好人好日_2 (1961) 日本

[1106]笠智衆演じる変人数学教授を描いたスパイス満点の喜劇

画像


画像

母・節子は娘に内緒話をした。
実は東京で泥棒に勲章を盗まれたのよ、と。
娘が帰ってきた父に言うた。
「困ったわ。勲章、結婚式に持ってきてと言われたのに」と。
変人教授は激怒した。
「困ることないじゃないか!コーヒーを飲めない事の方が余程困る!」
教授にとって文化勲章は一杯のコーヒー以下なのだった(爆)。

画像

文化勲章受賞を祝う会があちこちで催された。
が、教授は「嫌です、出ません」と自宅に引き篭もった(^^♪

画像

事務局長が引っ張り出しに来た。
教授は仕方なく勲章を泥棒に盗られたことを告白した。
と、事務局長が「嘘でっしゃろ。私の立場も考えてえな」と
ド突いてきたので教授はまた激怒した。
「ぼ、僕は青年にクソ爺と言われたことがある。
あの時は愉快じゃったが今日の君は不愉快です!」(^^♪

画像

教授はさっさと例の食堂へコーシーを飲みに行った。
と、テレビが「尾関教授が文化勲章を泥棒に盗まれました」と
全日本、全世界に向かって喋っていた(^^♪
オンボロ下宿の主人・修平が激白したのだった。
アチャー!と花菱アチャコになった教授はドロンと何処かへ消えた(笑)。

画像

祝う会に出席した人々もニュースを聴き、
耳を寄せ合いコソコソと変人教授の噂をした。
なぜか皆、見事に頭が禿げていた(^^♪

画像

父の失踪を知った登紀子は竜二と一緒に懸命に探し回ったが、
その姿はどこにもなかった。

画像

節子はフフフと笑って内緒話をした。
「今夜、お父さんを迎えに行きなさい」
「?」
「だってお父さんの行く処、あそこ以外にないじゃない」(^^♪

画像

登紀子は家を飛び出てお寺の和尚さんの処へ行った。

画像

いた!
教授は食堂の息子との来たるべき対戦に備え、
シャドウボクシングをば楽しんでおった(^^♪

画像

和尚が現れて登紀子に怒鳴った。
娘の結婚に反対する親父の向こう脛なんか
食らいついてやれと(^^♪

画像

教授は反論した。
俺は反対しとりゃせんぞ。好きな者同士は勝手に一緒になりゃいい。
しかし盛大な結婚式を挙げるなんて下らん。
そんなことしたって三日も持たない夫婦もあるぞ、と(^^♪
和尚はニヤリと笑った。
ん?どうしたの、君?まさか耳が痛いんじゃないよな(笑)。

画像

親父は娘に言った。
「俺とお母さんは結婚式など挙げなかった。
しかしもう30年も続いている。だからお母さん威張ってるだろう(^^♪
だけどお母さんは昼飯を抜いて俺の研究書を買ってくれた。
いいお母さんだ」
「初めてね、お父さんがそんな話をするの」「うん」
「お父さん」と言ったきり登紀子は黙ってしまった。

画像

親父は娘の心を察し、言った。
「お父さんが言ってやろうか。お前の本当のお母さんのことだろ」
「名前だけでもわかったら」
「そんなものが何になる。
生まれて、生きて、ここにいる。それでいいんだ」
「……」
「ここの和尚が大阪でお前を拾ってきたんだ。
お前は地下道で泣いていたそうだ。浮浪児に混じってな。
和尚が握り飯をやったら猫みたいにくっ付いてきたそうだ」
猫みたいにと聞いた瞬間、登紀子は思わず泣いた。

画像

「登紀子、巡り合わせだよ。みんな偶然なんだ。
それだけのもんだよ。俺の文化勲章みたいなもんだ」
変人教授はそう言うと「ははは」と声を出して笑った(^^♪
文化勲章のことは知らないし興味もないが、
教授は戦災孤児・登紀子との偶然の出会いを
自分たち夫婦の、そして登紀子の人生の「必然」にして行った訳だよね。
うん。どう考えても奇行変人で知られる教授が一番まともだわな(^^♪

画像

節子は娘に立派な花嫁衣装を借りてあげた。
娘が「要らない。お父さんの背広買ってあげて」と言うと、
「お父さん何着たって同じよ」とコソリ内緒で言うた(^^♪

画像

その頃、教授が留守を預かる自宅の庭先に突然、
あの三木のり平似の泥棒が現れた。
よく観ると三木のり平似の泥棒を演じているのは間違いなく
おらが三木のり平だった(^^♪
庭先に人の気配を感じた教授は
「誰もおりましぇん。留守です」と居留守を使った。

