天空からの招待状_1 (2013) 台湾

[1172]繁栄は破滅の始まりと先人は教えた筈なのだが

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監督のホウ・シャオシェンから
「天空からの招待状」なんていう招待状が届いたものだから、
何だろうと思って封を切ったら、
上空から台湾の地形、街などをつぶさに眺めた
ドキユメンタリー映画だった(^^♪

しかしこれがまあ何とも素晴らしいドキュメントだったので、
お礼に今日はそれをたっぷりと皆さんにご紹介したい(^^♪

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まずお断りを。
我らがホウ・シャオシェンは製作総指揮で、
監督はチー・ポーリンという人物である。

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彼は、台湾政府内「國道新建工程局」職員として
20年以上航空写真を撮り続けてきたカメラマンなのだが、
自分の愛する台湾が次第に変質していくのに危機を憶え、
この作品を撮る事にした。

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この作品に自分の全人生を賭けた。
資金を得るために自宅を売り、借金を重ねた。
だが空撮には膨大な金が必要で頭を抱えていると、
話を耳にしたホウ・シャオシェンが製作総指揮を買って出て、
ようやく3億3500万円が彼のもとに集まったのだいう。

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ねい。こういう良い話を聞くだけで嬉しさの余り
天空に舞い上がりたくならないかい?(^^♪

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企画・監督・撮影・編集、全てチー・ポーリン。
たったひとりで作り上げた作品。

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台湾は山の島と言って良いほどで山の多い島で、
山地も険峻だという。
標高3,000mを越える高山も数多いらしいのだが、
カメラはまずその美しい山々を映し出し、
そうしてゆっくりと海岸線へと降りていく。

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ちなみに東部は
山がそのまま海岸線となっている所が多く、
平地は西側に集中しているようだ。

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人間は自然に対して働きかける事でしか生きていけない。
私の愛する岸田秀の言葉を借りれば、
動物と違い「本能が壊れている」からだが、
いま見ている地形・自然が酷く美しいのは、
ここにはまだその人間の手が
そんなに加えられていないからだと言っても良い。

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そう言ってよければ自然は自然独自の心と文化を持ち、
その心と文化によってこうした地形を、
姿形を形作っているのである(^^♪

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カメラは次に平野部の田園を空撮していく。
この映画は全編空撮で、3年の月日をかけて撮られている。
その美しさに驚嘆して腰を抜かさないように注意しよう(^^♪

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これだけの造形美、機能美を持っているのは、
村あるいは地区単位で一つの大きな構想のもとに
皆で協力し合いながら農耕しているからだろう。
見たか、これがアジアの文化だ!チカラだ!
と西洋人に威張りたいよねえ(^^♪

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田を耕し、苗を植える。

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草を採る。


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収穫の季節を迎える。

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こちらは野菜畑のようだ。

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村人総出で収穫をしている。
ある意味、社会主義が目指した光景がここにはある。

私が子供の頃、私の村でもこうした光景は見られた。
特に田んぼの苗植え、稲刈りは大変なので、
お互いに協力しながらやっていたのである。
そうした光景はほとんど見かけなくなった。
農業自体がほとんどなくなった事もあるのだろうが、
農作業の機械化が進んだからなのかなあ。

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カメラは少し山間部へと入る。
この棚田はお茶かな?

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山に人間の手が相当に加えられている訳だが、
それでももともとの地形・自然を
損なわないようにしている事に注目しておきたい。
自然と共生しながら生きてきたアジア人の文化が
ここには見てとれる(^^♪

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見てきた平地の沿岸部では海鳥がたくさん集っている。
山、平地から流れ込む水が汚染されていない証拠だ。

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お~、宇宙人が作ったサークルかよ!
と一瞬疑うほど、本当に美しい田園である。
台湾の農村の人々の文化とチカラ、恐るべし(^^♪


※「天空からの招待状_1」
※「天空からの招待状_2」
※「天空からの招待状_3」


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■93分 台湾 ドキュメント
監督 チー・ポーリン
製作総指揮 ホウ・シャオシェン
撮影 チー・ポーリン
音楽 リッキー・ホー
日本語版ナレーション 西島秀俊

政府の航空写真家として長年台湾を上空から見続けてきたチー・ポーリン監督によるドキュメンタリー。「非情城市」などの名匠ホウ・シャオシェン製作総指揮のもと、全編空撮という手法を用い、空中から見つめた台湾の美しい自然と共に環境破壊の実態も浮き彫りにする。音楽は「セデック・バレ」のリッキー・ホー。
台湾上空。空中を漂うカメラは、台湾の様々な姿を捉えていく。フォルモサ(麗しの島)と呼ばれる美しい山・海・田園。一方で、工場の煙突から噴き出る白煙や工場排水が流れ込む河川など、環境破壊の実態も浮き彫りにする。農作業や祭りを楽しむ人々の暮らしや日常の営み、そして台湾最高峰の玉山(3,952m)頂上では、原住民の子供たちが誇り高く歌う様子が映し出される。

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