夜来香 (1951) 日本

[1107]懐かし名曲ドラマ。表現とは転倒であることを肝に銘じようね(^^♪

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1951(昭26)年の作品。もちろんタイトルは
李香蘭(山淑子)の大ヒット曲「夜来香」から来ている。
監督は市川崑、主演は上原謙と、 宝塚出身の久慈あさみ。
「好人好日」同様、YouTubeで発見し、観た。

YouTubeの動画、フルにすると映像は粗いが、
戦前から戦後にかけての貴重な映画があったりするので嬉しい(^^♪
もう少し早くに知ってれば私は天下無敵だったかも知れんぞ(笑)。

ところでこの映画、私は初見なのか一度観てるのか、
観終わった後もよくわからない。
観たような気もするし初めてのような気もする。
映画に関する限り記憶力は結構良い方なのでそういう映画も
ちょっと珍しいかなあ。

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物語は「夜来香」をモチーフにしたメロドラマ。
と言っても夜来香はとってつけた感じがしないでもない。
ちなみに夜来香は写真上のような花。ヒトデ花(^^♪

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1945年、6月華北戦線。日本軍の敗色が濃くなり、
楼閣の慰安婦たちはトラックで引き揚げようとするが、
途中、秋子(久慈あさみ)とぎん(利根はる恵)は脱走する。

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その際、ぎんが負傷してしまったので、
秋子は隊の軍医に駆け込み治療をしてもらう。

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その時の軍医・関(上原謙)。右は秋子(久慈あさみ)。

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関と秋子は一瞬にして恋に落ち、逢瀬を続ける。
つても何で二人が恋に落ちたのか観ててもようわからん。
説得力がない。拙い(^^♪

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その逢瀬の時に二人が目にしたのがこの夜来香。
うん、画像が粗すぎて何の花だか、ごめん(^^♪

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が、ある夜、突如敵の爆撃を受け、お互い行方知れずになる。
そして終戦、時は5年後。

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関は軍時代の部下、小田切の家に寄寓しながら、
製薬会社の研究員として働いていたが、
爆撃を受けた時の怪我で失明の危機に瀕し、退職する。

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そんなある日、関は偶然秋子と再会する。
歌入りの「夜来香」がバックで流れるのはこの時だけ。

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秋子は関が視力を失いつつあることを知る。
関はその場でバッタリ倒れる。う~んと私は唸る(笑)。
秋子は自分のアパートへ関を運び、医者を呼んだ。

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秋子の友人・ぎんも知らせを受けアパートへ駆けつける。
二人は同じクラブで働き、同じアパートに住んでいた。

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秋子は共に生きて幸せになりましょうと関を励ます。

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そして視力回復に効く薬があることを知ると、
その闇薬を買おうと関に内緒でまた街に立つ。
が、関は自分の目に深く絶望し、秋子に黙ってアパートを出る。

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関の元部下・小田切は、亀山という男の下で闇商売をしていたが、
ある日、刑事に逮捕されてしまった。
その小田切が刑事に逮捕されるシーンなのだが、
これではさっぱりわからないので特別に刑事の顔を紹介しよう。

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はい。おらの大好きな伊藤雄之助だよん♪

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小田切が逮捕されたことを知った関は、闇屋・亀山に会い、
仕事を手伝うことを条件に小田切の保釈金10万円を
亀山から借りる。
視力寸前の絶望医師・関にどんな仕事ができるのか?
そんなことを私に聞かれても困るよ(^^♪

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秋子の友人・ぎんは保釈された小田切に会い、
関を探してくれないかと頼む。
あれ? ぎんはいつどこで小田切を知ったんだっけ?
ま、いいか、どうでも(^^♪

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小田切はいまやいかにも闇屋といった恰好の関に会い、
秋子のことを告げた(笑)。
関の方は、闇屋・亀山が保釈金10万円を返せと小田切に迫り、
小田切に危険な仕事をさせようとしていたことを知る。
おのれ亀山め、保釈金10万は僕が借りたのだ。
二重に搾取ようとしてるなと思った(^^♪

