天空からの招待状_2 (2013) 台湾

[1172]繁栄は破滅の始まりと先人は教えた筈なのだが

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だが一方で映像は、
この島=台湾においても凄まじい勢いで自然破壊、
環境破壊が進行している事を映し出す。

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豪雨に見舞われ、為す術もなく沈み込む養魚場と果樹園。
ここ30数年、地球温暖化の影響で
豪雨に見舞われる日が多くなったのである。
今年の台風の発生率も昔に比べて非常に高いよね。

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集中豪雨、大型台風が増えたため、山は悲鳴を上げ、
あちこちで崩落する。

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山の崩落に拍車を掛けているのは言うまでもなく、
山を寸断するが如く作られた横断道であり、
山頂へ向けて作られた道路である。

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山の崩落で崩壊する建物、村落。
被害者は人間ではない、山なのだ!と私は言いたい(^^♪

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倒され、流され、堆積する流木。

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山の崩壊へ拍車を掛けているのは道路だけではない。
山の凄まじい開拓もその一つだ。

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山の農業地化、宅地化、観光地化が
加速度的に進行している。経済の繁栄に伴い。

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ちなみに台湾の山が畑化しているのは、
山で栽培されるお茶は甘味が増して売れるからだとか。

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山の摂理は人間の摂理によって壊されていく。
山は、自然は為す術もなく崩壊するしかない。
ここにはもう自然と共生するという嘗てのアジア文化はない。

吉本隆明は以前、アジアの中で
欧米文化を取り入れる事ができたのは唯一日本だけで、
その意味において日本は既にアジアではないと語ったが、
韓国、中国、台湾などの経済中心への移行を見ていると、
吉本さんの言葉も既に怪しくなったかも知れない。

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山の観光地化。
台湾には活火山が多く、温泉地も日本並だとか。
渓流は小さく追いやられ、水流は既に真っ黒。

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山の住宅地化。

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更に進み、山は高層住宅地化する。
山は人間の住まいを守ってくれたが、
こうした住宅には既に人間を守ってくれる山はいない。
人間はひとたび自然が猛威を振るうと
為す術もなくただその猛威に晒されるだけとなる。

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山へ山へと張り巡らされていく送電線。

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崩落した山と切り拓かれた山の土砂は流れ落ち、
流れ落ちた土砂はこうやって貯水池へと雪崩れ込み、堆積した。
貯水は汚れ、貯水量も2/3に減少。土砂の堆積も
留まる事はないという。

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一方、沿岸地区では…、広がる養魚場。
何と台湾の漁業経済の1/3を支えているのだと言う。

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その養魚場の水はこうした無数のパイプによって
地下から絶えず汲み上げられている。

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汲み上げられる水量は許容量を遙かに超え、
至る所で地盤は沈下した。

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土葬から水葬へと化してしまったお墓。

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ある地区は毎年7センチほど沈下し、既に2メートル超え。
当然、田畑や家屋は水に沈み込む。
こうした地盤沈下は各地の沿岸で起きているとの事。

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もうひとつの海岸の問題は消波ブロックである。
台湾の海岸の既に55%以上に
消波ブロックが埋め込まれ、陸と海は分断された。

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コンクリートで仕切り、堤防を設ける。
結果、潮の流れが変化し、海岸は浸食され始めた。
自然との共生から自然との徹底した戦いへ向かった訳だ。

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ちなみにこっちは自然が自ら造り出した景観。海と陸。

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私たちがこうした景観に癒されるのは、
海が私たち人間の生命の源であり、
陸がその生命を育んだ地(大地)だからというほかないよね(^^♪


※「天空からの招待状_1」
※「天空からの招待状_2」
※「天空からの招待状_3」


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■93分 台湾 ドキュメント
監督 チー・ポーリン
製作総指揮 ホウ・シャオシェン
撮影 チー・ポーリン
音楽 リッキー・ホー
日本語版ナレーション 西島秀俊

政府の航空写真家として長年台湾を上空から見続けてきたチー・ポーリン監督によるドキュメンタリー。「非情城市」などの名匠ホウ・シャオシェン製作総指揮のもと、全編空撮という手法を用い、空中から見つめた台湾の美しい自然と共に環境破壊の実態も浮き彫りにする。音楽は「セデック・バレ」のリッキー・ホー。
台湾上空。空中を漂うカメラは、台湾の様々な姿を捉えていく。フォルモサ(麗しの島)と呼ばれる美しい山・海・田園。一方で、工場の煙突から噴き出る白煙や工場排水が流れ込む河川など、環境破壊の実態も浮き彫りにする。農作業や祭りを楽しむ人々の暮らしや日常の営み、そして台湾最高峰の玉山(3,952m)頂上では、原住民の子供たちが誇り高く歌う様子が映し出される。

この記事へのコメント

無菜
2016年04月04日 08:41
自分も見ました。観光のために、あるいは人がすむことで、また人間の欲望で環境が破壊されている、そら恐ろしさに空撮であらためて気づく。国民党政権が変わっていくことでせめて中国のようになってほしくないです。

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