膝と膝の間_2 (1984)

[384]民主化運動のひとつとして創られた韓国初の傑作セミ・ポルノ

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(2009/10/01にUPした記事に加筆、修正)


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母親のその結婚式当日。

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母親は夫の親族に挨拶してまわる。
その間、ひとり残された娘ポヨンにしばしば目をやる。

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ポヨンが男の子供たちや親族に紹介されることはない。

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彼女は母親に別れを告げ、そっと式場を去る。

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母親が追ってきてポヨンを抱きしめ、涙ながらに謝り、
そうしてまた式場へと駆け込んでいく。
この結婚式のシーンも秀逸(^^♪
韓国の家族・親族の一断面を見る想いがする。

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ポヨンは引っ越したアパートへ帰宅、
玄関へ入ろうとすると背後から暴漢に襲われる。
部屋で娘の帰りを待っていた父親は、ポヨンの悲鳴を聞いて
外へ出る。

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そして暴漢を目にし、驚く。
ポヨンの母親が孤児院にいた頃の、口のきけない恋人だったのだ。
男は懐から鉈を取り出し、父親を襲撃する。

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男は逮捕され、父親は警察に事情を聴かれる。
ポヨンは暴漢が母親の元恋人だとわかり、ショックを受ける。

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そこへ警察から連絡を受けたチャヨンの母親が現れる。
ポヨンの姿を見て一瞬動揺するが、父親に
チャヨンがガス自殺未遂で病院へ運ばれたことを伝える。

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三人は病院へ駆けつけ、
チャヨンが危篤状態にあることを知らされる。

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ポヨンは病室の前でチャヨンの身を案じる。
母親はそんな彼女に言う。
「うちに来なさい。一緒に暮らしましょう」「……」
「寂しかったでしょう。何もしてやれなくて。みんな許して」
ポヨンは彼女の手に顔を埋める。

チャヨンの自殺未遂によってようやく和解が訪れた訳だけど、
俳優の演技を含めてこのシーンもほんと秀逸。
涙、止まんないよ。知らないよ、私(^^♪

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これまでひたすら両親に従順だったチョ・ビンは、
母親が持ち込んだ見合いの話を断る。
チャヨンと結婚しようと決めたのだ。
チャヨンの行動にずっと不信感を抱いていたのだが、
医師の話を聞き、彼女の心がようやく少し理解できるように
なったのである。

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チャヨンは回復し、退院が決まる。

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そんな彼女の前に恋人チョ・ビンが帰ってきた…。

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この映画を観ていて思いだした映画がある。
何を隠そう、大島渚の傑作「青春残酷物語」 (1960)。
観終わったあと、「青春残酷…」を研究して創ったんじゃないの?
なんて本気で疑ったくらい(^^♪

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こっちは正面から性を主題にしてるけど、
青春の残酷さ、映像の若々しさ、激しさみたいなものが
どことなく似ているように感じたからなのかな。
それにどっちも「政治の季節」を背景に創られてる感じ?

チャヨンの性的衝動(母親への反抗)のウラには、
母親の性に対する徹底した抑圧がある訳だけど、
その抑圧はどことなく韓国軍事政権の
大衆に対する抑圧を彷彿させるんだよね。
政治にまったく触れていないぶん…。

私の妄想だと受け取ってもらってもいいが、
だいたい「膝と膝の間」って何だよ。
北と南の間、38度線じゃないかよ、なんて思うじゃないか!(^^♪

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だってホラ、膝と膝の間に割って入ってるの
アメリカなんだぜ(^^♪

は冗談にしても、
軍事政権下でこれだけのポルノ映画を創ること自体が
すでに反軍事政権的だし、この作品が同時期の
民主化運動の波の中で創られたことは間違いないはず。

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しかしチャヨンをやっているイ・ボヒ、いいねえ(^^♪
美貌たるや奇跡的だし、演技は文字通り体当たり。
若い頃の若尾文子をちょっと思いだしたけど、
いやあ、いっぺんにファンになっちゃった。
最近の顔は私の大好きなキム・ヨンエにも似てるし💛

よくは知らないけど、このイ・ボヒとイ・ミスク、
80年代韓国女優の2大スターだったのかもね。

映画の造り込みも丁寧で素晴らしいし、
ぜひ観てほしい1本です(^^♪


●てっせんさん
そうなんですか。
監督のイ・ジャンホ、70年代~80年代にかけて、
韓国映画ヌーベルバーグの旗手と称えられた監督なんですか。
と、やはり韓国映画界は70年代から80年代にかけて
1度変貌を遂げてると考えていいんでしょうか。
で、そのあとまた韓国ルネサンスと呼ばれる
現在のような映画群へと展開されていく…?
主演のイ・ボヒは80年代の大スターだった…。
ですよねえ。彼女には、いまの韓国女優にはなかなかない、
「近寄りがたい美しさ」を感じます。
あ、韓国の女優に限りませんね…(笑)。
ところで三島由紀夫のお話が出てきましたが、
ああ、と納得するところ大です。
この作品の複層的な物語の創りかたと、
三島の複層的で、図式的な物語の創りかたはとてもよく似てます。
それに、幼少期、母親にスポイルされるチャヨン(イ・ボヒ )は、
祖母にスポイルされた幼少期の三島を
そのまま彷彿させるところがありますから…(笑)。

ありがとうございました。

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■97分 韓国 エロティック/ドラマ
監督: イ・チャンホ
製作: イ・テウォン
脚本: イ・チャンホ
撮影: ソ・ジョンミン
音楽: チョン・ミンソプ
出演
イ・ボヒ
アン・ソンギ
イ・ヘヨン

伝統的な儒教道徳に縛られながらも流れ込む西洋文化にさらされ、性に目覚めてゆく一人の少女の体験をエロティックに描く韓国初のセミ・ポルノ。製作は李泰元、監督・脚本は「暗闇の子供たち」の李長鎬、撮影は徐廷眠(ソ・ジョンミン)、音楽を鄭珉燮(チョン・ミンソプ)が担当。出演は李甫姫、安聖基ほか。

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