奴らを高く吊るせ! (1968) アメリカ

[1017]C・イーストウッドがハンバーガー西部劇を見限った記念碑的作品(笑) ★★★★☆☆

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まずはご報告。
TOPの文字が読みづらいため、模様替えを行いました。
あまり気には入らないのですが、
CSSをいじれない素人だし(泣)。

私の兄貴、クリント・イーストウッドの主演作。
咳で寝込んでいるときに棚から引っ張り出して観た。
理由はたんにヒマだったから。

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牛追いカーボーイのジェド…、兄貴。

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冒頭、
牛泥棒殺人者を追うウィルソン元大尉ら9人に、
牛泥棒と間違われ、奴らに高く吊るされてしまう。
つまり私刑(リンチ)。

運よく通りかかった連邦保安官に助けられ、
オクラホマ準州のフォート・グラントに連行され、
裁判を受けることに。

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そこは、日々、
あとを絶たない犯罪者、冤罪者たちを、ろくに審議もせず
見せしめに公開絞首しているオットロシー町。

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右、その判事ね…、パット・ヒングル。
左…、おらが兄貴(笑)。

ジェドの場合、運よく冤罪だとわかり、釈放。
ジェドが優秀な元保安官だったことを知り、
判事はジェドに保安官にならないかと勧める。

オクラホマ準州は広大なのに、
保安官の数がまったく足りなくて、
無法地帯と化してるからなんだよね。

判事にすりゃチャンス到来ってんで、
連中を片っ端から絞首刑にして、州に昇格する立役者に
なりたい訳さね。

おらが兄貴は、
とにかく高く吊るすのが大好きな判事に疑問は抱くが、
とりあえず自分を私刑にかけたウィルソン元大尉を捕まえるため
判事の提案を呑み、

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こうやって胸にバッジをつけ、
黒のファッションに身を包み、
ウィルソンら9人の捕獲に向かう。

どう、カッコいいだろう、兄貴。
でも映画はあんまり面白くないよね。
マカロニウエスタン名作群の足元にも及ばない。

ストーリーに求心力がないし、テンポ悪いし、
第一、「いいひと」兄貴を見せられても、
面白くもなんともないぜい。
マカロニみたいに「ダーティ」で行ってくれなくちゃ(笑)。

あ、思い出した。
公開当時、あまりのつまんなさにガックシきて、
おらは雨に濡れて帰ったんだよな。

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公開処刑に近隣、遠方から見物にやってきた群衆。
唯一の見どころはこのシーンくらいかな?

タリバン政権はアフガンのひとたちに娯楽を禁じ、
公開処刑をその代わりにしたと言われてるけど、
アメリカも同じことをやってた訳だね(笑)。

ちなみにタリバンが娯楽を禁じたのは、
欧米文化を排したかったから。

あ、もうひとつ見どころがあった。

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インガー・スティーヴンスとのラブシーン。

彼女の役は、
愛する夫を無法者に殺害され、
そいつが捕まって絞首刑されるのを
町でひたすら待ち続ける未亡人レイチェル。

逮捕に向かった兄貴が逆にウィルソン一味に狙われて
重症を負う。
と、彼女が懸命に看病して兄貴は一命をとりとめる。

兄貴は彼女に惚れてしまう、つうサブストーリー。

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笑っちゃうよねえ。
兄貴ほどラブシーンが似合わない男はいないもんね(笑)。

おまけにまあラブシーンの作りかたが、
中学生だってそんな強引な作り方はしねえぞ、
てくらい強引だし(笑)。

でも私はインガー・スティーヴンス大好きだし。

観てたら突然思ったよ。
おい、兄ちゃん、なんで「マジソン郡…」で
相手役にインガー・スティーヴンス使わなかったのよ!

彼女を使ってれば、
「帰ってきた二人」って感じで物語も俄然膨らむし、
「奴らを高く吊るせ」の汚名もそそげたのに、と(笑)。

しかしインガー・スティーヴンス、
70年代にはいると彼女映画に出てないし、
結婚でもして、引退しちゃったのかなあ。

ま、そのほうが人間
生き方としては私、ダンゼンいいとは思うけど。

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ラスト、町を去るジェド。
見よ、この締まらない絵を(笑)。

以上、
兄貴が師と仰いだセルジオ・レオーネがいかに凄かったか、
てことを見事に証明してみせたアメリカ西部劇でした。

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付録…、セルジオ・レオーネ。


■114分 アメリカ 西部劇
監督: テッド・ポスト
製作: レナード・フリーマン
脚本: レナード・フリーマン メル・ゴールドバーグ
撮影: レナード・サウス リチャード・クライン
音楽: ドミニク・フロンティア

出演
クリント・イーストウッド ジェド・クーバー
インガー・スティーヴンス レイチェル
エド・ベグリー ウィルソン
ジェームズ・マッカーサー
ベン・ジョンソン
パット・ヒングル
ブルース・ダーン
チャールズ・マックグロー
ルース・ホワイト
アーレン・ゴロンカ
バート・フリード
デニス・ホッパー

牛泥棒の濡れ衣を着せられたジェドは、裁判もなしに、カウボーイのウィルソンたち9人の男によって縛り首にされる。だが奇跡的に助かった彼は、復讐のために保安官となって舞い戻る……。マカロニ・ウェスタンで一躍スターとなったC・イーストウッドのハリウッド凱旋作だが、どこかしらマカロニっぽい造りが御愛敬。監督のT・ポストとイーストウッドは後に「ダーティハリー2」でもコンビを組む。
牛を輸送していたカウボーイのジェド。しかし、その中に他の牧場の牛が紛れ込んでいたことから、9人の男たちに牛泥棒と決めつけられ、私刑を受ける羽目に。そして、なんとか命を取り留めたジェドに、今度は捲土重来のチャンスが巡ってくる。判事から保安官に任命されたのだ。例の9人を逮捕するよう命じられたジェドは、さっそく捜索を開始、次々と見つけては制裁を食らわしていく。だがある時、一味のリーダー、ウィルソンに狙撃されてしまうジェド。彼は致命傷を負うも、雑貨屋の未亡人レイチェルの献身的な看病のおかげで快方に向かうのだが…。

この記事へのコメント

ポポ
2015年01月19日 15:32
イーストウッド氏の話、興味深く読ませてもらっております。

ですが一言失礼、
インガースティーブンスさんはとうの昔に自殺によって亡くなっています。 綺麗な方でしたのに、非常に残念です。

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