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関はアパートを訪ね、秋子に再々会した(^^♪
そして秋子に必ず戻ると約束し、小田切救出に向かった。

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亀山と小田切は駅構内で闇仕事をしようとしていた。
何の闇仕事なのか満ててもさっぱりわからないが、
盲目の関は急襲し、小田切に仕事を止めさせようとした。
あれ? 盲目寸前なんだっけ? 観ててもようわからんが(^^♪

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関は遠ざかる小田切の背に叫んだ、線路に躓いて倒れながらも。
「小田切君、君の保釈金は僕が払ったんだあ~!」(^^♪

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そこへ運悪く汽車が現れ、関は撥ねられた。

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その頃、秋子はアパートで幸せそうに関の帰りを待ち侘びていた。

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関が轢死した線路には一輪の夜来香が押し花が落ちていた。

この映画、イギリス映画「逢引」の向こうを張って作ったらしいのだが、
「え?」と首を傾げたくなるほどの凡作である(^^♪
物語はいかにもご都合主義的に展開されていくし、
結果、人物のイメージも分裂していると言うしかない。
歌謡「夜来香」が放つイメージともなんだかかけ離れている。

俳優の演技もひどい。小津安は笠智衆に、
「君は悲しい時にいかにも悲しそうな顔をし、
嬉しい時にはいかにも嬉しそうな顔をするが、
頼む、僕の映画の時は能面で行ってくれ、能面で」
と言ったというが、あれだよね、あれ(^^♪

市川崑は
久慈あさみに宝塚的な大袈裟な演技をしないようにと
演出したと言うが、
久慈あさみに限らず、伊藤雄之助を除いてみな、
いかにもそれらしい臭い演技をしているんだよね。
心の内側をそのまま顔に出している。

人間、子供の時はそうする。
自己と他者の区別がまだついていないから。
自分が思っていることは相手もそう思っていると思っているから(^^♪

が、そうでないことがわかってくると、
心の表情をそのまま顔に出すことを止めるようになる。
心ではそう思っていないにも拘わらず、
あたかもそう思っているかのような顔をするようになるのだ。
つまり嘘をつき始めるようになる。
自分の心を倒立させて表現するようになる。
他人とうまくやっていくために。

その意味では
この作品の俳優は伊藤雄之助を除いてみな子供。
幼稚で観ていられないって事になるんだよね。
市川崑の映画は概してそう事が多いよなあ。

表現てのは「倒立」。
人間は心を倒立されて表現するから内側でドラマが起こる。
ひとは葛藤せざるをえない。その葛藤がドラマで、
観る側はその目に見えないドラマを観ている訳だけど、
市川崑は概してそう描かない。なんでなんだろう?(^^♪

え?じゃあ、なんで面白くない映画を紹介したのか?
いや、だからそれはその、あの、
李香蘭(山淑子)の「夜来香」を聴きたくなったからだよ。
で、ついでにそれを主題歌にしたこういう映画があったんだよ
と紹介してもいいんじゃないかなあと思って。

責めるな、そういう事もあっていいじゃないか(^^♪

では、長くなったけど、本日のメイン・イベントを(笑)。



どう、懐かしいだろう(^^♪
ついでにテレサ・テンのリメイク「夜来香」をどうぞ♪



おまけだあ!
私の超お気に入り、中国の女性歌手の歌う「夜来香」だよん(^^♪




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監督: 市川崑
出演
上原謙
久慈あさみ
利根はる恵
川喜多小六
河内黎吉
伊藤雄之助
月丘千秋

1945年6月華北戦線。日本軍の敗色が濃くなりつつある中、軍医の関(上原謙)は、楼閣から脱走して負傷した慰安婦ぎん(利根はる恵)の手当てをした縁で、彼女の友人、秋子(久慈あさみ)と知り合う。数分後の運命さえ知れない二人にとって、恋が燃え上がるのに時間はかからなかった。束の間の逢瀬を楽しみ、終戦後のそれぞれの人生と夢を語り合う二人。しかし、突如、敵軍の空襲を受け、お互い行方知れずになってしまう。そして終戦…。

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