画像

と、「ごめん。尾関さんはおるかな。
先日賜った文化勲章を拝見したい」と、見知らぬ男が
土足で上がり込んできた。
男は神道研修会の者だと言い、戦中に自分が国から貰った勲章を
高々と掲げてみせた。

画像

うわっ、堪らん、最悪な奴と教授はそそくさと逃亡することにした(^^♪
が、男は「やっぱり勲章失くしたんだな。
天皇陛下に土下座して謝りなさい」と執拗に纏わりついてきた。
三木のり平似の泥棒も自慢の忍び足でその二人の後を追った。
あ、三木さん、それ、職業バレてるよと私は忠告したのだが(笑)。

画像

裏山へ上ると男は「わしの言うことを聞け」と
教授を得意の柔道で投げ飛ばした。 渋谷実がこの男に
菅井一郎を配したのは、彼が柔道を得意にしていたからだった(^^♪

画像

と、この時、「待て待て待て!先生の文化勲章はここにある!」と
のり平似の泥棒が男の前に飛びだした(^^♪
「おお、まさしく。失礼仕った」と男は、
のり平似の泥棒をエイと投げてさっさと山を下りたのだった(笑)。

画像

教授は怪我をした命の恩人の泥棒をわが家へ連れて帰った。
せめて赤チンを塗ってあげたかったのだった(^^♪
と、泥棒が手紙を渡すので読むと、
「僕は先生が貧乏だとわかって同情しました。
僕は無理して汽車賃を作り、泥棒を止める記念にこの勲章を
返しに来たのです」と書いてあった。
文字は全部ひらがなだった(^^♪

画像

のり平似の泥棒は恥ずかしくなって走って逃げた(^^♪

画像

帰宅した登紀子に教授は怒鳴った。
いますれ違った彼を追っかけて汽車賃と礼金を払いなさい、と。

画像

登紀子は走ってのり平似の元泥棒を追いかけた。
元泥棒はたまたま現れた竜二に捕まった。
登紀子は父に言われた通り、彼に汽車賃と礼金を渡した。
元泥棒は「ありがとうございます」と深々と礼を述べ、帰京した。
彼もまた教授同様、実は「好人」だったのである(^^♪
ちなみに教授は文化勲章を彼に盗られた訳ではない。
この泥棒、さぞかし貧乏なのだろうと思い、盗らせた、
つまり差し上げたのだった(^^♪

画像

変人教授は元泥棒がわざわざ返しに来てくれたので、
彼のためにと勲章を首にぶら下げてみた♫

画像

結婚を控えた登紀子は竜二に言った。
勲章をつけたお父さんは立派だけど、
長靴を履いたお父さんの方が落ち着きがあっていいな、と。
竜二も「うん、僕も前からそう思った」と登紀子に合わせた。
いい加減な奴め(笑)。
五重塔の音がゴーンと響いて、はい、お終い(^^♪

スピリッツの効いたコメディ。ほど良いいい加減さ。
飽きさせないリズムとテンポ。黛敏郎の音楽。
そして素晴らしき俳優陣。間違いなく渋谷実の傑作だよん♪

YouTubeなので映像は少し粗いが、
15インチ位の画面までだったら結構観れるかと思います。


※「好人好日_1」
※「好人好日_2」


画像


■88分 日本 ドラマ
監督: 渋谷実
製作: 佐々木孟
原作: 中野実
脚本: 松山善三 渋谷実
撮影: 長岡博之
美術: 浜田辰雄
音楽: 黛敏郎
出演
尾関等  笠智衆
尾関節子  淡島千景
尾関登紀子  岩下志麻
佐竹竜二  川津祐介
佐竹美津子  乙羽信子
お徳婆さま  北林谷栄
女将  高峰三枝子
本橋  織田政雄
作平  小川虎之助
泥棒  三木のり平

奈良の大学の教授である尾関(笠智衆)は有名な数学者だが、世間のことには全く疎い奇人で、娘・登紀子(岩下志麻)の交際相手(川津祐介)の家族からも敬遠されるほどである。
しかし、ある日突然、彼に文化勲章授与の話が飛び込んで…。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 好人好日_1 (1961) 日本

    Excerpt: [1106]笠智衆演じる変人数学教授を描いたスパイス満点の喜劇 Weblog: こんな日は映画を観よう racked: 2015-06-10 20:48
  • 好人好日_2 (1961) 日本

    Excerpt: [1106]笠智衆演じる変人数学教授を描いたスパイス満点の喜劇 Weblog: こんな日は映画を観よう racked: 2015-06-10 20:48