイロンに注目。
きゃつは、床屋でパーマ中に表へ飛び出したんだべ(笑)。
そんなことすなあ、世界の文豪たるものが!

画像

で、イェールザレムはこの美女に惚れるんだよね。
二人は駆け落ちか!というところまで行くんだけど、
じつはイェールザレムが弄ばれただけで、最後はポイと捨てられちゃう。
で、自殺しちゃう訳ね、純情なイェールザレムは。

そう。
かれは「ウェルテル…」の作中のモデルになった青年なのだ。

しかし、あ~あ、これは
人妻が世界の文豪のヘア・アイロンを見て笑うの図だぜ(笑)。

画像

こいつはゲーテの上司の参事官ケストナー。
意中の女がいる。でも口下手なものだから、
おい、ゲーテくん、求婚の詩的セリフを教えてくれないかと乞う。
と、おらがゲーテはホイホイと教える、お調子者やから(笑)。

画像

ケストナーはさっそく意中の女に求婚する。ドイツ人は早い!(笑)
「愛こそ世界を奥深くで統べるものです」
ゲーテに教えられた通りのセリフを吐いて(笑)。
しかも彼女の指に指輪をはめて。

彼女はその求婚を受ける、涙の溢れる顔で…。

画像

そう。きゃつの意中の女はなんとシャルロッテだったのだあ!

ロッテが求婚を受け入れたのは家が貧しかったから。
かれと結婚すればわが家は安泰だと父に言われたから。

涙の訳はゲーテへの思いを断ち切らないといけなかったから。
なのに果てしなく非文学的ケストナーは、
私の告白に感動したからだあ~と思っちょる訳さね(笑)。

画像

婚約パーティの夜。

ゲーテは突然、
事の成り行きを突きつけられて呆然とする、間抜けやから(笑)。

ロッテも突然現れたゲーテを前に呆然。
ケストナーと父親も、ロッテとゲーテの深~い仲に気づき、呆然。
四者出くわしてあたりは呆然、呆然、呆然の渦…(笑)。

画像

かくて恋に破れたゲーテとイェールザレムは、自棄酒を飲み、
麻薬でゲラゲラ笑いの世界に突入し、一夜の乱痴気騒ぎ。

画像

あげく気がつけばイェールザレムは、短銃自殺。

画像

絶望のゲーテは死者を冒涜するケストナーを罵倒し、
恋敵ゲーテを亡き者にしたいケストナーはついにゲーテに決闘を
申し込む。
お~、まだまだ騎士の時代、中世よのう(笑)。

が、役人に決闘現場を発見され、
決闘は違反だとゲーテは投獄される羽目に。
ま、それがケストナーの策略だった訳だけどね。

画像

牢屋に入れられたゲーテは(笑)、突然、
番人に紙とペンを要求し、猛然と小説を書きはじめる。
ロッテとの恋、友人イェールザレムの自殺をもとに。

そしてドイツ版私小説「若きウェルテルの悩み」を完成させ、
ロッテのもとに郵送する。

画像

ロッテはそれを読み、これは私へのラブレターで、そして遺書だと
直感する。
「ウェルテル…」の最後がウェルテルの自殺で終わってるからだよね。

画像

ロッテはすぐにゲーテに面会し、言う。
あなたは私と結婚し、
こんな田舎で裁判官として一生を終えるつもり?
そんな人生は私とあの人だけでたくさん、と。

ゲーテが君はケストナーを愛してるのかと聞くと、
ロッテは「ええ、愛してるわ」と答える。

画像

「じゃあ、ウェルテルはどうすればいい?」
「ウェルテルは天才よ。死んじゃだめ」
「帰ってくれ」

ストーリーはもう想像通りに展開されるんだけど、
それでもこのあたりはけっこうな泣いちゃうよねえ。
俳優と演出にチカラがあるからだよね。

画像

ゲーテは自殺しようとする。
こんどは小説を、虚構を追おうとする。なんども。
作品を完璧なものにするために、と言ってもいいかもしれない。
が、できない。死ぬことが叶わない。

最初のころのゲーテとすっかり顔が変わってる。

画像

ロッテは予定通りケストナーと式をあげる。
政略結婚する。といっても、
当時はたぶんこういう結婚はごく普通のことで、
ゲーテとロッテの恋愛は近代恋愛のはじまりだったんだよね。

画像

半年後、ゲーテの父親がやってきてアホ息子を嘆き、
フランクフルトに連れ帰る。

画像

街に大勢ひとが集っている。
なんや、祭りでもやってんのかいなとゲーテが覗くと、お~!
ゲーテ作「若きウェルテルの悩み」が大ベストセラーと化し、
人々が本屋に押しかけているのだった。

画像

アホそうな青年が作者のゲーテだとわかると、
若い女性を先頭に読者がゲーテを襲う(笑)。
と、おらがゲーテの悩みは瞬く間にふっ飛び、
はい、押さないで、並んで並んでと、サインをはじめる。
完璧に阿呆を取り戻す(爆)。

そのそばでとうちゃんは、
私があいつの父親です、私がゲーテの父親です、
と得意そうに自己宣伝してまわる(笑)。

画像

本は、ロッテが原稿を出版社に持ち込んでできたのでした。
というお話…。

下手な心理描写をぶっ飛ばして、
物語がほんと気持ちいいほどドンドン進んでいくから
観てて楽しいよ~(笑)。

美術も見応えあるし、
時間があればぜひごらんくださいまし。


■105分 ドイツ ロマンス/ドラマ
監督: フィリップ・シュテルツェル
製作: クリストフ・ムーラー
脚本: フィリップ・シュテルツェル
クリストフ・ムーラー アレクサンダー・ディディナ
撮影: コーリャ・ブラント
音楽: インゴ・フレンツェル

出演
アレクサンダー・フェーリング ヨハン・ゲーテ
ミリアム・シュタイン シャルロッテ・ブッフ
モーリッツ・ブライブトロイ アルベルト・ケストナー
ヘンリー・ヒュプヒェン ゲーテの父
ブルクハルト・クラウスナー シャルロッテの父
フォルカー・ブルッフ
ハンス・マイケル・レバーグ

ドイツの文豪ゲーテを主人公に描くラブ・ストーリー。彼の代表作『若きウェルテルの悩み』のモデルともなった恋の行方を軸に、ゲーテの青春時代を瑞々しく綴る。主演はドイツ期待の若手アレクサンダー・フェーリング、共演にミリアム・シュタイン、モーリッツ・ブライブトロイ。監督は「アイガー北壁」のフィリップ・シュテルツェル。
1772年、ドイツ。法律を学ぶ青年ヨハン・ゲーテの夢は、作家になること。しかし、出版社に送った原稿はあっさりと突き返され、夢破れた彼は、父親に従って田舎町ヴェッツラーの裁判所で実習生として働くしかなかった。そんなある日、ゲーテはシャルロッテという女性と図らずも恋に落ちてしまう。一方、ゲーテの上司ケストナー参事官も、シャルロッテを見初めて彼女の父親に縁談を申し込んでいた。

 

クリックしていただけると助かります。
登録商品数が無制限(ディスク容量内)のショッピングカートです! 感動の臨場感!☆話題のマシェリ☆

ブログランキングに参加しています。ぜひポチっと(喜)
 にほんブログ村 映画ブログへ  



この記事へのコメント

この記事へのトラックバック