シャイニング (1980) イギリス

[977]封切時、キューブリック・ファンのおらがくだらんと怒った映画をまた観てしまったぜ(笑) ★★★★☆☆

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初公開を観て以来、2度目。
ショックが大きすぎて、以来ずっと敬遠してたんだわさ。

怖すぎて?
なんの、ホラー好きのオラには「怖すぎて」なんてねえズラ(笑)。
映画が酷すぎて(笑)。

キューブリック・ファンなもんだから期待が大きかったんだよね。
でも観てガックリしちゃってさ。
以来、コレは二度と観ないことにしてたの。

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なんで今頃また観たか?
「漱石の道草」を観てくれたあるお客さんが
「ちょっとシャイニング思い出した」なんて言ってたから。

「そんな。うそだろ、似てないだろ」と思って観直してみたんだけど、
やっぱりうそだったな(笑)。
まあ、恐怖感の作り方が似てると言えば言えなくもないけど。

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恐怖を作り出したのは主に、
健三(=漱石)の養父島田を演じた十貫寺梅軒だったんだけど、
その梅軒さんの演技も
この映画のジャック・ニコルソンを彷彿させないでもない。

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いや、ジャック・ニコルソンを超えてたよ。
怖いだけじゃなく、梅軒さんの場合、めちゃ笑えたもん(笑)。
まあ、いまの日本ではまったく稀有な天才俳優だよなあ。

物語は周知のように、
小説家希望(笑)のトランス(ジャック・ニコルソン)が
妻・息子と一緒に、冬季、雪のため営業閉鎖されるコロラドのホテルへ
管理人として働きに行くのだが、
気が狂って妻と息子を殺してしまいそうになるというお話。

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ここはいわばそのクライマックス。
トランスが斧で部屋のドアをぶち破るシーン。

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ドアの内側で悲鳴をあげる妻のウェンディ(シェリー・デュヴァル)。
さすがにここは怖かったなあ。
といっても、われらがジャック・ニコルソンの狂気がではない。
奥さんの上げる悲鳴が怖かったのじゃ~(笑)。

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ホテルの外にある「迷路」へ逃げた息子ダニー(ダニー・ロイド)を、
鉈を手に追うトランス。

ここは私の一番のお気に入りシーン。
いかにもキューブリックらしい映像で、ちょっと痺れる。

あとは初見同様ちょっと耐えられない。
観ていられない。
シナリオがあまりにもお粗末すぎて(泣)。

一言でいえば、
なんでトランスが気が狂ってしまうのか、
さっぱりわからないんだわさ。

スティーヴン・キングの原作では、
歴史のあるホテル自体が邪悪な意志を持っていて、
その意志がトランスを狂気に導くらしい。
そうした描写もないではないけど、あまりにも貧弱だよね。

まあ、他人をまったく信じられないキューブリックからすると、
キングの思う壺の映画にしてなるものかあ!
という気があったことは確かなんだろうけど(笑)。

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これがその1シーン。
自分たち家族以外には誰もいないはずなのに、
トランスは、こんな幻影の中に入りこむ。

1921年7月4日に開かれたホテルでの舞踏会?
う~ん、ブルジョアどもめ!(笑)

奥さんも恐怖の中でこんな幻影を見てしまう。

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挙句、ホテルで流された夥しい血の洪水。

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う~ん、わざとらしくて面白くないなあ(笑)。
だったら「博士の異常な愛」を撮ったキューブリックらしく、
いっそのこと…、

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このホテルでは
1921年からひそかにナチの舞踏会が行われてきたのだった!
ということにすればいいのに。

やっぱりそれも面白くないか…、という映画だったぜい(爆)。

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一個だけ。
ジャック・ニコルソンの映画という印象が残っていたんだけど、
改めて観ると、妻をやったシェリー・デュヴァルの方が
断然いいかもね。

彼女の発する恐怖感が
この映画をホラー足らしめていると言ってもいいくらいだ。

彼女に拍手! ということで…。


■119分 イギリス ホラー
監督: スタンリー・キューブリック
製作: スタンリー・キューブリック
製作総指揮: ヤン・ハーラン
原作: スティーヴン・キング
脚本: スタンリー・キューブリック ダイアン・ジョンソン
撮影: ジョン・オルコット
編集: レイ・ラヴジョイ
音楽: ベラ・バートック ウェンディ・カーロス
出演
ジャック・ニコルソン ジャック・トランス
シェリー・デュヴァル ウェンディ
ダニー・ロイド ダニー
スキャットマン・クローザース ディック
バリー・ネルソン スチュアート
フィリップ・ストーン
ジョー・ターケル
アン・ジャクソン

コロラド州のロッキー山上にあるオーバールック・ホテル。小説家志望のジャック・トランスは、雪深く冬期には閉鎖されるこのホテルへ、管理人としての職を求めて来た。
支配人のアルマンは、「このホテルは以前の管理人であるチャールズ・グレイディが、孤独に心を蝕まれたあげく家族を斧で惨殺し、自分も自殺したといういわく付きの物件だ」と語るが、全く気にしないジャックは、妻のウェンディ、一人息子のダニーと共に住み込むことを決める。ダニーは不思議な能力「輝き(Shining)」を持つ少年であり、この場所で様々な超常現象を目撃する。
ホテル閉鎖の日、料理主任であるハロランはダニーとウェンディを伴って、ホテルの中を案内する。自身も「輝き」を持つハロランは、ダニーが自分と同じ力を持つことに気付き、「何かがこのホテルに存在する」と彼に語る。そして、猛吹雪により外界と隔離されたオーバールック・ホテルで、3人だけの生活が始まる。


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